中華NASを作る(その1)
最近の中国企業が作る電子製品の品質はすごく高いと思う。それなりの値段でもかなりいいものが買える。とくにミニPCとマザーボードやケースとエミュレータ機の出来がいいと思う。マザーボードと言えば、以前、第5世代のXeonマザーがCPUともに安く売っているという話をしたと思う。あれでサーバを作ろうとずうっと画策していた。シングルスレッド性能はいまいちだが、コアの数が多いので、NAS兼、仮想マシンとあと適当にdockerが動かせると楽しいかなと思っていた。Sunshine/Moonlightも結構普通に使えるし、今となっては性能はいまいちだが安いTeslaのP4あたりをつけてリモートでEQでも動かせるとなかなか具合がいいんじゃないかと。
問題は安いE5型のXeonは省電力な製品があまりないことだ。アリエクで省電力版のXeonを探すとひとつくらいしかない。
これのTDPは55W。省電力だし、安いがコア数が10個しかない。10個だといまいち面白くない。コアの多いものはだいたい100Wを超えている。当然常時100W食う訳では無いが、できれば低いほうがいい。こんな感じなので、たぶん今買える安いXeonでPCを組むならサーバ向けというより、電気は食うが高クロックなバージョンを探してクライアントPC向けにつかうという用途が一般的なんじゃないかと思う。
安いXeonがだめなら最近のCPUでいいんじゃないかとなるかもしれない。最近の12世代以降のintelや5000系以降のRyzenは、性能は当然高いが、コアの数が少なく、サーバで動かすには面白くない。そんなわけで悶々と過ごしていたら、なかなかいいものを見つけた。以下のはウェブページのスクリーンショットだ。
なんという名前かわからないが、この会社はNASに特化したマザーボードを作っている会社のようだ。マザーには複数の2.5GbpsのEthernetに、複数のPCIe、そしてM.2のスロットだけでなく、マザーボード上にUSBの口がついている。USBの口はNASでは必須である。CPUはXeonのD-1581が載っている。問題はこのマザーがアリエクで買えないことだ。もしかしたら探し方が悪いのかもしれない。たぶん商品は送ってこないだろうと思われる怪しい業者がちょろちょろだしているくらいだ。と思っていたら、なぜかヤフーのフリマでメモリ付きで売っていたので衝動買いをしてしまった。
なんかマザーのシルクのデザインがかっちょいいんだけど、基本的な機能は全部ついているようだ。面白いのはこのプロセッサはサウスブリッジに相当する機能も全部搭載しているようだ、これ以外にそれらしいチップは積んでいない。左側にPANGOと書いてあるチップがあるが、これはなんと紫光集団のCPLDチップだった。なるべく国産の製品で揃えていくのはすごいなあ。ただこのチップがなにをやっているかはよくわからなかった。起動まわりを制御しているのだろうか。
CPUは、XeonのD-1581で、コア数は16、ソケットではなくマザーボードに直でついている形になる。このCPUは私はよくわかっていないが、たぶんサーバのローエンド向けだと思う。かつてAtomのサーバ向けとかあったが、その後継なんだろうか。今だと、Eコアをたくさん積んだやつがこれの後継だと思う。動作周波数は2.4GHzでお世辞にも速いとは言えない。全体的な性能はE5 v4よりも低いと思う。でもコア数は16個もある。サーバ的な用途であれば十分な性能だと思う。
D-1500の情報はみつけられなかったがその後のD-1700をみるに、このチップはCPUだけじゃなく、EthernetもSATAもUSBもワンチップでついている。ないのはグラフィックスくらいだろうか。たぶん本来であればAspeedのVGA兼管理用のチップが外についているのだろう。
と、CPUの紹介だけで結構な量になってしまった。今日はここで終わりにしておこう。次回は、ケースに組み込むところまでやっていく。
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