この春からの新生活、営みと藝(マクラのようなもの)
月亭太遊です。へんな落語家です。
今月の5日から鳥取の若桜町にあるギャラリーカフェふくさんにお世話になって、予定では今日まで滞在する予定でしたが今回この企画は見送りになった。そこで3月から予定していた新生活が前倒しして6日からスタートしていた。
ほんの少しの着替えと身の回りの道具、作業服、着物一式などをトランクに詰め込んで訪れたのは九州
大分県竹田市。僕の出身地である。
しかし実家ではなく、明治地区という地域に向かった。
ここではじまるのは牧場生活、というか馬を中心とした暮らしである。とりあえず、この20日間、家に帰るとバタンキューであった。(いまもすでに眠いけど)
身体を動かしたり、規則正しい生活、健康的な食事、身体を使う作業、大人数と関わることなどすべてひさしぶり、ないしはじめてなのでヘトヘトである。しかし体調はすこぶるよくなった。
(ちなみに今日は明日が舞台だということで早めに帰宅させていただき余裕があるので、少しこれまでを整理するためにも、これを書いている。youtubeに薪割りの動画をアップしたくらいで特に創作意欲も湧いてこないし、めっちゃ舞台に立ちたい!という気持ちもいまはない。)
正直ぼくはまだ見習いの(み)の字にも達していない。馬にも少しずつ慣れさせてもらっている段階だし、ろくに作業の出来ない。
というかまずなにをしているのか、なぜこういう生活に突入しているのかについて語らないといけないけれど、それを伝えるのは難しい。
コロナ禍でいろいろなことを考えている人は多いと思うし、ピンチに陥っている方もいるとおもう。
それってこの社会がある意味で限界に達しているサインでもあり、どの業界の人も、そして苦しい思いをしている人は特に、いまの生活を脱出して、自分のライフラインを確保することに全力を注ぐべきではないでしょうか。
いままでの暮らしを変えるのは大変だ。それはよくわかる。ということで芸人の自分にできる生活の転換っていったいなんだろう。そんなことを数年考えていて、関西から九州に移住はしたが場所が変わっただけで具体的に生活はなにも変わってはいない、どうしたものかと考えているところにコロナ禍。いかにして芸をこんなときにでも見てもらうかを考えていたけど、自分はそうじゃないと思った。
「それどころじゃない。」
そもそも芸だけをやってそれでオッケーってのも違う気がしてきて、まず自分達が食うための営みをして、その中で芸術や芸能をやっていく。そういうことが理想のように思えてきた。
そのためのきっかけと言うのがなかなかなかったし、自分一人ではどうしようもなかったんだけど、あるきっかけがあって今月から、馬の暮らす牧場の一員にしていただいたのです。もちろんいずれ芸能活動をすること前提で、応援もしてもらっているけれども、いまは先程も言ったようにさまざまな仕事ができるようになるように全力を注ぐ。その先に僕がどんな表現をするのか僕自身も期待して待つ。いままでとはぜんぜん違うことかもしれない。
僕は人前でなにかをするのが好きだ。
僕は動物が好きだ。僕は自然が好きで、芸術や芸能が好きだ。
できれば毎日しゃべって食っていけたらいいけど
それだったらまず食って、喋ればいい。
動物には十数年触れていなかったし、調べたりもしなかったけど
大好きだったことを思い出した。
あとすごく変なことがしたい。少し前に作ったリヤカー高座の方向の発想で
もっと面白いことをイメージしている。でもそれを実現するには
いまのなにも出来ない自分では無理で、他の人のちからを借りなければならないし、
さまざまなスキルも身に付けなければならない、芸人という立場ありきのコミュニケーションでは屁のつっぱりにもならない。本当になんにもやってこなかったんだなぁと
わらけてしまうくらいだけど、できることからこつこつとやっていきたいと思う。
僕のいま関わらせているところはとにかくすごいところで、
そのことについてもおいおい書いていければいいなあと思います。
あと自分のように、生活を変えていきたい。と考えている人、生活のなかで文化・芸術・芸能などの表現を模索する人が読んでおもろいなというような文章を書いていきたいと思います。ムーンパレスへようこそというyoutubeチャンネルもやっていますのでぜひ⇒「ムーンパレスへようこそ」。
また、お仕事の手が空いたときなどに書きますね。
月亭太遊