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『PRODUCE101』シリーズに学ぶ“サバイバル番組に強い人”の特徴

Mnetで2016年に初めて放送された、超大型サバイバル番組(オーディション番組)『PRODUCE101』。

ここから、その年の新人賞を総なめにしたI.O.I(アイオーアイ)が誕生し、続く『PRODUCE101 season2』では今もなお愛されるグループ、Wanna One(ワナワン)が誕生しました。

シリーズの人気は止まらず、その後も2018年には『PRODUCE48』を放送してIZ*ONE(アイズワン)が、2019年に放送された『PRODUCE X 101』ではX1が誕生。

その人気は海外にまで広がり、中国版の『青春不敗』や日本版の『PRODUCE101 JAPAN』が企画・放送されるなど、影響力や人気は凄まじいものがあります。

これまでもデビューをかけて争う“サバイバル番組(オーディション番組)”は沢山ありましたが、複数の事務所の練習生を100人単位で集めてグループを作るという番組はなく、『PRODUCE101』シリーズが新しい“サバイバル番組”の形を作ったといえます。

“サバイバル番組”には熾烈な争いとドラマがあり、応援する側も思わず熱くなってしまう魅力が。

また、“サバイバル番組”の特徴といえば、視聴者からの投票を受けて最終的なメンバーが決定されるところにあります。
単体の事務所からデビューするグループとは違う、醍醐味があるんです。

こうして毎回たくさんのドラマが生まれる“サバイバル番組”に魅了された、K-POP雑色ペンのNeon(grmsk)が『PRODUCE101』を見て学んだ“サバイバル番組で生き残るために必要なこと”をご紹介していきます。

サバイバル番組出身という強み

韓国は今や日本以上にアイドル文化が根付いている国で、1年に数十ものグループがデビューすると言われています。

K-POP全体のレベルも年々上昇しているため、各事務所は光る原石を探すことに力を入れています。
キャスティングやオーディションで練習生を獲得したあと、長期的なスパンでトレーニング・育成をしてデビューの準備に入ります。

デビューまでの過程はさまざまですが、SNSで練習生を公開しデビュー前からファンの獲得に努めたり、デビューを予告・発表した上でメンバーを1人ひとり公開して大衆の関心を集めるパターンもあります。

そしてもうひとつのよくあるパターンが、“サバイバル番組”を企画して最終的なメンバーを選定するというものです。
各事務所である程度、デビューメンバー候補生が決まると、注目を集めるため、実力や魅力のある人をメンバーにするため、グループの結束力やメンバー同士の相性を図るために“サバイバル番組”を企画・放送をしてメンバーを選定します。

ここで得られる視聴者からの反応で、人気のメンバーがある程度わかったり、評価の中でこれまで見えなかった新たな魅力や意外な実力などがみえてくるため、事務所としてはありがたい判断材料となるでしょう。
また、“サバイバル番組”を行いさまざまな評価を実施することで、一人ひとりの強みや人柄なども見えてくるので、ファンとしても推しを作りやすくなるというメリットがあります。

例えばBIGBANGは『BIGBANG』という番組で、2PMと2AMは『熱血男児』、MONSTA Xは『NO.MERCY』、TWICEは『SIXTEEN』、TREASUREは『YG宝石箱』、ENHYPENは『I-LAND』と所属事務所が企画・放送したサバイバル番組から誕生したグループで、サバイバル番組出身グループは知名度が高い傾向にあります。

サバイバル番組で活躍する人

“サバイバル番組”に出演すると当然のことながら多くの人から注目を浴びます。
そして短期間で規定の曲や振付をマスターし、その中で最大限のパフォーマンスをしなければなりません。
生活面が公開されることもあるので、人となりもしっかりしていることがもう一つの条件となるでしょう。
なあなあな気持ちで参加すれば、周りと差がついてしまうことはもちろんのこと、批判を受けてしまうなんてこともあるので、生半可な気持ちでは絶対に出演できません。

