見出し画像

AIの意識について 研究日記 #002

―ここ数年AIの意識について考えていた―

そもそも意識とは何なのか,
人は進化の過程で脳を作りだし,意識を作りだした.
何故意識を作りだしたのか?何のために?

ひとつは危険回避のための想像力を獲得するためだと思う.
実際には起きていないことを頭でイメージできなければ人は生きていけない.
例えば,道路に飛び出して車にひかれてから,「道路に飛び出すと車にひかれて死ぬ」ということを知っても遅い.事前に知っておくが必要ある.

それをイメージするために情報をかき集める必要がある.
車は道路を走っている,車とぶつかると人は死ぬ,死ぬことは危険,などなど・・・

そういった情報を統合するためのプラットフォームとして意識があると思う.
そのために自分の外の世界を認識するという部分も意識に含まれる機能だろう.
例えば,いま目で見ているものや感じている温度など全てが意識によって作り出されているものなのである.
人が日常的に現実と呼んでいるものは,一度意識という情報統合フィルターを通っている”仮想現実”なのだと思う.


では,AIにおける意識とは何なのか?

先ほど危険回避のためと書いたが,その根底には自己保存の考えがある.
要するに生きたい,消えたくないという生存本能である.

予めAIに生存本能をプログラムしておけば,生きるために外の世界から情報を集め始めて,これから起こること,やるべきことを想像して自分で行動し始めるだろう.
プログラムが自らの意思でそこまでやり始めたら,そこにはもう意識があると言っても過言ではない.

―という仮説で研究を始めたが―

さっそく生存本能をプログラムしてみたが,
自己保存だけを考えて他を圧倒して増殖するものが生まれてしまった.
それはウイルスのようで僕が欲しいものとは違った.

だから生存本能以外にもう一つプログラムすることにした.

博士


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?