【'18マイルCS】「超える」ハービンジャー。すなわちスーパーハービンジャー
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競馬を初めた頃、中山と東京のレイアウトと適性が違うのは一目瞭然でわかったが東京、京都、阪神を細かくわけて考えていなかった。
これらの広いコースは坂の有無、右回り、左回り、レイアウトそれぞれ違うが共通しているのは直線が長く「切れ味に勝る馬」を優位に考えていいものと思っていたからだ。
ただ長年競馬をやっていく上で「切れ味ってそもそもなんだ」と考えはじめた。
あがり3Fが早いことを「切れる」とざっくりした解釈からスマホからJRAで映像とパトロールビデオを見られるようになったからか、「瞬発力」と「持続力」というように3Fを見る目が変わったような気がする。
瞬発力と持続力。これも実は馬が持っている本質的なこともそうだが、騎手の動かし方で多少変わって見える 。以前は直線まで馬の邪魔をせずにエスコートして気持ちよく伸ばすスタイルが一般的だったが、今は手綱を短くもって前の位置で折り合わせこと、または道中動かしていくような勝てる位置で競馬するジョッキーが重宝される。
この馬の本質ではなく、ジョッキーによって新たな引き出しを見せる現象を「超える」と私は競馬仲間と話す時に使っている。
上にあげたようなジョッキーは外国人騎手に多いので外国人騎手が乗るとそれまで勝ちきれないなーとか血統的にねーとか世間で思っている印象を「超えて」いくのだ。
騎手の話しはとりあえずおいて、話しを前に進める。
今回のマイルCSレースに必要な切れる要素は瞬発力より持続力に他ならない。
開幕したばかりの京都ではその特徴が出にくいが、開催がすすんでくるとより明確に特徴が姿を現してくる。
マイルCSで足りた、足りないは別としてパフォーマンスをあげてきた馬にトーエンラー、エキストラエンドがいるが、この馬たちは巡り会えせもあると思うが、東京の安田記念で好走できるだろうか?ということが適性を考える上で私がわかりやすさを重視したときに比較したことだ。
東京のマイルは京都よりもより瞬発力が求められる。ペースが上がれば持続力も大切になるが、基本的にギアが変わるのが早い馬が好走しやすい。おそらくだが、ギアを変えるのはアメリカやスプリント系の筋肉で、ギアが変わりやすい。大型馬が好走しやすいのもそういう要素があるかもしれない。
一方、京都マイルは馬格がなくて瞬発力がなくてもスピードにのってしまえばの馬が走りやすい。エキストラエンドもトーセンラーもそのパターン。
下り坂が強制的にギアを変えてくれて、ディープインパクトが持つ潜在的な強さと速さを最大限引きだせる。そしてそれを持続させてゴール前襲いかかる。そんな感じか。
ダノンシャークとフィエロも同じような考え方かと思う。ペースが厳しくなって瞬発力より持続力が必要とされるレースが本質的には合っている。
ダノンシャークは数字でもそのことを示してくれていて、2016年安田記念前半3F35ー後半3F33.9のあがり特化のレースで一瞬反応するも切れ負けしたが、同年時計がかかる京都のマイルCSで34秒4ー35秒6であわやの脚を見せた。
マイルCSは前半が早くなりあがりも34秒代が健康的なマイルCSであり、瞬発力より持続力が必要なレースになるわけだ。ここ数年、スローであがり33秒代が馬券内で絶対必須だったのは2015年のみ。ペースがあがっても34秒代前半で差してこれる馬がいいわけだ。
この時期の京都は外国の馬、スノーフェアリーやサプレザが馬券になっているように、そういう馬でも足りる、適性のある馬場になりやすいのもエキストラエンドやダノンシャーク、フィエロのようなディープインパクト×欧州の種牡馬という構図になっているのも納得できる。
