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2021年私的ベストアルバム9選

やあ

こうやってnote書くのは上半期ベストアルバムで出した寒いネタのやつ以来ですね。

せっかくなんで年間ベストもやろっかなーってことで軽くレビューも兼ねてやりたいと思います。(Twitterでは既にランキングは公開済み)









9.даша онзероад『звёздное небо для тех, кто живёт в городе』

早速読めないやつ。バンド名は『ダーシャ・オンザロード』もしくは『ダーシャ・オンゼロアド』。
ロシア、モスクワのミッドウェストエモバンド。エモに求める「これだよこれ!」要素が入りまくりのアルバム。エモというジャンルでちゃんと『エモい』ことをしてくれている。
このアルバムが出た当初TwitterのTL内が「ロシアからこんな最高なエモが出てきたぞ!」と騒然となり、インスタでメッセージ送ったりして日本からの愛とアプローチを続けた結果、なんと本アルバム収録曲の日本語歌い直しバージョンを公開してくれるというなんとも嬉しい出来事が発生。来日して〜愛

推曲『Северный друг』(日本語バージョンの『子守唄』も是非)



8.underscores『fishmonger』

ブックオフ。ニューヨークを拠点に活動するhyperpopプロデューサーの1stアルバム。hyperpopとポップパンクの要素を組み合わせ、早くもアンセム並の扱いを受ける楽曲『spoiled little brat』や「Second hand embarrassment」始め、ダブステップ以降の過激なビートに20年代以降の多様性を感じさせるスタイルが化学反応を起こし爆発した楽曲群。実を言うと終盤のアコースティックなパートは個人的にはそこまで刺さらなかったことに関しては嘘をつけないが、それをプラマイゼロどころか凌駕するほどの強曲があるのも確か。とにかくバカでかいスピーカーで爆音で流したい。余談だが、このアルバムに参加してるKnapsackことgabby startが今年出した楽曲『sydney』は今年の私的ベストトラックの1つに選出するほどの曲。楽しすぎる。(事実今のLINE BGMはこれ)

推曲『spoiled little brat



7.dltzk『Frailty』

今年のベストアルバム確定させる直前に聴いて、急遽入れた脅威のアルバム。ニュージャージー出身の弱冠18歳。ピッチフォークでも8.0点という高得点をたたき出した。ついこの前知ったが『デリートジーク』と読むらしい。
より過激なポストダブステップなサウンドにローファイ、エモなどの要素を組み合わせ、独特なベットルームサウンドを生み出している。TikTok等で最近Y2Kリバイバルに関連した動画をよく見かけるが、Wiiのホーム画面のBGMをサンプリングしてるだけあり、小学生以下の頃の拙い記憶に眠る在りし日の思い出をくすぐるようなマインドが昨今のブームと激しく呼応している。今後も多数のアーティストが、寝室から記憶を掘り起こさせる楽曲を提供するのを私は心待ちにしている。

推曲『kodak moment



6.beabadoobee『Our Extended Play』

EP入れるのはずるいかな?とか邪推しちゃいましたけどやっぱり好きなんで入れました。
フィリピン生まれイギリス出身マシュー寵愛みんな大好きbeabadoobeeの4曲入りEP。前作『Fake It Flowers』のシューゲイザーの影響を感じさせるサウンドからさらに発展させた口ずさみたくなるような曲達。来年出るであろう新アルバムの期待値が限界まで高まる。本EP収録曲のライブ映像も必見。シュッデュブデューシュッデューブデュブデュー

推曲『He Gets Me So High



5.Porter Robinson『Nurture』

EDMトラックメイカー通称ポタロビの7年振りとなるアルバム。パンデミック時代と呼応する孤独と向き合いながら踊らせる相反する要素を含んだエレクトロポップ。
相反する要素を組みあわせたアルバムといえば、ノイズと美しさを組み合わせたMy Bloody Valentineの傑作『Loveless』を思い出させるが、このアルバムも同じくマスターピースとなることだろう。
このアルバムを音楽の好みが合うとは思わなかったあるリアルの友人が聴いているということを知った時はさすがに驚いた。彼曰く「〇〇(地名)に好きな人いるんだw

推曲『Get Your Wish



4.Pale Waves『Who Am I?』

デビュー当初は80sリバイバルという音楽性の類似から『The 1975の妹分』と呼ばれたバンドが、00sポップパンク、エモへと大いなる方向転換を遂げた2nd。初期のAvril Lavigneを思わせる溢れんばかりのエモっぷり。
LGBTや体型コンプレックスについて言及した歌詞など、真っ直ぐなほど2021年の社会トレンドに寄り添った精神は、今後もZ世代の希望となるだろう。そんな御託なことよりもまず単純に曲が良すぎる。聴こうぜ。