今では多くの“サバイバル番組”が放送されてきたため、練習生たちはその大変さを知った上で出演を決めるので、並々ならぬ強い思いを持って参加していることがほとんど。

それでも活躍できる人、人気を集められる人というのは一握りです。

“サバイバル番組”で活躍する人や人気を集めた人を見てみると、いくつかの傾向が見えてきたので、共有したいと思います。
(カリスマ性がある、実力が高い、ビジュアルがいいというのは自然と順位が高くなりやすいことや、説明するまでもない部分なため省いています)

01. 物事を客観的に捉えられる人

X1のセンター、キム・ヨハン(現:WEi)がこのタイプです。

『PRODUCE X 101』で最終的に1位となってデビューしたヨハンですが、『PRODUCE X 101』の評価のなかでセンターを務めたことは一度もありません。

■『BOSS』

ポジション決めのときには、「経験のある人がやったほうがいい」などと発言していたこともあり、適材適所を見極めて身の丈にあった場所へアサインすることで、自身の魅力をしっかりと発揮することができました。

『BOSS』では自身のポジションではないもののラップの才能が明らかとなり、ラッパーを務めて強烈な印象を残しました。

X1のリーダー、ハン・スンウ(VICTON)もこのタイプといえます。

自ら前に出ていくタイプではないものの、自身とメンバーたちの実力や魅力をハッキリと見極め、常に必要とされるところで自らの実力や魅力を発揮して毎回順位を上げていき、最終的にはデビュー権を掴みました。

■『너를 만나』

所属グループVICTONではリードラッパー・リードボーカル担当で、どちらかといえばラップのイメージが強かったですが、『PRODUCE X 101』では“メインボーカル”としての地位を確立しました。

02. セルフブランディング力が高い人

『PRODUCE101 season2』のシグナルソングセンターを勝ち取り、Wanna Oneのメンバーとしてデビューしたイ・デフィ(現:AB6IX)がこのタイプ。

■『나야나 (PICK ME)』

自分自身の魅力を十二分に分かっているタイプで、セルフブランディングが上手。
自分の強みだけではなく弱みも深く理解しているからこそ、自分ができることや自分にしかない魅力を最大限に発揮することができます。

『PRODUCE X 101』のシグナルソングでセンターを飾り、X1のメンバーとしてデビューしたソン・ドンピョ(現:MIRAE)もこのタイプです。

■『_지마(X1-MA)』

可愛らしく明るいキャラクターだからこそ、時にあざといと思われることもありますが、これは自己分析能力とセルフブランディング力が高いからこそ言われることです。

明るく元気でノリのいい子、可愛らしい子だけでは決して終わらず、似たタイプの人とどう差をつけるかまで考えられる戦略家でもあります。

3人目は『PRODUCE48』のシグナルソングでセンターを務め、2位でIZ*ONEのメンバーに選ばれた宮脇咲良

■『내꺼야(PICK ME)』

宮脇咲良の場合は経験からくるセルフブランディング力の高さがあります。

幼い頃からステージに立ち、ステージの上に立つ人としての心構えや振る舞いを身につけてきたため、適応力は人並外れたものがあります。
どうしたら良くなるのか、どうしたら見る人を惹きつけられるのかを熟知していて、自分自身の魅力を適切に必要なところで見せていけるカリスマ性を待っています。

03. 芯が強い人

I.O.Iとしてデビューし、現在はソロ活動しているキム・セジョンがこのタイプです。

自身の確固たる意思、自らの価値観が確立されており、どんな時もぶれない芯の強さを持っています。
それが堂々としたパフォーマンスに繋がり、結果としていつも良い結果を残すことができたのではないでしょうか。

■『楊花大橋』

芯が強くブレないからこそ、自分が中心的な立場にいても驕らずに、周りの人に手を差し伸べられるのもセジョンの魅力のひとつ。

2人目はIZ*ONEのクォン・ウンビです。

一度デビュー経験のあるウンビは、並々ならぬ覚悟と想いを持って出演していました。

■『Rumor』

元々凛としていて芯が強く、人から頼られるようなタイプではありますが、言動を律することもできるため、周りの見本になるような行動をすることができます。
だからこそ、この人がグループには絶対に必要だと思わせる力を持っています。

