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レオ・ライナを推している話

埼玉西武ライオンズのマスコット、レオ・ライナ。
「漫画の神様」手塚治虫さんがデザインしたキャラクターで、兄のレオは球団初年度の1979年から、妹のライナは1981年からチームの象徴であり続けています。

レオ誕生時に西武鉄道に掲示されていた中吊り

そんな「いて当たり前」の彼らマスコットですが、7月22日に心配なニュースが飛び込んできました。

「球団マスコット・レオは体調不良のため、出演をしばらくの間見送らせていただきます」

https://www.seibulions.jp/news/detail/202300328074.html

Twitterを見てくれている人ならご存知だと思いますが、オレはマスコットオタク…というかレオ・ライナオタクです。
球場に行く目的の一つに「マスコットに会いに行く」が含まれているくらいには2人を推しているので、このニュースにはとても驚かされ心配になりました。
もちろんTwitterや現地で繋がっているマスコットオタクの皆さんも同様だったのですが、それ以外の一般的なライオンズファンからも大きな反響があったことに驚かされました。
普段推しているからこそ気付けていなかった2人の人気。
ライオンズファンの方はもうご存知でしょうが、2人のことを改めて書いてみようと思います。

●レオのアクロバット

レオといえばまず思い浮かぶのがアクロバットではないでしょうか。
基本的にはラッキー7と勝利時にバク転を披露しています。10回転なんて当たり前かのように。軽やかに、美しく、グラウンドで飛んでいます。
百聞は一見に如かずなのでとりあえず動画を見てほしい。

改めて見ると「スゴい」と思う一方で、恐らく大多数のライオンズファンにとっては日常の光景ではないでしょうか。
源田壮亮の守備が美しいことや、外崎修汰の動きが奇妙なことのように、ライオンズの日常の光景。
バク転の回数やフィニッシュの美しさに沸くことはあっても、少なくともホーム・ベルーナドームでは「驚き」の声はあまり混じっていないでしょう。

しかし相手チームのファンで埋まる敵地ではそうではありません。
そもそもマスコットがアクロバットをしない(できない)チームも多数あります。
そんなビジター球場へ遠征した際に、レオがいつも通りのバク転をした時の歓声と驚きの声と言ったら。
普段の半分以下の5回転目くらいから、相手チームのファンからも大きな声が上がる。

自分が褒められた訳でもないのに、こちらまで誇らしくなってしまうのがファンの性。
源田の好守に相手ファンが驚いている時に「まあ源田だからあれくらい普通」と思ってしまうように、
「まあレオだからあれくらい普通」と心の中でドヤ顔をしてしまいます。

レオ本人(本獅子?)からしたら、「いいからホームで盛り上がってくれよ」と思われそうですが、日頃のパフォーマンスがスゴすぎるんだよ…。

レオのアクロバット中に連写するとこんな写真が

(オードリー・春日も「ウチのレオ(のバク転)はすごいんだよ!」と誇らしげ)

●レオ・ライナのダンス

高い身体能力を誇るレオ。ライナとともにパフォーマンスステージや試合前のグラウンドでダンスを披露していますが、これもまた兄妹揃ってキレキレ。
12球団のマスコットの中でも最も身軽な体型をしていることもありますが、公式パフォーマンスチーム「bluelegends」の真ん中で圧巻のパフォーマンスを見せています。
アクロバットと同様に「マスコットはキレキレのダンスを見せるもの」と思っていたオレ。
レオ・ライナが某セ球場へ遠征した時のこと。そのチームのマスコットはゆったりした動きしか見せないため、「マスコットがチアのセンターで踊っているなんて!」とそのチームのファンから驚きのツイートが流れてきたことがありました。
確かにキレキレだとは思っていたけど、そこまで驚かれるとは。アクロバットと同様に慣れとは恐ろしいものです。

ZOZOマリンでダンスを披露するライナ

レオ・ライナのダンスのどこがスゴいのか?ダンスに関しての知識が何もないので、具体的に表現できないんですが、とにかく「キレ」がスゴい。
広辞苑の「キレ」の項目にはレオ・ライナのイラストを載っけておけばいいと思います。

一例として挙げたいのが「べるーにゃドームデー」で、ベルーナのマスコット「べるーにゃ」が来場した時のこと。
べるーにゃ、お付きのお姉さんと一緒に「べるーにゃ体操」を披露しました。
ずんぐりむっくり型のべるーにゃとは同列に比較できないのは当然ですが、それでもやはり一つ一つの動きに「キレ」を感じます。
本来はゆるーく踊るはずの「べるーにゃ体操」とは別物に見えました。

ただダンスもアクロバットと同様に百聞は一見に如かず。球場や動画でその雄姿を見てもらえたらと思います。

リフト!

