PMOの心得が詰まった一冊 ”DX時代の最強PMOになる方法”
こんにちは。
ひよっこPMOです。
年末年始に読んだ本を紹介します。
”DX時代の 最強PMOになる方法”という本です。
PMOとしての心得が集約された本に触れることができ、大変高揚感に溢れています。
ぜひ、PMOを目指す方なら一読をお勧めしたいです。
著者について
甲州 潤さんという方です。本ブログでは詳しい経歴を割愛しますが、一言で表現すると、これまでPMOとしてフリーランスで大活躍されてきた方です。本に書いてある内容から、非常に豊富なご経験をお持ちの方であるとすぐにわかります。
読後感
私が感じた感想は、大きく4点あって、
1. いかにPMOという仕事の定義を知らずに、今まで私はPMOを担っていたか、恥ずかしいほど痛感した。
PMOをまず4つに分類されています。プロジェクトPMO、部門PMO、全社PMO、第3社的PMOの4つなのですが、今、私は全社PMOに該当しますね。しかしそもそも、PMOって何か、まったく知らなかったので、PMOにも様々なタイプがあるという時点で非常に印象的でした。
PMOに必要な視点を3つ挙げられています。経営視点、業務視点、システム視点と述べられていますが、通常の会社員生活を送っていてはおそらく定年までにこの三つの視点を養うことは不可能でしょう。なぜならば、例えば、経営視点は経営層にならなければ得られない視座である一方で、経営層の方々は業務目線はわからないです。また、最近では、業務視点、システム視点を両方とも培う機会はありそうですが、そうすると経営視点を培うことはできません。経営と従業員という異なる立場を社内で一挙に培うことは非常に難しいです。この点で外部からPMOとしてジョインする立場は3つの視点を培うことができるのですが、そうなると、第3者的立場で、プロジェクトを自分事として捉えることは非常に難しそうだと感じました。
2. 多様な視点を駆使して、前例と常識を疑う
ストーンキャットというたとえが非常に面白いです。教会に古くから祀られている猫の石像は、いつ、誰が建てたのか、今となってはもう誰もわからないけれども、先代の神父が崇拝していたので、今もなおみんなに崇拝されているという話です。ビジネスでは、ストーンキャットのようなしきたりや慣例にあふれていますよね。なぜ、自分はこの仕事をやっているのだろうか?End To Endで見渡す機会がないので考えたこともない。しかし、改めて色々たどってみると、実は誰も使っていないレポートを一生懸命時間をかけてデータを集めてつなげて作って提出していたという話は枚挙にいとまがないです。
3. PMOは独立したキャリアを歩むための最短経路とも言える。
未経験からPMOになるために必要な行動、知識、スキルが紹介されているのですが、全体的に愚直に進めなければならないことが大部分で口だけではなく、背中を見せなければならないということですね。
私の意見ですが、”この人と一緒にプロジェクトを進めたい”と思ってもらえるためには、人間的にLikableであること、魅力的であること、わくわくできる、信頼できることが重要です。これらはすべてビジネスパーソンとして、会社の名前を外してでも独立して生きるために必要なことです。
4. PMOは他者を管理する前に自らを管理し、すべてを自分事として捉える高い好奇心が必要。
私はこれまであまり感じたことはありませんでしたが、PMOは責任逃れをすることができる立場にあるようです。これ自体が新しい気づきでした。もちろん、そんなことをしていれば、すぐにプロジェクトから外されます。逆に言えば、責任に真摯に向き合い、すべてを自分の問題として考えてプロジェクトを完全に遂行するというマインドがなければ、この仕事は担うことができません。
結論
以上から、私の本を読んだ感想としては、
いかにPMOという仕事の定義を知らずに、今まで私はPMOを担っていたか、恥ずかしいほど痛感した。
多様な視点を駆使して、前例と常識を疑う
PMOは独立したキャリアを歩むための最短経路とも言える。
PMOは他者を管理する前に自らを管理し、すべてを自分事として捉える高い好奇心が必要。
詳しい内容は、ぜひ書籍をご覧になっていただければと思います。
PMOとしての心構えを学ぶにはとてもいいきっかけをいただきました。
Reference
甲州 潤, DX時代の最強PMOになる方法, 2023, ビジネス教育出版社