伝説の帰還
まさかこんな日が来るなんて思ってもみなかった。
長年、ユヴェントスのゴールを守り続けた生きる伝説が、再びユヴェントスに戻って来るなんて。
ジャンルイジ・ブッフォン。
フットボール好きにその名を知らぬ者はいないだろう。
言わずと知れた、歴史に名を残すレジェンドである。
史上最高のキーパーの1人と称されるブッフォンは、昨年、17年間所属したユヴェントスを離れ、パリ・サンジェルマンへと移籍した。
40歳だったブッフォンは、クラブとの契約満了に伴い、初の国外挑戦を決断した。
23試合に出場し、2つのトロフィーを勝ち取った彼は、1シーズンの契約を終え、イタリアに帰国することを選んだ。
このカピターノの帰還を喜ばないファンはいない。
たしかに41歳のブッフォンには、若い頃のようなプレーはもうできない。
出場機会も十分には得られないだろう。
クラブとして、決して戦力的に大きな補強とは言えないのかもしれない。
だが、
そんなことは関係ないのだろう。
みんな、ブッフォンがどういう人間かを知っている。
ブッフォンがいる。
その安心感を知っている。
その場にいるだけで、
皆が安心して同じ方向を向いて戦える。
それがジャンルイジ・ブッフォンだ。
アッレグリが退任し、
バルザーリが引退した。
ケディラやマンジュキッチにも移籍の噂がある。
大きな転換期を迎える来期に、
ユヴェントスのDNAを強く体現するこのレジェンドが帰って来ることは非常に大きな意味を持つ。
新生ユヴェントスをしっかり1つにまとめあげてくれるに違いない。
シーズン終了後、
ビッグイヤーを高らかと掲げ、仲間と笑い合うブッフォンの姿が、どうしようもなく見たい。