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女子大生が普通二輪免許を取得してみた!
はじめに
はじめまして。今年度、Neoriders Projectのアンバサダーとして活動していました一橋大学3年、「えま」といいます!
今年5月に普通二輪MT免許を取得したばかりの新米ライダーです。スズキのスウィッシュに乗って活動中です!
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今でこそバイクライフを楽しんでいる私ですが、実は取得するまでには多くの困難があり、途中で何度も心が折れそうになりました...
この記事をご覧の方々の中にも、バイクに興味はあるけれど、免許取得に対して不安を抱いている方も多いのではないでしょうか?特に女性のみなさんの中には、体格や身体能力的に諦めてしまっている方もたくさんいるかと思います。
そんなみなさんの背中を押すべく、今回の記事では私の免許取得体験談と、そこから得たヒントやアドバイスをご紹介できればと思います!ぜひ最後までお付き合いください。
こちらは小型二輪免許ですが、同じく女性ライダーが執筆した免許取得記事も是非ご覧ください。
教習所は通いやすいところを選ぶべき
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私は今回、武蔵境にある武蔵境教習所に入校し、免許を取得しました。駅からの近さと、自宅からの通いやすさ(家と大学の間に位置している)の、立地に関する2点からこちらを選択しました。
値段が安く惹かれたとしても、アクセスが悪かったり、予約が取りにくかったりする教習所を選んでしまうと、最終的に通い続けるハードルが上がってしまうので、立地は重視することをおすすめします!
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教習プランは補習無料オプションがおすすめ
また、教習プランに関してですが、私は今回オールプラン+安心オプションというものに入りました。
セルフプランが教習1段階・2段階の二回に分けて、それぞれまとめて予約できるところを、オールプランとは追加料金を払えば卒業まで一括で予約できるプランです。安心オプションとは、事前に1万円程を払うことで追加の技能教習や、技能再検定、補習技能講習に追加料金がかからないオプションになります。
私はバイク免許取得に最初から不安があり上記のようなプランにしましたが、結論から言うと、セルフプラン+安心オプションが最適解だったように感じます。もし「OO日までに取得しなければならない!」といった時間的制限がない方であれば、セルフプランのみで十分です。
安心オプションはつけることをおすすめします!普通二輪免許は車の免許を持っていれば最短17時間で卒業検定へと進めますが、実際には多くの方が一度以上は補習にかかっているようです。私が教習中にお会いしたほとんどの方が、男女関係なく、「つけておけばよかった〜!」とおっしゃっていました。
というのも、補習技能講習は一回あたり6000円程かかるので、二回以上補習にかかってしまうと安心オプション付きの方がお得になることが多いです。ちなみにわたしは5時間の補習を受け、卒業検定1回で合格という結果でした。やはり入って大正解だったように思います!
教習プランは、どの教習所でも類似のプランを提供しているので、是非参考にしてみてください。
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女性用の教習装備を確認しておこう
教習所では、長袖長ズボンといった適切な服装に、ヘルメット、グローブ、プロテクターの着用が義務付けられています。私が通った教習所ではグローブ以外は全て貸し出しをしてくれたので、あまりバイク用品の準備に頭を悩ますことなく教習を始めることができました。
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上の写真がプロテクターの写真です。今回通った武蔵境教習所では女性用のものが豊富に取り揃えられていてサイズの心配をすることなく、万全な装備をすることができました!
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ヘルメットに関しても同様に、女性用のものは別に用意されていました。(一番左の列が女性向けヘルメット専用棚)
このように武蔵境教習所では、女性ライダーを目指す方も多いことが分かり、安心して教習を始めることができました。そのため、教習所を選ぶ際に女性の免許取得者がどれくらいいるのか、女性用の教習装備があるか事前に聞いても良いかもしれません!
