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国際男性デーは男性の権利について考える日ではない
(2024年3月8日:一部を加筆修正しました)
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本日11月19日は国際男性デーです。
Twitter/Xだとたまに、国際女性デーを見て「国際男性デーは無いの?」と疑問に思った男性に対し、無知な女性が「あるよ!11月19日だよ」と自慢げに述べている姿を見かけます。
しかし、国際女性デーが国連が定める公的な記念日なのに対し、国際男性デーは草の根運動(私的な記念日)なので全く対になってません。
国連のウェブサイトを見てみると、11月19日は「世界トイレ・デー」となっています。
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国際男性デーは女性を大切にする日
国際男性デーと国際女性デーの違いは、そうした地位(扱い)だけではありません。
記念日の趣旨も違います。
国際男性デーという言葉の響きから、国際男性デーを「男性の人権を主張する日」だと考えている方が多いのですが、これは間違いです。
国際男性デーは男性が自らの特権を反省し、ジェンダー平等のために努力する事を目指す日です。
「国際男性デー」は、1999年にトリニダード・トバゴで始まったとされている、世界中のジェンダー平等を促す男性たちを称える記念日です。また、ジェンダー問題に関して肯定的なロールモデルとなる男性に光を当て、男性・男児の健康といった側面にも意識を向ける日でもあります。
国際男性デーの目的の中には、男性だけでなく女性のためにも性の関係性の改善や、ジェンダー平等の推進を支援することが掲げられています。
「○○だから」といった、知らない間に刷り込まれた「無意識の偏見(アンコンシャス・バイアス)」に囚われていないか振り返り、一人ひとりの個性を認め、お互いの人権を尊重する関係性を築きましょう。
「世界中のジェンダー平等を促す男性たちを称える記念日」という一文からも分かる通り、国際男性デーは「男性の権利を考える日」ではなく「男性が権利を考える日」です。
国連も2020年の国際男性デーにTwitter/Xで以下のように述べています。
女性を支援し、ジェンダーロールに反抗し、女性と女児に対する暴力と闘い、平等のために立ち上がる世界中の(生物的な)男性支援者の皆さん、国際男性デーおめでとうございます。
実際に今年もそういった取り組みが行われています。
「#MenWithWomen」は、ジェンダー平等社会にふさわしい男性のあり方を普及・推進するプロジェクトです。
ジェンダーの問題と聞くと、おそらく「女性の問題」と捉えている人が多いのではないでしょうか?
ですが、女性差別を生み出し、維持しているのは男性中心社会であるため、これは「男性の問題」に他なりません。
それゆえ、男性こそ当事者として主体的に女性差別の解消を推進するべきだと思います。
一方で、国際女性デーは女性の権利について考える日です。
3月8日は国連が定めた「国際女性デー」です。女性の権利と政治的、経済的分野への参加を盛り立てていくために、1975年に制定されました。
余談ですが、少女の権利を訴える国際ガールズ・デーは10月11日です。
つまり、国際男性デーと国際女性デーは、扱いから趣旨に至るまで、対の存在ではないのです。
Twitter/Xで国際男性デーに関する投稿を見ていると、「国際男性デーなのに、男性の権利に関する話題が無い!」といった旨の意見がちらほら見られますが、その意見は的外れなのです。
そもそも、国際男性デーは男性の権利について考える日ではないのですから。
なので、認識としては、以下の様なツイートが正しいです。
勝部元気さんが発案した「 #MenWithWomen (女性と共に生きる男性という意味合い)」の公式サイト & ロゴを作りました!
— ヨス@非効率な日本社会に物申すブロガー (@yossense) November 17, 2022
11月19日に迎える「国際男性デー」の前に、ぜひご覧ください☺️https://t.co/xiwkibVkBv
今日は国際男性デーらしい。いいね。何かしてもらうより、男として女性を1番大事にする日って解釈と行動していきたいな。
— LORENZO (@lorenzo____0829) November 19, 2022
てことで、これからは男性アクティビストを増やす試みを詳細に構想/計画していくよ〜 pic.twitter.com/xTSs7BeBYb
— Kensei (@sakanaken_) October 9, 2022
今週は国際男性デーだけど、多くのメディアで取り上げられる内容が「男性だって生きづらい」という話ばかりな点に強烈な違和感を覚える。男性が女性を加害or差別するケースが圧倒的に多い社会において、第一義的に男性がやるべきことは被害者性にスポットを当てることではないんじゃないのと言いたい。
— 勝部元気 Katsube Genki (@KatsubeGenki) November 15, 2022
そのような想いもあって始めたのが、#MenWithWomen というプロジェクトです。「男性だって生きづらい」という被害者性ではなく、様々な加害者性に焦点を当てて、それを男性自身が無くていこうという取り組みです。#国際男性デー ではこちらのほうを盛り上げて欲しい。https://t.co/Dxh82MlPvH
— 勝部元気 Katsube Genki (@KatsubeGenki) November 15, 2022
正しい"国際男性デー"を知ろう!
公的な記念日である国際女性デーとどこかの外国人が私的に考えた記念日である国際男性デーを同列に扱う事は、生活保護と理解ある彼くんを「女性が使える福祉」として同列に扱うがごとき愚行です。
「国際男性デーもありますが?」と自慢げに語る無知なフェミニストの女性を始め、男女の非対称性を無視して話を進める左派には本当にうんざりさせられます。
こうした非対称性、すなわち男性が悪い立場に置かれている事を無視することこそ、男性の困窮を生み出している原因だと私は考えています。
また、国際男性デーについてよく調べず、「国際男性デーなのに男性の権利について考えていない!」と憤る人がいる事も残念です。
国際男性デーは男性の権利について考える日ではありませんし、そもそも"男性の権利について考える日"なんてのは存在しません。
(国際男性デーに男性の権利について述べている方は、国際男性デーをより広く捉え、善意で男性の権利について訴えてくれているのです。)
男性は他者が手を差し伸べてくれることを待つのではなく、自らの足で立たなければなりません。
女性の様に弱音を吐けば救われるなんて考えるのは愚の骨頂です。
関連記事:「男子が使えるシェルターが少ない」という意見に対しフェミニストらが「女性蔑視」だと攻撃
なぜ男性は女性よりも多くの偉業を成し遂げてきたのでしょうか?
それは男性が自らの足で立ち、居場所を作ってきたからです。
今ではすっかりバラモン左翼の牙城となっているシリコンバレーも、かつてはパソコンオタクや移民など、社会から仲間外れにされた男たちが集まった場所でした。
そこで名乗りを上げ、今では世界に絶大な影響を与える企業が集まる一帯となったのです。
男性は女性の様に欲すれば与えられる存在ではないのです。
"国際男性デー"という言葉を見て、何かを期待する"女々しい男"にはならないでください。
男性は自らの足で立ち上がらなければならないのです。
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