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イノベーションとは、人の行動を変えること

イノベーションというと、なかなかその意味がわかりづらいです。私たちはイノベーションについてどれくらい知っているのでしょう。

イノベーション(innovation)という言葉は、〜の中へ(in)+新しい(novare)+事を表す(tion)という具合に分解できます。新しい方へ向かって行動を起こすこと、と訳すことができるでしょう。

イノベーションに似て非なるもの、それは新規事業(New Business)や発明(invention)などがあります。新規事業は新しく始めるビジネス、発明はこの世の中にまだなかったものを見つけることです。

ここにイノベーションとは大きな違いがあります。最大の違いは時間軸の違いにあります。

イノベーションの本質は、新規事業や発明から生まれる製品・サービスが人々の暮らしの中に定着し、それを通じて人々の行動が変わることを指すと言えます。そこまでやって初めてイノベーションなのだと、後世の人々が歴史を遡って評価するのです。つまり、イノベーションというものは、世に出てから人々の暮らしが変わるまで時間が結構かかるのです。

新規事業や発明は、それらはイノベーションの種の可能性はあっても、まだまだイノベーションとは言えないのです。社会で揉まれて定着し、人々が採用して行動を変えるところまでやって初めてイノベーションと言えるのです。

最近の事例では、ZOOMがイノベーションだと言えるでしょう。その理由は、オンラインで仕事をするコミュニケーションが定着したと言えるからです。

コロナ禍になり、人々は仕事を在宅ですることを選ばざるを得ませんでした。自宅でお客様とビジネスをするための最良の手段は何かと探していたのを思い出します。試行錯誤で始めたオンライン会議が、予想よりもコミュニケーションが取れるとわかり、オンラインミーティングは当たり前になりました。飲み会までオンラインでやれるようになったのってすごいことですね。

このようにZOOMを使うことが当たり前になった社会に私たちは今、生きています。オンラインという手段を手に入れた人々は、コロナ前と後の世界の違いを明確に感じることができるでしょう。こういうのをイノベーションと言います。ZOOMはイノベーションの良い事例です。

一旦起きたイノベーションは次々と人々の行動を変えようとしています。オンライン診療もそうです。取り組む医師と利用する患者が出てきたことで、厚生労働省も暫定的な解禁から恒常的な措置へと変えました。運用してみて規制、法律を変えていったり、新しいルールを作ることでイノベーションがまた増えていきます。

人の行動を変えるところまで辛抱強く仕事をするのは大変です。でも、自分の今やっている仕事が何かのイノベーションを起こすプロセスに関わっているのかな、と考えてみるだけでやる気が生まれてきませんか?

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