教習の流れ
普通二輪免許の教習内容は、1段階が最短9時間、2段階が最短8時間(学科1時間)そして卒業検定という流れになっています。車の免許(普通免許)を取得していない場合、適性検査も受ける必要があります。
その上で、1段階では基本的に下記のステップをクリアしていく必要があります。
引き起こし → 発進 → 外周右回り → AT教習 → 外周左回り → 一本橋 → S字 → クランク → スラローム → 急制動 → みきわめ
また、2段階に進むための「みきわめ」で主に重要となってくるのが、一本橋・スラローム・S字・クランク・急制動でした。更に2段階では基本的に下記のようなステップを踏んで行きます。
学科1時間 → 坂道発進 → 急制動 → コース教習 → シュミレーター教習 → みきわめ → 検定
女性ライダーならではの難しさ
私はATで普通車免許を取得したため、教習前の時点では「クラッチ」が何かも正確に理解できないほど、知識不足でした。そんな状態の中、教習本を読んだだけで技能教習に参加し最初の難関にぶつかりました。その名も「引き起こし」です。
倒れたバイクを自力で起こすこと、通称「引き起こし」とは、教習所最初の関門とされている最重要ミッションで、特に女性にはなかなか厳しい課題のひとつです。
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教習車であるホンダのCB400SFは約200kgあり、私の踏ん張り程度ではびくともしません...
一方で、一緒に受講していた男の子は数回トライした後、コツを掴んだのかすぐにできるようになっていました。私はバイク免許取得の厳しさを思いしらされたようでかなり落ち込んでしまいました。
しかしながら、「最初はできなくても、教習中にどうにかなるから大丈夫!」という女性インストラクターの方の言葉を信じ、教科書や動画を見て勉強した結果、本当になんとかできるようになりました!よく考えたら、200kgの鉄塊を起こすのは無理で当然なので、とにかく力づくで戦おうとしないことが大事だと感じました。「バイク 引き起こし 女性」とネットで検索すると、先輩女性ライダーの方々が沢山素晴らしい記事や動画を出しているので参考にしてみてください。
そして、次の難関は、「一本橋」でした。一本橋とは、長さ15m、幅30cm、高さ5cmの細い板の上をゆっくりバランスをたもちながら通過する項目のことで、正式名称は「直線狭路」といいます。ただ通過するだけでなく通過タイムも設けられていて、規定タイム(普通自動二輪で7秒以上)より短い時間で通過すると減点となってしまいます。
この「一本橋」、バランス力だけで戦おうとすると痛い目に合います。バランス力にはある程度自信があったのですが、タイムが遅くなりすぎてしまうなどして、リラックスできず何度も失敗してしまいました。何度も練習を重ねた結果、「高めの目線を保ち、半クラッチである程度はスピードを出しながら、ハンドルを揺らし続けること」が成功の鍵であったかのように思います。バランス力も大事なことから体の軽い女性の方が得意なことも多いようです!
今、免許取得した私が思うこと
結果、私はなんとかベースの17時間の教習に加えて、5時間の補習を受け、卒業検定を一発合格することができました!
途中、自分の運転の下手さに、バイクのスピード感に対する恐怖に、免許取得への道のりの長さに何度か挫けそうになることはありましたが、「バイクを乗れるようになりたい!」の一心で通い続けることができました。
また、免許取得の過程でお会いした女性インストラクターや先輩女性ライダー、女性教習生の方々の存在も非常に大きいものでした。
例えば、引き起こしの補習で一緒に苦労した女性教習生の方とは、連絡先を交換して、その後も情報を共有していました。私につきっきりで指導してくださった女性インストラクターの方には、お会いする度に親身に相談に乗っていただきました。また、私の友人の女性ライダー達も常にアドバイスをくれ、私のモチベーションを維持してくれました。
教習所に通ってみて、感じたことは、女性ライダーは私が想像していたよりも沢山いるということです。男性が乗っているイメージを持ちがちなバイクですが、私のようにバイクライフを夢見る女子も、多くいることがわかりました!
そして、結局のところ、女性が取得するための確実なコツ!というものは存在せず、通い続けること、通い続けられる環境作りが大事!であると感じました。
男女関係なく、どなたでも、しっかり通い続けることができれば、免許は取得できるので、少しでも興味がある方はぜひ一緒にバイクライフを楽しみましょう〜!
Neoriders projectでも、免許取得に関する質問等もいつでも聞いていただけるLINE@も運営しているので、是非活用してみてください!
以上、私の免許取得体験記でした!ありがとうございました!
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おまけ:悩みに悩んで購入した、SHOEIのヘルメット。
バイクは自分好みの装備を選ぶのもとっても楽しいです。