24歳バイオリン弾きが考える ヴィジュアル系とは何か。

はじめに。

自分のことをあまり知らない人にもこの記事を読んでほしい気持ちがあるので、簡単な前書きから始めさせてもらいます。

バイオリン、アコースティックギター、ピアノのトリオ編成でオリジナルの楽曲やBUCK-TICKを中心に様々なバンドのアコースティックカバー動画をYouubeに投稿し活動しているNesoraと申します。

全楽器の作曲、編曲、演奏をしております。

10代の時からX JAPANやBUCK-TICK、LUNA SEAといったいわゆるヴィジュアル系と呼ばれているバンドが好きな少年で、TAB譜を買っては当時持っていた壊れかけのエレキギターで明け方まで飲まず 食わず あんまり立たず 曲を弾き分析、研究するのが日課でした。(自分の音感等の音楽的な基盤はそこで培いました)       

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自分のヴィジュアル系の音楽に初めて触れたのは8年ほど前。YouTubeで偶然聴いたX JAPANのSilentjealousyでした。あまりの衝撃でそこからハマりにハマってその世代のバンドを聴き漁っているうちに沢山の素晴らしいバンド、音楽に触れその魅力に引き込まれていったという流れでした。


ふと感じた違和感

そうしてめでたくV系の沼にはまった少年が日々CDショップに足しげく通ったりインターネットの記事などを見ていくうちにふとある疑問が頭をよぎりました。 

皆さんご存じだと思いますが、先ほど挙げたバンドだけでも全くと言っていいほど音楽性が違います。

それなのにも関わらずどこのCDショップに行ってもヴィジュアル系という一つの棚に横並びになっていたのです。

普通ならジャズはジャズ、ポップスはポップス、ロックはロックと音楽のジャンル別に棚が分かれているにも関わらずヴィジュアル系だけは異なる音楽性のバンドが一つの棚に集まっているこの現象が当時不思議で仕方がありませんでした。 

そんな時に読んだある方の自伝本で、

「ヴィジュアル系という言葉で一括りにされるのが昔から嫌いだった、だって音楽性を何も表してない。今や若干差別用語のように使われている。」と言っていたのが凄く納得がいきました。

正直自分も好きなアーティストや楽曲等を「あぁ、それヴィジュアル系のやつだよね。」 と言われるのはあまり気分が良いものでは無いですが、そういう人たちにヴィジュアル系とは一体何なのかを短く分かりやすく伝えられないかと 自分なりに考え辿り着いたのが、                                            

ヴィジュアル系とは、非日常的な世界観の歌詞や楽曲をライブやメディア等で違和感なく表現するために必要なドレスコードなんじゃないかなと。 例えば 短パン,半袖Tシャツの見た目でROSIER演奏している姿想像すると少し(相当)違和感ありますよね…                   

という所から、まず第一自分たちのやりたい確固たる音楽性があり、自然とその楽曲の世界観に引っ張られるかのようにメイクアップやセットというそれまでのバンドの音楽性ではしなかった事を始めていったんではないのかなと。                                  世間ではV系は「見た目が第一優先でしょ」みたいな風潮がありますが、実は逆で、表現したい音楽や世界観に添うように見た目が変化していったジャンルなんだろうと自分は思っています。    

奏者として

自分が投稿したカバー演奏を聴いてもらった人に、「良い曲だね。今まで名前は知っててもヴィジュアル系って見た目だけでしょって遠ざかっていてあまり聴いてこなかった、こんな良い曲あるって知らなかった。」と言ってもらえることがあるのですが、恐れ多くも聴いてもらった方とバンドとの音楽の橋渡しができた感覚で、演奏者冥利につきる瞬間でもあります。

まだまだ駆け出しの身ですが、今後演奏していく楽曲の素晴らしさがたくさんの方の耳に届くよう、寝る間も惜しんで一つの曲と向き合っていたあの少年時代の気持ちを忘れず日々精進していきます。 

お読みいただきありがとうございました。

この記事を読んで少しでも自分に興味を持っていただけた方、是非チャンネルの動画ご覧頂けたら嬉しいです。



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