50歳からのやり直し英語学習
50歳を過ぎて英語を学び直そうと思ったきっかけは、本屋で偶然見かけた伊藤和夫先生の英文解釈教室だ。まだ売っているんだと驚くと同時に、浪人時代にchapter1で挫折したときの悔しさが蘇り、再購入。非常に難しかったが、今度はやり遂げることができた。51歳、33年越しのリベンジである。
英文解釈教室を3周してみると、様々な英文がこれまでよりもスラスラと読めるようになっているではないか。調子に乗って英検でも受けてみようと思い立ち、パス単と過去問をこなして準1級を受験、合格。その後1級にも合格できた。
多くの方が言うように、英検1級合格は、英語学習者から英語ユーザーへのマイルストーンの通過に過ぎず、まだまだ自分の英語力に不甲斐なさを感じる場面はたくさんある。しかし同時に、英文解釈教室の完遂と英検合格の為の学習が、1年前よりも遥かに高い英語力を自分に授けてくれたと感じる。英文解釈教室で築かれたフレームに、怒涛のパス単暗記で嵌め込まれた単語たちによって、小説や高度な専門書以外はリーディングで困ることはほとんどなくなった。英検1級のリスニングPart 4の学習は、大好きなミュージシャンのインタビューを字幕なしで理解できるようにしてくれた。二次試験対策は、仕事でやや込み入った議論の際に、いくらかのレトリックを交えながら意見の異なる外国人を説得し、より強固な信頼関係を構築するための武器を与えてくれた。言うまでもなく、それらはとても素敵で楽しい体験だ。英語を学び直して良かった。心からそう思う。
通勤時間や休日ににコツコツと毎日1年間ほど勉強を継続してきたわけだが、分かったことは、誰であれ人は何歳になっても語学力を伸ばせるということだ。子育てが一段落したお母さん、定年後に何か打ち込めるものを探しているお父さん、英語力をつけて転職により年収アップを企ている役職定年前の企業戦士、語学を再開するのは何歳からでも遅くない。英語という武器を得ること、そしてそれを更に研ぎ澄ませていく過程は、まだまだ続くこの先のあなたの人生をきっとより豊かなものにしてくれると確信している。