シールで分かる個性
もうかれこれ10年以上、このデザインでずーっとシール帳作ってるんですけど、別に何も管理しておりません。
「来たら貼る」というシステム以外、何の取り決めもありません。
なので、貼ってるのか貼ってないのか、何枚貼ってるのか、どこから貼ってるのか、本当に子どもそれぞれです。
ママパパには「ここから分かることがいっぱいあるから、余程じゃない限り、何も言わないでね」と伝えてあります。
シール帳からどんなことが学べ、どんなことが分かるでしょうか。
わたしは、子どもは「単なる野放し」じゃなくて、何らかの枠組みを与えた上でどうするのか観察すると性格が分かると思ってます。
たとえば、このシール帳について、何も知らせなかったら、子どもにとっては「なんだかよく分からないけどシールを貼っていいらしい」としか分からないから、もしかしたら一気に全部貼るかもしれません。
それはそれで「オモローw」と見ておけばいいんだけど、それだけだとつまんない。
なので、一旦は「これはね、シール帳といってね、レッスンに来ましたよ〜って、1枚ずつ1から貼るんだよ」と教えてみるわけです。
そう聞いたら、1から順に律儀に1枚ずつ貼る子がいます。しかも毎週毎週、同じ柄のシールを集めて。集めたからといって何が起こるわけでもなく、ごぼうびもなく、褒められるわけでもなく、それは完全に「自己満足」なわけです。
もしくは、バラッバラに、6、31、14、と何の秩序もなく貼る子もいます。秩序が好きな子からすると我慢ならない貼り方です。
最初から何枚も貼る子もいます。初回で全部出席することが決まっているようですw で、全部枠が埋まってるので「どうしたらいいか」と聞いてきます。知らんがなw
ここで2枚目はあげません。どうするのかなーと見てます。
裏がシールだらけになる子もいるし、何らかの秩序を自分で編み出す子もいます。
「来たら貼る」とはいえ、ちょっと遅く来ちゃった子には「先にレッスンして、後で貼って」と言います。これもひとつの枠組みです。
それでも「先に貼らずにいられない子」もいます。頓着のない子もいます。
そしてきっと、この感じって、大きくなってもずっとこうなんだと思います。
それは、一応の「枠組」を与えてみて、様子を見て、大人としては一応の秩序を伝えた上で好きにさせることで分かる特徴だと思います。
「どうぞ、自由でいいんだよ」「好きにしてごらん」と言われなくても、「そんな秩序は嫌だ、自分はこうする」と貫けばいいと思う。「これでいいですか」と許可を得た途端につまんない展開になってしまう気がします。できれば聞いて欲しくないし、見て見ぬふりをして、「先生は許可してないけどね」というテイを貫きたいところです。