2才の子を音楽好きにする方法
おさんぽリトミックには、1才〜2才の子がたくさん来ています。
この時期のならいごとは、「子どもが楽しんでくれたらいいな」という思いで連れてこられる方がほとんどです。
「うちでは音楽に合わせて楽しそうに踊ってるので、音楽が好きなんだと思います」
「体を動かすのが好きだから」
「ピアノを弾けるようになって欲しいから、まずは楽しく音楽に触れてくれたら・・・」
リトミックを始める理由トップ3です。
ではここで、わたしが今までに出会った子どもたちのレッスン中の様子をご紹介しましょう。
まだまだありますが、このぐらいにしておきましょう。
この子たち、全員、わたしの教室で18才までリトミックを続けました。
音楽を聴いて、自由に即興的に体で表現しました。
ピアノを何年も続け、合唱コンクールで伴奏を務めました。
歌なんか、全員、めちゃくちゃ上手。迫力ある発声で、ものすごい難しい曲を歌いこなします。それぞれの学校では当然、合唱コンクールの中心となり、パートリーダーもしくは指揮者です。
吹奏楽部、軽音楽部、合唱部の子は何人いるか分かりません。部長を務めた子も何人もいます。
耳がいいから英語の発音も上手で、学校から「帰国子女ですか?」と言われたことがあります。(成績が良いかは別!)
15才を過ぎた子たちは、自分で企画・運営したコンサートを開きました。全員、指示を待たずに自分で動ける子になりました。
そして、何より、音楽が大好きです。
強調性と思いやりにあふれ、自分の意見もはっきり言えるけど、困った子にそっと手を貸すこともできます。
この子達が2才のころ、こんな姿が想像できる子は全くいませんでした。
2才のころからとてもよくできる子は、どんな教室に行っても活躍するでしょうから、あえて、わたしの教室でリトミックをやるまでもないんですよね。そういう子の行く末はあまり見たことがありません。(来ないから)
どちらかというと、いろんなことをゆっくりじっくり、自分のペースでこなしていく子が多いと思います。
そうして、最後は、異年齢の「音楽の幼馴染」をいっぱい作って、旅立っていきました。しょっちゅう帰ってきて、今度は後輩たちを教えてくれています。
2才の頃は、さまざまなレッスンの受け方をした子達でしたが、ただひとつ、全員に共通した特徴がありました。
それは、
ということです。
心の中では、不安もあったでしょうが、見た目には、イライラしているようには見えませんでした。
ただただ、淡々と、まぁ、少し微笑む程度で過ごされていました。ものすごく大きな反応をすることはありませんでしたが、少なくともお母さん方は、その場の音楽を楽しんでいらっしゃるように見えました。
無理に子どもに何かさせようとはしませんが、小さな声で、歌を一緒に口づさんだり、絵本を指差して何かしゃべっていたり、抱っこして音楽に合わせて歩いたり。
ときどき、ほんのときどき、「先生、うちの子、このままでも習い続ける意味があるでしょうか」と相談されたので、「お母さんがやらせたいと思うなら、今まで通りでいいから連れて来てください」と答えました。
「分かりました」とおっしゃって、そのまま、また淡々と連れて来られました。
先日、16年間通って、ついに卒業した18才の男の子のお母さんが、「先生を信じていたから、連れて行けたと思います」とおっしゃっていました。
「2才の子がどうするか」にとらわれず、連れて来てください。18才で本当に根付いて花開く教育は、地道なものです。
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