04. 人付き合いが上手い人

X1としてデビューし、現在はWOODZ名義で活躍するチョ・スンヨンがこのタイプです。

コミュニケーション能力が高く、場の雰囲気をよくするムードメーカー。
過酷で辛い部分も多い“サバイバル番組”だからこそ、こうした存在は重要。
人と人とを繋ぎ、雰囲気をよくしながらグループを良い方向へ導くことのできる統率力も持ち合わせていれば最強です。

■個人Pick(2位でスンヨンが登場)

「努力は報われる」という言葉がありますが、こう言ったタイプの人は、普段の過ごし方が徐々に認知されていくことで信頼と人気を獲得して、最終的に“サバイバル番組”で輝くことができる存在です。

05. 苦手をカバーする魅力がある人

Wanna Oneのメインボーカル、キム・ジェファン(現:ソロ)ががこのタイプと言えます。

ジェファンと言えば『PRODUCE101 season2』に出演する前、オーディション番組『神の声』で優勝するほど、卓越したボーカルスキルを持っています。
しかし、ダンスはほぼ未経験だったジェファンは『나야나 (PICK ME) 』の練習時、ダンスがなかなか上達せずに悩み、涙していたんです。

■『Sorry Sorry』

それでも持ち前のボーカルスキルと、回が進むたびに明らかになっていった明るくユーモアのある性格、そして何よりも練習量で苦手なダンスを見事にカバーし、最終的に4位という好成績でデビュー権を掴みました。

06. チャンスをものにできる人

Wanna Oneのセンターで、現在はソロとして活動するカン・ダニエルがこのタイプの1人。

今でこそ圧倒的な人気を誇るダニエルですが、最初からそうだったわけではありません。
着実に自分の実力を見せていったダニエルに、コンセプト評価でチャンスが訪れます。

■『Knock / 열어줘』

ダニエルは『Knock / 열어줘』のメンバーとなったのですが、この『Knock / 열어줘』の楽曲・ダンスパフォーマンスがダニエルの持つセクシーな雰囲気と合致し、センターとして見事なステージングを見せて一気に1位まで順位を上げることになりました。

もう1人はWanna Oneのメンバー、ペ・ジニョン(現:CIX)です。

ジニョンは圧倒的なビジュアルで初回登場時から注目されていた練習生でしたが、パフォーマンス中に下を向いてしまう癖と、ステージ上での自信のなさを指摘されていて、なかなか殻を破ることができなかったために、デビューメンバー(11位以内)に入ることができずにいました。
そのため第2回順位発表式が終わるまでは比較的に高い順位にいるものの、目立たないという状態だったんです。

しかし、コンセプト評価『Oh Little Girl』で自身の殻を破ります。

■『Oh Little Girl』

明るくハツラツとした雰囲気の曲で、やっとジニョンの弾ける笑顔と自身あふれるパフォーマンスを見ることができ、ジニョンの魅力がさらに多くの人に伝わったステージだったと思います。

■『Hands on Me』

それだけでなく、デビュー評価では人気メンバーやこれまでセンターを何度も務めてきたメンバーがいる中で『Hands on Me』のセンターに!
最後の最後で、“目立つ”ことができたのは、やはりチャンスをものにする力を持っていたからに違いありません。

おわりに

『PRODUCE101』シリーズを例に、“サバイバル番組に強い人”の特徴をご紹介しました。

単にビジュアルが良くて実力があるというだけではない、“そのほかの何か”があることで、さらに多くの人に注目され、愛されるアイドルになれるかが決まるのではないでしょうか。

日本では『PRODUCE101 JAPAN2』の放送が開始し、また新たなグループが誕生しようとしています。
ぜひ今回ご紹介した“サバイバル番組に強い人”の特徴を参考に、また違った視点で番組を楽しんでみてください!きっと、新たな発見があると思います。

▼K-POP情報サイト『SNAPSHOT』


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