【夜宵★日記㊶】サイコパス
2022/12/25
お久し振りの友人と会う。
ばったり会ってから一年ぶり。
最後のやり取りの感じから、
「もう会うことはないかも。」
と内心思っていたので、突然連絡がきたときは、
「なにかあるのかな?!」
と邪推してしまった。
「年内がいい。」
と性急な感じもあり、よけいに勘ぐる。
宗教の勧誘? とか、
壺を売りつけられる? とか、
あの社長の指示で、待ち合わせ場所に現れた私を拉致するつもりかもしれない、とか。
私を監禁し、あの社長は「落とし前をつけてもらおうか」と小指を落とす気かもしれない、とか。
「私、帰ってきたら、小指短くなってるかも。」
とツレに話し、困惑させる私である。
彼女があの社長の手下のわけないし、
さすがに被害妄想が過ぎると自分でも思うが、それくらいあの社長には恐怖を植えつけられたのだ。
今でも、着信音が鳴り出すとき、郵便受をあけるとき、ビクつく。
結論を言うと、彼女は、
「久し振りに会いたくなって。」
ということだった。
つらい思いをして、話を聞いてほしかったのだと思う。
弱さがにじんでいた。
私も便乗して、この一年ひどい目に遭った話をする。
自分の利益のために、工作までして人を陥れる奴、あの社長のこと。
文書を偽装して(!)、罪を人に被せ、
「あなたがこんなふうだから、私はやむなく、やむなく、こういう措置を取らざるを得ないのだ。」
と、でっちあげの過失を引き合いに出し、責任転嫁して、要求を通す。
道理に合わないことでも、恫喝したり、強要したりして、
密室の内で、無理やり自分の思い通りにしようとしたあいつ。
これこそサイコパスというものであろう。
彼女も似たような思いをしたようだ。
二人とも、悪を許せないところが似ていて、大いに意見を言い合った。
14:30~17:30。
コーヒー一杯で話す話す。
席を立てず、膀胱炎になりそうだった。
声もかすれてきた。
「もう会うことはないかも。」
と思っていたのに、思う存分ぶちまけ、
「また話そう。」
と手を振ったのだった。