●レオ・ライナの関係性

そんな兄妹の関係性といえば、レオのライナへの愛が重すぎて、ライナはそれを受け流し続けるというもの。

ライナがファンに投げキスしようものなら、そのハートをレオが全て回収しようとする。レオにライナのグッズを渡せばペロペロと舐める真似をする。
そんなジェスチャーをライナはいつも呆れながら見ているのがお決まりのパターンでした。

ライナのアクスタを舐めようとするレオ

ですが7月にレオがお休みした際にはライナが1人でスタンドを盛り上げることに。レオの勝利のバク転の代わりに、ライナが側転にチャレンジしていました。

それはそれでとてもかわいかったのですが、レオが戻ってきた8月1日の試合。
いつも以上に気合が入ったバク転を終えたレオに対してライナがハグ。
あまりの尊さに爆発しそうになりました。普段は兄の愛をウザがっているものの、戻ってきてくれた喜びを表現する妹。見ていてニヤニヤが止まりませんでした。
結局は好物のお肉を要求していましたが…。

レオお休み中にレオのぬいぐるみを持ってグリーティングしていたライナ
レオお休み中に勝利の側転をするライナ。傍らにレオのぬいぐるみを置きながら

●レオ・ライナの優しさ

マスコットなので当たり前ではありますが、2人とも本当にファンに優しい。
特に小さいお子さんへの眼差しは良きお兄さん・お姉さんのようで、見ているこちらまで癒されます。
(大きさと見た目からたまに赤ちゃんには泣かれていますが)

大人のファンに対しても優しいのですが、相手が求める対応を察知して対応する姿は正にプロ。プロライオンです。
レオは女性ファンからカッコいい対応を求められていると思えばお姫様扱い。
ライナは男性ファンから塩対応を求められていると思えば徹底的に塩対応。
恐らくどの業界のマスコットでも、ファンが求めるものを感じ取る力が必要なのでしょうが、レオ・ライナはその「アメとムチ」のバランスが絶妙です。

(この部分に関しては、Jリーグを中心にマスコットブログを書かれている「だじゅうるさん」が秀逸な記事を書かれているので、もし良ければ合わせてどうぞ)

カメラを掴んでくるライナ
渡したタオルを口に入れるオ

●ファンに愛されるレオ・ライナ

ホームでライオンズが勝利した時のこと。
球団歌「地平を駈ける獅子を見た」が流れる中で、ライオンズナインが整列しファンの声援に応える。
その後レオは外野から内野に向け勝利のバク転を披露するのですが、その直後に応援団主導でレオコールが巻き起こり、レオがキレイにお辞儀。しばらくするとヒーローインタビューが始まるのがいつもの流れになっています。

要するに「ホームで勝利した際に一番最初にファンからコールされるのがマスコット」になっているのですが、こんなプロスポーツチームは競技・地域を問わずないのでは?
冒頭で触れたレオのお休み時には代わりに側転を見せたライナに、ビジター球場にレオ・ライナが遠征した時にも同様にファンから大きなコールが起こっています。

なぜレオ・ライナがファンから愛されるのか?
パフォーマンスがカッコいいから、ファンに優しいから、イケメンだから、かわいいから・・・といくらでも理由はあると思います。
誕生から40年以上経っても色褪せない手塚治虫先生のデザインが素晴らしいことや、「ライオンズ→ライオン→レオ・ライナ」の図式が分かりやすいこともあるでしょう。
(チーム名称がそのままマスコットになっていない球団も複数あるので)

このnoteを書こうと思い立ってから色々と考えていたのですが、最終的には
「カッコよさと優しさで百獣の王を体現しているから」
という結論に至りました。
百獣の王として、世界一カッコよくてかわいいマスコットとして、これからもチームとファンを繋ぐ二人の活躍に期待しています。

ファンと一緒にエンスを応援するレオ
ファンと勝利の喜びを分かち合うライナ・bluelegends

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