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中華NASを作る(その4)

OSも決まったので、あとは足回りをそろえていこう。今回買ったケースには付属のファンがついているが、結構うるさい。回転数が高いのだと思うが、そんなに真剣に冷やさなくてもいいので、低回転のファンを買った。あと、どうも2.5GbpsのEthenetが安くなっているらしいので、いい機会なのでネットワークも変更しようと思う。以前米国にいたとき、データセンターで使われていた10GbpsのEthenetがeBayで激安で売っていたので、それでネットワークを組んでいたことがあったが、10Gbpsのカードはすごく熱いし電力も食うことがわかった。その点、2.5Gbpsはそれほどでもなさそうなので、一般家庭で常用するにはいいかもしれない。Amazonで2.5GbpsのEthernetカードが1500円程度。10GbpsのSFPポートがついた8ポート2.5Gbpsハブが7000円だった。5ポートだと5000円くらいだ。ケーブルもついでにCAT7の3mくらいのを買っておく。これも500円だった。すげえ安い。

2.5Gbpsのカードは、蟹でwebをみると良くないと書いてあるが、個人的には問題がないと思っている。今回のXeonマザーもMACはIntelだと思われるがPHYは蟹だった。

なんのことはない普通のPCIe x1なEthenetカードだった。カードは二枚セットだったのだが、そのうち一枚はなんかおかしい。

コンデンサともども剥がれてる。ひどい
もう一枚のちゃんとしているほう

なんかランドが剥がれて、コンデンサごと左のパルストランスの端子にくっついているように見える。これでは動かないじゃないか。結局カード価格は3000円ということになる。がっかり。とりあえず動く方を使うことにする。

HDD5台+SSD1台+NVMe1台

Raid5だと一台パリティになり、使える容量が減るので、ディスクはもう一台ふやした。

29TBまでふえた。

では、早速速度を測ってみよう。下のは前回も貼ったが 1Gbpsのときの速度である。

1Gbpsのときの速度

きちんといい感じの速度がでているな。今回NASで使っているマザーボードについているEthernetは2.5Gbpsに対応している。壊れていないほうのNICはメインマシンにつけてみた。

2.5Gbpsのときの速度

まあ特に問題はない。十分な速度がでているようだ。では、このネットワークごしのディスクをどのくらいまで使えるのか、調べてみようと思う。まずはよく使われているCrystal Disk Markから。2.5Gbpsだと、当然だがSSDには速度的には勝てないが、HDDより性能は高くなるはずだと思う。最初に、メインマシンにつけているHDDと速度差をみてみようと思う。

東芝の6TBのデスクトップ向けHDD

シーケンシャルでリードは150-200MB/s、書き込みも200MB/sくらいだ。ただ当然だが、ランダムアクセスが絶望的に遅い。では、次にNASのほうをみていく。NASも結局HDDなのだが、一応キャッシュにSSDがあるから多少はいいかもしれない。

シーケンシャルアクセスはほぼ理論値がでている感じだ。書き込みの性能が高いのは、バッファが多くてどんどん投げ込めるからだと思う。読み込みのQ8とQ1でHDDとNASで性能が逆転しているのは、HDDはヘッドをなるべく動かさないほうがいいため、順番にアクセスしたほうがよいのに対して、NASはヘッドによるペナルティがキャッシュで隠蔽されているからなんじゃないかと勝手に思っている。

実際この手のアクセスを行うと、NAS上では50GB近くメモリ上にキャッシュをとるので、この辺の差になるんじゃないかなあ。いや違うかな。ZFSは、細かいファイルアクセスは不得意だと言われている。それをうまく隠すためにメモリ上で細かいアクセスをパックしたり、パックされたデータの塊から必要なものを取り出す的なことをやっているのだと思う。

ためしに細かいファイルを転送してみたところ、10MB/sくらいしかでなかった。まあでもこれはHDDであればもっと絶望的に遅いし、SSDであっても最高速がでるというわけでもないが。

この辺のディスクアクセス時のCPU使用量はたいしたことがなかった。こう考えると、ただたんにNASとしての機能を提供するだけであれば、メモリさえ潤沢に積んでおけば、N100とかその辺の安いCPUでも十分かもしれない。

最後に、実際にゲームをいれてどんな感じかためしてみようと思う。私の中ではNASの使用目的は主にこれだった。多少性能を犠牲にしてもゲームの容量を気にせずどんどん入れられる環境がほしかった。30TBもあれば十分だろう。性能に関してもまあ基本的にゲームは、シーンの切り替え時にわーっとメモリに読むだけなので、ランダムアクセスはそれほど重要ではない。HDDでも十分に動くので今回の構成でも問題はないと思う。

Steam上で、インストール先ドライブにNASを指定する。Steam的には外付けディスク扱いになっているようだ。ちょっとためしに、2,3ゲームをインストールしてみよう。

インストールは全く問題ない。

当然だが普通に動いた。もともとこのゲームはめちゃくちゃデータを読むので、HDDでは結構きびしかった。NASでもそこそこ重い。

パラドックスのゲームで一番好き

もうちょっと軽めなところでGrim Dawnもインストールしてみた。

これも特に問題なく動いた。ロード時間も悪くない。すごく久しぶりにやるが、なんかUIとか改善されていて遊びやすくなっている…もう一回modモリモリにして遊んでみようかなあ。

とりあえず4回にわたってNASを作る日記を書いてきた。省電力だけどコアがたくさんあるという想定どおりのPCができて、性能もまずまずな感じになり大変満足している。あとはある程度の期間使ってみてどんな感じかをみるということになるかなあ。それと毎回やるやる詐欺になっているEQのサーバも今後はVM上に構築できるのでやりやすくなると思う。他にもwebアプリでよさげなものがあれば追加していきたいなあ。

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