5000万円の資産を持っても結局働かなくてはならない理由

資産5000万円を目標にしている人は多いが、その金額があれば働かずに生活できると考えるのは甘い。実際、5000万円あっても労働から解放されることはなく、現実的には生活費を賄うのに苦労する場合が多い。今回は、なぜ5000万円では不十分なのか、そして私が取った新しいアプローチについて述べる。

5000万円でFIREは可能か？

アッパーマス層にいると、FIRE（Financial Independence, Retire Early）を目指すことが現実味を帯びてくる。しかし、5000万円という大きな資産を持っていても、完全に労働をやめられるかと言えば答えは「NO」だ。私もかつてはその金額を目指していたが、労働を完全にやめるにはこの額では不十分だと気づいた。

4％ルールで取り崩しても生活は苦しい

よく言われる4％ルールで資産を取り崩す方法を考えてみた。5000万円の4％で年間200万円、月に換算すると約16.6万円だ。この金額で生活できるかと考えたが、結論としては無理がある。例えば、家賃や食費、光熱費、保険料などを支払った後、余裕のある生活をするのは非常に難しい。インフレや予期せぬ出費も考慮すると、実際の生活はさらに厳しくなるだろう。

資産が3000万円でも5000万円でも状況は変わらない

この現実に気づいたとき、私は5000万円を目指すこと自体が労働からの解放に繋がらないのではないかと考えるようになった。3000万円でも5000万円でも、結局は労働を続けなければならないのであれば、その差に大きな意味はない。重要なのは、どれだけの資産を持っているかではなく、それをどのように使うかという点だ。

私が「DIE WITH ZERO」に舵を切った理由

私は、この問題に対する解決策として「DIE WITH ZERO」という考え方を採用することにした。これは、資産を積み上げることよりも、若いうちから計画的に使い、自分の人生を最大限に楽しむというアプローチだ。もし毎月数万円を節約し、定年時に5000万円の資産を持っていたとしても、それを使う時間や機会は限られている。であれば、若いうちに資産を使って経験を積み、思い出を作る方がよほど価値があると考えたのだ。

5000万円の目標に縛られず、自分らしい生き方を選ぶ

資産5000万円という目標を持つことは、多くの人にとって安心感をもたらすかもしれない。しかし、それだけで労働から解放されるわけではない。むしろ、資産を増やすことに囚われるより、自分の人生を豊かにするためにどのように資産を使うかを考えることが重要だ。私は5000万円を目指すことをやめ、自分自身の幸福に焦点を当てた「DIE WITH ZERO」の考え方を採用することに決めた。

これからは、労働に追われることなく、資産を積極的に使いながら自分の人生を楽しむ道を選んでいきたい。5000万円という数字に縛られるのではなく、自分の価値観に従って資産を活用することこそが、本当の豊かさに繋がるのではないだろうか。