彼の生きる道

 同じクラスの知田村床太郎、通称・ちた君は、とてつもなく真面目で現実的で、それ故にこれから先をどう生きるか、中学二年生にしてすべてを完璧に決めているらしい。
「僕は、無難に生きるよ。死ぬまでね」
 そんなことを真顔で言う。
 とにもかくにも、そう生きるらしい。

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