火の窒息【詩】
火は 窒息した
酸素を失ったから
しかも突然
閉ざされてしまった空間で
残り少ない酸素を使い切り
自らを焼き尽くして
窒息した
そして火傷を負った
微かに残り火がいぶっていた
それはときどき
隙間から入り込む風にあおられ
ぱっ と小さく燃え上がっては
また 消える
そのたびに やけどの痕が再び焼かれる
これ以上の痛みを 私はまだ知らない
そしていつの日か
残り火も消えた
もう、それは 火ではなくなった
あの日 窒息してしまったから
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「雨の詩(うた)」https://note.com/nepa88/n/n422be1298f3e
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