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【速報】「B’z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 味の素スタジアム day1」

(ネタバレ注意。長文注意。)

2023/8/19。

暑い日だった。

外にいるだけで胸の谷間をツツーッと汗が伝っていく。

息苦しいような、そんな日。

何万もの人たちが味の素スタジアムに集結していく。

会場に足を踏み入れた瞬間、おびただしい数の群衆に恐怖さえ覚えた。

この全員が、B'zの二人を待っている。



一曲目は「LOVE PHANTOM」。

オープニングのイメージはないが、意外にはまる。

わけもなく泣きそうになる。

「B'zのLIVE-GYMにようこそ!」

のくだりは、安定のボケと溜め。

これを聞かなきゃ始まらない。

心配していたが、コロナ感染後とは思えない稲葉さんの歌声だ。

のびやかで艶やかで安定している。

近年、LIVE中稲葉さんの声が出なくなった一件前後以降、その発声には不安がある。

2020年の「5 ERAS」などは高音部が出ない場面もあった。

それを受けてか(知らないが)、おそらくはキーを下げて臨んでいるのだろう。

でも全然それでかまわない。

というか、稲葉さんだからこの程度ですんでいる。

使命感をもって、過酷なトレーニングを自らに課してきた稲葉さんだ。

今までがキー高すぎだったのだし、今の稲葉さんを見せてくれればそれで。

その変成を含めて「B'z」でもある。

なんたって稲葉さんは57歳である。

顔もさすがに目の辺りなどは、よけいに彫りが深くなったりしている。

いや、それはお互い様だろう。

私も気づけば心も体も老成してしまった。

けど、あのときもそのときも、B'zの音楽は私のそばにいた。

私はB'zとB'zの音楽とともに、時代を生きてきたんだなぁと、ぼんやりと。

一緒に生きるなら、老成も悪くないかもなぁ、と。

次から次へと流れくる懐かしい、けれど今も心を揺るがす曲の数々を聴きながらいろんなことを考えていた。

B'zのすごいところは、いわば全曲BESTのツアー「Pleasure」で、シングル以外の曲がかなりの数入ってくることだ。

2nd beatやアルバムのみ収録の曲さえ入る。

恋心、もう一度キスしたかった、NATIVE DANCE、YES YES YES、Pleasureなどなど。

楽曲のキャッチーさ、はいわずもがな、稲葉さんのLIVEにおける魅了力によるものだろう。

一言でいえば、「華」?

他の歌手ではこうはいかない。

ミモノはPleasureの歌詞だ。

'91から始まり、Pleasureツアーで披露されるたびに、歌の登場人物が大人の男になっていく歌詞。

よく聴きとれなかったが、「Pleasure '23」のキーフレーズは、

「いつだって新しくなれる」

だった。と思う。

ああ、いつだってB'zにはこうして奮い立たされる。

まだまだ自分はやれる、って思わせてくれる。

未熟でもいいんだって。

自分も捨てたもんじゃない。

そして稲葉さんはこう言ってくれた。

MCで、

「あなたたちはわたしたちの『星』です。」

って。

言ってくれる。

B'zの二人こそでしょ、って思う。

「大御所」って言われるようになってとまどってる稲葉さん。

歴代一位のCD売上を記録しながらも、なおも音楽を生み出しLIVEを続けるB'z。

謙虚で、音楽に純粋で、変わらず自然体でファンに接してくれる。

「星だ」って言葉も嘘じゃないって思える。

こんな風だから、私たちは彼らに導かれてしまうのだ。

それはまるで暗闇をやさしく照らす「星」のように。

自分もほんとに「星」みたいに誇り高く生きていけたら、って力をもらうのだ。



会場中が一体となって、沸いて、轟いて、揺れたライブ。

熱帯夜も更けて、吹き抜ける風が清々しく感じられる頃。

ステージは、はねた。


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