ダニーロ・ルイス
今夏6人目の新戦力を迎えることになった。
両サイドバックをこなすことができ、
レアル・マドリード、マンチェスター・シティで栄冠を獲得してきた男、ダニーロ。
昨シーズン、ユヴェントスで一際注目を集めたジョアン・カンセロとのトレードの形で、ユヴェントスへの加入が決定した。
(この取引でユヴェントス側は2800万€の金銭も受け取ることとなる。)
かねてよりパラティッチが興味を持っていたとされているこの選手だが、
能力的にユヴェントスにおけるファーストチョイスになるかと言われると難しいところだ。
身体能力が高く、スプリント能力には眼を見張るものがあるが、ビルドアップやプレー選択の面で課題が残る。
サッリが評価しているとされるデ・シリオとのレギュラー争い、もしくは左サイドバックの控えとして扱われることになるだろう。
そんなダニーロ獲得に対して、不満の声をあげるファンが多く存在する。
攻撃の面で圧倒的なインパクトを残したカンセロをわざわざ放出してまで、なぜダニーロなのかと。
(ほぼ同時期に起こったモイゼ・キーンの放出やパウロ・ディバラの移籍の噂などと相まって、直近のフロントの動きに懐疑的になっていることも一因だろう。)
ただ、この移籍は個人的にかなり良いものだったのではないかと思っている。
チームの中で孤立しがちで、周りとの連携がうまく取れていなかったカンセロに対し、ブラジル出身のダニーロはクラブの主力である南米組との距離感も近く、ロナウドと同じクラブでプレーしていた過去もある。
また、ユヴェントス不動の左サイドバックのアレックス・サンドロとは、サントス、ポルトで約4年にわたりコンビを組んだ戦友である。
周囲との連携が求められるサッリボールにおいて、チームメイトとの良好な関係性は非常に重要だ。
開幕までの2週間、一刻も早くチームに馴染み、下馬評を覆す活躍で、みんなをあっと驚かせてほしい。