推曲『Tomorrow



3.Tyler, The Creator『CALL ME IF YOU GET LOST』

クリエイター兼ラッパーの6th。前作IGORがグラミー賞最優秀ラップアルバム賞を受賞し、より大衆向けな路線に進むかと思われたが、それは杞憂に終わった。自分はIGORで彼を知った身だから、IGORのようなソウル路線が自分にとってもタイラーであったから、今回のアルバムでは今まで培ってきた毒のあるラップスタイルを知ることができてとても新鮮な気分だった。とは言ってもポストIGORと言える特有の甘さが目立つ曲もあるため、タイラー入門にも適しているのではないかと感じた。
自らビートを作るからこそ突き詰められる圧巻のサウンドスケープを聴いて、昨今主流のタイプビートの終焉は近いのではないかという予感さえ覚えた。オルタナティブ・ヒップホップの先頭を突っ切る彼の躍進は留まることを知らない。迷ったら彼を呼ぼう。

推曲『MANIFESTO (feat. Domo Genesis)



2.betcover!!『時間』

結果的に唯一の邦楽となった、柳瀬二郎ソロプロジェクトbetcover!!の3rd。大手音楽レビュー投稿サイトRate Your Musicによるとこのアルバムの主なジャンルは『Art Punk』らしいが、「形容しがたい音楽であるからとりあえず大きい範囲で曖昧なジャンルにしておくか」というのを感じさせるほど異様な音楽である。折坂悠太のような日本的な雰囲気もさることながら、影響を公言しているフィッシュマンズ、他にもブラックミュージックやファジーなサイケデリックロックのエッセンスも含まれた彼にしか表現できない世界がこのアルバムに詰まっている。密室感からか妙に冷たく熱が篭った音像が本当に「」である。ライブみてえ

推曲『あいどる』



さあ、ようやく1位です。一体どのアルバムが選ばれるのでしょうか...





































































1.Parannoul『To See the Next Part of the Dream』

こんままクソデカ文字で書きます。

「なに聞いてるの?」
「Parannoul...」
そう僕は答えた。
観光地のような豪勢な風景には程遠い墓場のようなトタン屋根が次々に流れていくのを横目に、僕の心臓は規則性のある揺れる音とどちらが速くなるか競走する。
数メートル先に見える車掌の背中以外、この一両編成には2人のみ。
僕の『揺れ』は最高潮に達していた。
「それってどういう音楽?」
「韓国出身(多分)大学生の素性不明アーティストの2nd。ジャケ写のような真っ青に輝くノイズにポストロック、エモなどのジャンルが融合した、新時代のシューゲイザー。アルバム全てがVSTで作られたという事実も話題に。映画『リリイ・シュシュのすべて』のセリフのサンプリングで始まる、青天の霹靂とも言える爆発的ノイズの中を流れるピアノの音色が妙に美しい『Beautiful World』。ポストロック的な展開で
Parannoulの妙技が現れる『Excuse』。Parannoul流のエモが存分に詰まった『Analog Sentimentalism』。別名奇跡の10分0秒『White Ceiling』。彼のポストロック路線で培ってきた力を存分に発揮したインスト曲『To See the Next Part of the Dream』。ポストハードコア路線のヘビーな新生シューゲイザー『Age of Fluctuation』。童貞あーだこーだの歌詞で話題になった『Youth Rebellion』。十分な布石を気づきあげたアコースティック『Extra Story』からの大爆発『Chicken』。そして感動的に締めくくる『I Can Feel My Heart Touching You』。全てが未完成で完璧なありもしない青春に思いを馳せたこのアルバムは未来の少年少女達の心にも、そして今刺さっている青春真っ只中、あるいは青春が過ぎ去った記憶となった人々、要するに全てのひねくれた人間達にとってのリリイ・シュシュとなる、そんなアルバムである。」
「オタクの早口きっしょ4ねや」

そんな彼女が今の嫁であるが、その話はまた今度...






はい。

完全に三代目齋藤飛鳥涼さんインスパイアのポエムです。

まあ今回ランキング形式で発表しましたけど、実のところあまり順位は関係ないんですよね。
日によって2位から9位まではめちゃくちゃ順位が変動します。

2位から9位まではめちゃくちゃ順位が変動します。

2位から9位まではめちゃくちゃ順位が変動します。



いかがでしたでしょうか。
今年は広い意味での『エモ』の年でした。
タイラーはさすがに違うと思うけど、それ以外の8
枚はどれも『エモ』という概念に引っかかるアルバムだと今思い返しています。

来年は一体どんな音楽に出会えるのでしょうか。Kendrick LamarとFrank OceanとThe 1975で迷うことを期待しています。

それでは

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