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古い一体型PCをアップグレードする

私は寝るときに余計なことを考えないようにするためにいつも動画を見ながら寝ている。気づいたら寝ていてぐっすり寝れるので気分がいい。若いときは、寝る時間がもったいないと感じたものだが、ちゃんと寝ると起きている時間の効率が全然よいので、やはり睡眠は重要だと思う。よく液晶の光を見ながら寝るのはよくないというがどうでもいいことを布団の中でうだうだ考えるほうがよっぽど健康によくないと思う。

寝床においてあるPCは以前はノートPCだった。たしかThinkpadのX31かなにかだったと思う。あるときもっと画面が大きいほうがいいと思って、一体型PCを買った。

今からもう15年近く前の話だ。DELLのInspiron One 2310という23インチの液晶をもつ第一世代のCoreのモバイル版を使ったやつだ。当時にしては奮発して結構大枚をはたいた気がする。この製品はたぶん一人暮らしをはじめた大学生をターゲットにしたものだと思う。そういうのが流行った時期があったと思う。スマホが一般的な今では考えられない構成だ。一生つかうことのないBlurayに一生使うことがない地デジのチューナーに真っ先に無効にしたタッチパネルがついている。ゲーム機をつなぐための外部入力もできたりする。スピーカーの音もいい。
CPUはCore i5-480Mだ。2コア4スレッドだ。メモリはたしか4GBだったと思う。その前まではPentium Mでメモリも1GBだったので、圧倒的な性能差があってかなり快適だった。ただ、たいして使わないうちに海外に赴任することになり、このPCはそのまま使わないで10年近く放置された。アメリカにいる間でも寝る前に動画はみていたが、そのときはChromebookを使っていた。CPUはARMだった。かなりしょぼいスペックだったが結構快適だった。
去年日本にもどってきてまた一体型PCにもどったが、Windows10にアップデートしてあまりの重さにびびってメモリを8GBに増やして、それでもクソ重かったのでLinuxを入れた。だいぶ快適になったが、なんとなくひっかかる感じがする。そりゃ第一世代のCoreプロセッサでしかもモバイル向けだからどうしようもない。とは言え、ほとんど使っていなくてきれいなのに違うのに買い替えるというのはどうかと思い、なにかしらアップグレードの手段を模索することにした。

アリエクで、上位版のプロセッサが売っていることに気づいた。いろいろな店で売っているが、信頼できそうな店で一番やすいところだと2500円程度だった。ちょっと性能をみてみよう。

1.5倍くらい性能が違う。CPUのコア数は同じだが、L2キャッシュがちょっと増えていてターボクロックが600MHzくらい上がるようだ。劇的とはいわないがそこそこ早くなるのではないだろうか。早速ぽちってみる。

結構すぐにとどいた。包装もちゃんとしている。

グリスもおまけでついていた。結構良心的なんじゃなかろうか。こういうおまけをいろいろつけてくれるのが中華製品の好きなところだ。

というわけであけていく。

小さい地デジオンリーなB-CASカードがでてきた。これはこのままもとにもどしておこう…ケースはネジをふたつとるだけで裏蓋がずれて簡単にあけることができた。ただ、裏蓋をあけてもメイン基板がシールドされていて、中までアクセスするには結構な数のネジをとらなければならなかった。

メイン基板

昔のPCだけあって結構丁寧に作られている。左下のminiPCIだかPCIeにささっているのは地デジカード。その上にあるのはWiFi。一番左上の赤い基板がMXMカードのGPUだ。Radeonのすごいしょぼいのがついていたはず。Windows10ではサポートしておらず、Windows7かなにかのドライバをいれたような覚えがある。Linuxはちゃんとサポートしていたのでちゃんと機能していた。メモリはもともと4GBだったが、4GBx2に換装した。

MXMは珍しい

とりあえずヒートシンクをはずしてみた。案の定完璧に油分がなくなってすごいカピカピに乾いていた。これではちゃんと冷えていなかったと思う。そのわりにGPUのメモリについていたシリコンサーマルパッドは普通にしっとりしていた。ついでに放熱板とファンについているホコリもきれいにした。

上がいままでついていたi5-480Mで、下がi7-640Mだ。正直見た目はかわらない。左はGPUで右はCPUだ。GPUは45nmでCPUは32nm。昨今3nmとか言っているのをみるに隔世の感がある。上と下のチップはたぶん中身も同じで、eFuseかなんかでクロックやL2の量をおさえたものがi5になるのだろう。このころIntelはCoreシリーズの成功に気を良くして勢いにのりはじめたころだった。ワンパッケージにダイをふたつのっけるのはかなり技術的に大変だったと思う。

CPUは交換したし、グリスも塗り直してかなりいい感じになったと思う。そういえば、以前Thinkpad X240用に間違えて買ったDDR3メモリがあることを思い出した。もしかしたら16GBに増やせるかもしれない。

せっかく買ったのに全くいかせていない。ただちょっと調べてみると、どうもこのCPUは8GBが最大メモリのようだ。

まあ当時、モバイル用で8GBも搭載するやつなんていなかったと思う。ただ、16GB積むことができれば間違えて買ったメモリの行き先ができるし、寝床PCはますます快適になる。ためしにつけてみよう。

BIOSまでは認識した。きちんと16384MBと書いてある。これはいけたか?と思ったが、OSは起動できなかった…カーネルパニックを起こしてしまう。やはり対応していないのだろうか。

という感じで、結局メモリは8GBにもどったが、CPU性能があがったおかげか、動画をみていてもひっかかりはほとんどなくなった。2500円程度でお気軽にアップグレードできたのはでかかったかもしれん。もうあと5年くらいはがんばってほしいと思う。


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