【アークナイツ】危機契約#7「松煙」の曲 和訳と意味を考えてみる
はじめに
アークナイツは危機契約のシーズンごと専用の曲をゲーム内のロビーで流している。
そのどれもがクールで、危機契約の楽しみの一つになっているドクターも少なくないだろう。
一方で、全て英語なので雰囲気だけを楽しんでいる状態の方もいるだろう。私も含め、そんな人たち向けに和訳をし、そこから曲で描かれているストーリーをちょっと妄想してみる。
今回は『OPERATION PINE SOOT』の和訳を行っていく。以下のサイトは公式が出している楽曲がフルで聴けるサイトである。
https://monster-siren.hypergryph.com/music/880365
本和訳記事は、公式が発表しているガイドラインに基づき作成しております。不備等がございましたらコメント等でご連絡ください。
サムネイル画像は公式Xの告知ポストから引用させていただきました。
楽曲情報
歌:Life Awaits
リリース:2021/12/7
※Operation Pine Soot | Arknights Wiki | Fandom から引用
登場作品:アークナイツ(Hypergryph · Yostar スマートフォン向けゲーム)
歌詞(和訳)
以下の和訳はサイト筆者が書いたものであり、公式からの情報ではないことにご注意ください。
全て手放せる場所が欲しい
この目に映るすべての感情を手放して
分からないんだ
果てがどこにあるのか 見せてくれよ
奇跡は起こるはずだ
目に映るすべては幻想
自分という存在も幻想
手の届かない高みを見ていた
(辿り着く方法なんてある訳ない)
どん底にいるときに
(木すら育たないような)
俺は闇夜に見えていく
信念すら飲み込むような
でも心まで支配させたりはしない
あんたの陰に隠れていたなんて気づきもしなかった
いつでも付いていくことに必死だった
誰も手を差し伸べてくれないって気づいた
還るべき場所に導いてくれる楽な道もないんだ
奇跡は起こるはずだろう
目に映るすべては幻想
自分という存在も幻想
手の届かない高みを見ていた
(辿り着く方法なんてある訳ない)
どん底にいるときに
(木すら育たないような)
俺は闇夜に見えていく
信念すら飲み込むような
でも心まで支配させたりはしない
手の届かないような高みを見ていた
どん底にいるときに
俺は闇夜に見えていく
信念すら飲み込むような
でも心まで支配させたりはしない
曲を通じて
全体的にまとめると
辛い状況にいてもなお、這い上がることを諦めず奇跡を待っている(ここで言う待つは何もしていないで待つのではなく、努力しながらのイメージ)ような曲であった。
考えられるキャラクター
歌っている「俺」(I)という目線と、この人が追い続けていた「あんた」(You)がいるだろう。
ただこの曲、「あんた」への憧れを直接的に歌っているというわけでもなさそうだ。
というのも、歌詞の中ではYouという単語自体が2回しか出ていないからだ。
ストーリーを妄想してみる
私の中では危機契約の曲は危機契約に挑戦しようとする、アークナイツ内では語られなかった人たちの物語と捉えている。今回もその発想でちょっと妄想をしてみた。
まず一言でまとめるなら、仕方なく敵側となってしまった人(俺、I)の曲であると思った。
サビの歌詞に注目したい。
サビは曲で何度も繰り返されるので、歌詞的にも大きな意味があると言えるだろう。そんなサビでこのようなフレーズが使われている。
「真っ暗な闇の飲まれるが、心までは支配されない」というような歌詞だ。3つ目の歌詞のおかげで前向きさはあるが、結果として「俺」は闇に飲まれてしまっていることに変わりはない。
ということは、「俺」の心は折られてはいないにしても、状況は悪くなっていそうである。
ここで妄想としての飛躍が入るが「闇に飲まれる」というのを「敵側になる(悪い人になる)」と考えてみる。そうすると、3つ目の歌詞とも繋がりがみえてくる。
3つ目の歌詞と合わせて考えると、「俺」は悪い人間にはなってしまったが、いまだに心だけは自分自身のものであると思っているだろうと捉えることができる。つまりは、心根から悪い人になったというわけではないということだ。
「俺」の境遇はサビ以外の歌詞からかなり酷かったものと想像できる。そこから抜け出すための方法がきっと悪事に手を染めることしかなかったのだろう。
一方で本当は憧れの人(You)がいたから悪いことはしたくないのだろう。それでもこの道を選んだということから、「俺」はリアリストな人物なのかもしれない。
また、「俺」が一人悪事に走ったのか、それとも悪さをしている集団に入ってしまったのかは分からない。ここは各々がさらに妄想を膨らませるのもよいだろう。
和訳について
和訳にあたって、ポイントになったのは以下の4点。
I’m due for a miracle
直訳 :私は奇跡を受ける予定だ
今回の訳:奇跡は起こるはずだ
"due for ~"で「~する予定だ」のようなほぼ決定した未来を表すような言葉になる。今回もそれに合わせ「ほぼ決定」⇒「はずだ」と表現した。
my faith is overthrown
直訳 :信念が覆る
今回の訳:信念が飲み込まれる
今回の訳でも、この部分だけ抜き出すとよくわからないな。これは文としては"the darkest nigh"に対してwhere句で繋がってこの部分がくる形で使われている。
覆るでも良いとは思ったが、信念という「光」というイメージが闇夜の持つ「闇」のイメージに蝕まれていく感じを出したくて今回の表現に決めた。
I’ve seen the highest high
直訳 :最も高い高いところを見ていた
今回の訳:手の届かないような高みを見ていた
highest highの和訳がちょっと癖があるなと思う。直訳自体も意味が分かりにくいが、ニュアンス的には今回の訳でだいたい合っている...と思う。
I found no hands for me to hold
直訳 :私をつかむ手はないことが分かった
今回の訳:誰も手を差し伸べてくれないって気づいた
これはまぁ直訳でもニュアンスで伝わりそうではある。つまりは「誰も助けてくれないんだ」ってことを言っている。
No paving stones to take me home
直訳 :家に連れ帰るための敷石がない
今回の訳:還るべき場所に導いてくれる楽な道もないんだ
こちらもニュアンスで読み取っては貰えそうではあるなとは思う。"paving stones"で「敷石」になり、今回は⇒「舗装された道」⇒「楽な道」とした。
編集後記的なもの
今回はアークナイツ 危機契約#7「松煙」の曲を翻訳して色々考えてみた。
こちらも和訳の際に以前の公式の配信を参考にしようと思った。しかしこの曲の時だけ電波が悪くなって途中で切れてしまっていたのである… …。
ので10割自力での和訳となったのでほんとに公式の訳にケチ付けようとかではないです(ないです)。
このサイトの和訳記事では、「和訳の正確さ」と「読者の考える余地」に重きを置いています。
読者が正確に楽曲を捉え、理解を深めてもらえるよう、和訳にミスがあればぜひご連絡いただければ幸いです。
お読みいただきありがとうございました!
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