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26歳の終わりにピアスを開けた話

26歳の終わりに何かしたくて、パッと思いついたのがピアスでした。

高校生くらいから夏休みにピアス開けて怒られてる人がちらほらいたりしたけど、全然興味もありませんでした。開けるの痛そうだし、大きい輪っかのやつとかどっかに引っ掛けたら耳ちぎれそうだし、イヤホン(当時は有線主流)に引っかかりそうで怖いし、イヤリングでよくない?と思ってました。

母は若い頃に開けたようで、普段は着けていませんでしたがたまーに思い出したように着けたり、穴が塞がりかけてる!と叫んだりしてました。自分が着けたいとは思わなかったけど、母にプレゼントをあげる時、ピアスを選ぶのは好きでした。ディズニーランドのお土産にピアスを買っていったこともあります。

大学生になってピアスをしてる人が増えても、イヤリング派のまま過ごしました。だからといって別に「親からもらった大切な体に穴を開けるなんて!」という思想はありませんでした。母だって開けてるんだし。

友人に誕生日プレゼントで貰った可愛いイヤリングがお気に入りでした。しかしある日電車を降りたら右耳だけ着いていないことに気がつきました。問い合わせもしたけど結局見つからず、初めて「ピアスなら落としにくくていいかも」と思いました。

とはいうものの速攻で開けたいほどの意欲は持てず、可愛くて安い(無くしてもダメージの少ない)イヤリングを集めるようになりした。3COINSは神です。

社会人になってしばらくはアクセサリーなんて気にする心の余裕がなかったので、貰い物の腕時計だけ着けて出社してました。心の余裕ができてからは、ネックレスを着けるくらいのささやかなおしゃれを楽しんでいました。

ピアス開けたいと思ったのも突然で、思い立った後は開けてはいけない理由もないしすぐ病院の予約を取りました。

クチコミで良さげな病院だったけど、実際行ってみたら看護師さんもいなくて筋肉質な男性医師と2人きりの空間でした。独特なチョイスのポスターと、独特な喋り方の医師。やばい、病院選び間違えた?と思っている間もなく、他の患者さんもいないのでさくさく問診されファーストピアスの石を選ばされ位置を確認されあれよあれよという間にピアッサーをセットされました。

「左の壁のわんちゃんを見ててね」と言われて柴犬のポスターを見てたらバチンッと開きました。「次はあっちの壁のねこちゃんを見ててね」と言われてアメリカンショートヘアのポスターを見てたら反対側もバチンッと開きました。ちょっとじんじんするけど思ったより痛くない。わんちゃんねこちゃんのおかげで無事穴が空いたあとは、注意事項(2ヶ月は外すな、過度に消毒をするな、洗うときは泡で優しく、など)の説明がありました。

「最後に重要なことを教えてあげよう」ともったいぶった医師は、「キャッチが死ぬほど硬いから、彼氏でも職場の男でもそのへんの男友達でもいいから力持ちに外してもうこと」を教えてくれました。力持ちに力一杯外されるの怖いんだけど。耳ちぎれそう。と思いました。

結局3ヶ月ちょっと経ったことに自分で一回外してみました。確かに硬かったけど全然いけた。外したはいいもののつけたいピアスも用意してなかったしまだ穴が安定しきってなさそうだったのでもう一回通しました。

職場の最高に素敵な女性上司と雑談した時にピアスを開けたこと報告したら、これまた最高に素敵なピアスをプレゼントしてくださったので、それを着けて会社に行くのが楽しみです。

電話対応の時に慌ててるとカチッとなるのだけ気をつけよ。

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