だからと言って血統だけにふりきってしまうと、このディープインパクト×欧州だとジュールポレール、レッドアヴァンセ、ミッキーグローリーとかがなんとなく浮上してくる。確かに人気以上に走ってくるかもしれないが、ここまで話しを出してきてあれだがエキストラエンドレベルでは馬券にならない。ダノンシャークやフィエロみたいに安田記念でも3着とかマイルでのポテンシャルが高いことが前提となる。ジュールポレールはヴィクトリアマイルで好走したが、牡馬混合では割引だと思えてしまう。というのは、厳しいながれになって脚がつかえるかどうかまだ未知数だからだ。
以上を踏まえて予想する。
最終結論
今年のマイルCSは豪華メンバーだ。そして多少時計を要している京都の馬場。高速決着が続いていた舞台を走ってきた馬がラップ、時計的に人気するはずだ。
血統的にもモズアスコットはかなり良さそうに思える。フランケル×母父ヘネシーでありながらマイラーズカップ、安田記念の高速馬場で強い競馬をしてみせた。父フランケルのイメージでいえば時計のかかる馬場でパフォーマンスをさらにあげそうではある。
マイラーズCはあの前傾ラップを先行して粘ってみせた。安田記念は控えて素晴らしい脚。強い。
フランケル産駒を理解したとは思っていないがソウルスターリングもモズアスコットも高速馬場の東京でのパフォーマンスが秀逸すぎる。ソウルスターリングは時計のかかった桜花賞で凡走。モズアスコットは稍重以上で競馬をしたことがないのでわからない。スワンS、休み明け58キロだから負けたように思えるが、勝ったロードクエストは出遅れていた。ペース的にも掲示板の馬を見ていると先行した馬がある程度有利だった中、モズアスコットは中団から差す競馬をし、後方にいたロードクエストから差された。叩きだからということもあるが、そもそも時計がかかる馬場が苦手?なことも疑ってしまう。
ルメールが乗るから「超えて」いくかもしれないが、今回は1番人気の立場で安田記念よりも気楽さはない。
話が長くなったが、本命は
ペルシアンナイト
にする。
ペルシアンナイトは去年勝っているので・・・
だけではない。むしろ去年の段階では本質的にマイラーか疑っており、大阪杯を本命にした時も「マイルで足りるようなスピードを兼ね備えているのはプラス」程度にしか思っておらず、父ハービンジャーということもあり日本のマイルはきつい。とジャッジしていた。
ただそもそもこの時期の京都は時計がかかり外国産馬で足りてきたことを考えると、去年の馬場程度重くならずともペルシアンナイト自身は十分勝ち負けレベルにあったのではないか。
そしてこの馬を1600m〜2000mG1で切ってはいけないと思い知らされたのは安田記念である。
安田記念は自信の消し。瞬発力、スピードともに足りない。マイルだとマイルCSのように後方からで追走に苦労するだろう。と判断した。
しかしスタートは遅かったが、道中は好位追走し行きたがっていた。
さらに直線は進路が全くなく脚を使えなかったが、前があいたら脚をつかっていた。
馬券的には消しちゃいけない馬だった。
マイルCSはそれまで古馬相手のマイルは二戦目。大外枠だからコースロスを嫌って後ろから間を縫っていく覚悟をミルコはしたんだろう。毎回出遅れする馬だが、それでもすぐ好位にとりつく脚があって富士Sも59キロ背負って18頭出走で7,8番手を追走していた。安田記念は16頭中、なだめながら7番手。マイルであればリカバリーしポジションをとりにいけているのである。
あがり33秒前半をつかうタイプではないが、1600m〜2000mならどんなペースでも対応し、馬場も時計がかかっても、高速馬場でも対応可。34秒前半の上がりを使う馬である。
安田記念のペースでの追走を考えれば今回、時計がかかって前半3F34秒8程度で流れたとしても今回は内枠をひいたので9番手前後に位置をとれる。
そういう能力があるだのだが、流れに乗れなかったらあきらめるしかない。
しかしミルコはモズアスコット、アエロリットを見て競馬するだろうから競馬しやすいだろう。
◎ペルシアンナイト
相手は正直手広くなってしまうので単複のみでいく。
※一個人の予想ですので、馬券購入はすべて自己責任でお願いします。