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あなたのための月が見えるよ
“眠れない夜に” のタグを本当に眠れない夜に使うのははじめて。今までズルしてごめんなさい。
寝なきゃいけないと分かってるのに頭がぐるぐる考えるのをやめない。眠たいのに頭の中だけがずっとなにかの言葉をつぶやき続けていて、こんな夜にただ隣にいてくれるだけの係の人がいたらいいのに。
1年前の今頃、真っ暗闇にいた。
何を話しても誰かに迷惑をかけてる気がして、
だんだん嫌われていくような感覚が止まらなくて、
寝る前に今日と明日を考えると涙が止まらなかった。
ひとつ、自分にとって大事な人との関係が壊れてしまったら、こんなにだめな自分になると想像もしていなかった。ぷつんと切れた人間関係を前にして、大丈夫だと言い聞かせてなんとなく心の端に置いやっていた真っ黒な何かが、時間をかけて大きくなって、自分の言動ひとつひとつに「間違えたらあの人も離れていくかも」の呪いをかけた。
人と話すこと、人に見られること、人に聞かれること、
全部怖くなって、それなのに大学やバイト先ではいつも笑って話す。笑った分、ひとりになるとだめだった。
気付いたら電車に乗れなくなった。
駅で1時間も2時間も泣いて動けなくなった。
寝る前に横になるだけで涙が止まらなくなった。
心配性だったり、人見知りだったり、落ち込みやすい自分の性格をわかって生きてきたけど、まさか病院や薬に助けてもらう日がくるなんて思ってなくて、
そんな自分の話を聞いてくれる友達に申し訳なくて、
1番近くで支えてくれている恋人に申し訳なくて、
こんなことで立ち止まる自分が情けなかった。
どんどん責めた。自分が悪い、自分がおかしい、自分のせいで、を両手いっぱいに持って歩いて、潰れそうになった。
病院で答えたアンケートを見た先生が、
今まで辛かったね と言ってくれて、
少しだけ、辛いと思っていいんだなってそのことに安心した瞬間を覚えてる。
きっと日常のいろんな場所に心が壊れるきっかけは転がっている。通院が終わって毎日の薬もなくなって、それでも未だに病院の薬をいつも持ち歩いてる。
信頼しきっている相手も、いつか離れていくかも、わたしはだめな人間なんだろう、と思う夜がたまに来ると、BUMP OF CHICKENを聴く。
心が壊れかけの時、そばに居てくれたのは 彼らの音楽で、言葉で、Flare、一生大事な曲。
またきっとこれからも間違えるだろうけど、間違えても抱きとめてくれる人が今のわたしにはたくさんじゃなくてもすぐそこにいることを忘れたくない。わたしも相手の間違いも抱きしめたいと思う人たち。ちゃんとそばにいること。
それを知っていることが1番のお守り。
明日はもっと素敵な日だよ。
もう一度起き上がるには やっぱり
どうしたって少しは無理しなきゃいけないな
一人じゃないと呟いてみても
感じる痛みは一人のもの
自分にしか出来ない事ってなんだろう
終わったって気付かれないような こんな日々を
明日に繋ぐ事だけはせめて
繰り返すだけでも繰り返すよ
何が許せないの 何を許されたいの
いつか終わる小さな灯火
今 世界のどこかで 青に変わった信号
跳ねて音立てたコイン 溜め息 廻る車輪
誰も知らない 命の騒めき 目を閉じて ひと粒
どこにいたんだよ ここにいるんだよ
ちゃんと ずっと
何回もお祈りしたよ 願い事
どうしたって叶わなくて 諦めてしまった
忘れやしないけど思い出しもしない事
あなたのための月が見えるよ
昨夜 全然眠れないまま 耐えた事
かけらも覚えていないような顔で歩く
ショーウィンドウに映る よく知った顔を
一人にしないように 並んで歩く
何か探していたの そして失くしてきたの
細く歌う小さな灯火
巨大な星のどこかで いくつの傷を抱えても
どんな落とし物しても 全部 塗り潰す朝
また目を覚ます 孤独の騒めき 落とさない ひと粒
壊れた心でも 悲しいのは 笑えるから
どれほど弱くても 燃え続ける小さな灯火
また 世界のどこかで 青に変わった信号
拾われず転がるコイン 瞬き オーケストラ
黙ったまま 叫んだ騒めき 掌に ひと粒
壊れた心でも 息をしたがる体
鼓動が星の数ほど 混ざって避け合って行き交って
迷路みたいな交差点 大丈夫 渡れるよ
誰も知らない 命の騒めき 失くさない ひと粒
どこにいるんだよ ここにいたんだよ
ちゃんと ずっと ちゃんと ずっと