木星の話
占星術の話。本当は星座の基本的性質とか、天体の基本的性質とか、その他基本知識から書いていくべきなんですが、そんなのはネットでも漁れば、いくらでも出てくるので、あんまり話すことはないでしょう。
今回は木星について話していこうと思います。木星はベネフィックに区別され、拡大や救済、幸運の星といわれ、大人気の星です。
そんな木星ですが、僕にとって木星の本質はもっと別のところにあると思っています。それは
正直であること
これが木星の持つ最も基本的な性質だと考えています。
例えば恋愛。これが最も分かりやすいでしょう。隠してたって恋仲にはなれません。正直にアピールして、正直に好きと言わなければ、恋の幸せは得られないでしょう。
正直にアピールしても恋は成就しないこともよくありますが、そんな時はこう考えることもできます。
“自分に合わない人”“そもそも縁がない人”
木星をルーラーにする星座は射手座で、柔軟星座なので柔軟に多角的に捉えることも木星の効果と言えます。
“付き合えなかったから悲しい”というような一方通行な考え方は抑えて、他の人にも目を向けようと柔軟に考える、今は自分にとって恋の季節じゃなく他に注力すべきことがある、そんな風に考えていくことも木星の効果を得られる思考の例です。
とはいえ、隠すだけで告白もせず、そーっと消えていくような姿勢では木星の効果は得られません。あくまでも、正直に自分を晒して自分の気持ちを伝える、というプロセスを踏むことが大切。隠さず全部に正直でいることが木星を感じられる姿勢です。
木星には他にも、“表面化”という作用もあります。隠れている何かを野晒しにする効果。
野晒しと聞くと構えるかもですが、確かに良いことも悪いことも何でもオープンにしてしまう、それも木星。
ただ、悪いこともオープンにしなければ、その悪いことを正して解決する手段を採れませんし、嫌という気持ちもオープンにしなければ、自分はいつまでも嫌な何かにつきまとわれるでしょう。
隠れている何かを表面化させることで、巡りめぐって幸福な人生を作り出そうとする。これも木星の効果なんです。
僕は今、P(プログレス)で太陽/天王星=土星/冥王星=木星という非常にハードな時期をめぐっていて、この形成は“安全の崩壊とそれによる喪失”を意味しています。天王星がP4室なので問題の根源は親。確かに親の一存で僕の安全は崩壊しました。
ただここに=木星があることで、何とか首の皮一枚で繋がれている状態。ただこういうのも、木星の持つ表面化の効果で正直に晒したおかげで助かっているという具合です。正直でいることはやはり大切です。
最後に、正直者はバカを見るなんて慣用句がありますが、僕個人の考え方では、バカを見るのは視点が短期的な場合で、長期的な視点で考えれば正直者の方が得をすると思っています。
正直にいれば、自分に合う合わないが自然と区別されて、自分にとって嬉しくない存在は自然と離れていきますし、正直でいたことで楽しい時間を過ごせることもよくあります。因みにこれは、僕の経験から感じたことです。
Pの話で出した太陽/天王星=土星/冥王星=木星という表記ですが、この計算式のようなのはハーフサムといって、天体と天体のちょうど中間にはその二つの天体の意味が重なった作用があるという技法の一つで、この技法を使わなければまともな分析はできません。鑑定では必ず使っています。
このハーフサムの詳細はまた今度に話そうかと思います。システマティックで数学のような理屈臭が充満しますが、抵抗がなければその時も読んでくださいな。
ではまた。