土星
12月になりました。今年もフィナーレですね。クリスマスはあるし、年末休みはあるし、紅白はあるし、大掃除もあるし、年明けのおせちの準備もあるし、で、大忙しです。そりゃ猫も走る。
今回は土星の話です。困難と試練、収縮と制限の星。安全や維持、真面目といった面も司りますが、ほとんどの意味で嬉しい面なんてありません。
土星があるハウスや土星をルーラーにする山羊座にカスプがあるハウスは、その人の不足する、あるいは達成に困難が降りかかる分野を示して、土星とアスペクトやハーフサムを組む感受点は、その人の苦手や足りない能力を示します。
なんで足りないという言葉を使うかというと、制限や収縮がのしかかるというイメージから。ある分野の種は水を蒔けばすぐに芽が出る土壌、一方である分野の種は水を蒔いても吸水しない土壌にあって、芽が出にくい、その土壌の悪さを土星が示すのです。
例えば土星が金星とハードアスペクトを組むと、他人と調和して協力していくとか、他人と楽しみを共有して分かち合う能力が欠けます。金星は楽しむことや誰かと愛し合う、仲良くやっていく能力を管轄する星ですが、ここに土星の負荷がかかることによって、その発想が出なくなるのです。一人で楽しもうとか、自分の中で幸せを留めとこうとか、そういうのが先行する。
先に述べた金星が火星であれば、活力が湧かず、新しいことに取り組むとか体力が続かないとか、月であればブルーな心情であったりネガティブになりがちとか、そういう具合になります。ま、月であれば多少のことでは動じない落ち着きを意味することもありますが。
どうして不足するかというと、僕自身の感覚からすると、他人への迷惑をかけたくないという納豆の糸のように粘ついた価値観があるからというのが、根元にあるように思えます。
僕は月/金星＝土星、土星/ASC＝金星があって、正直、恋愛が苦手です。女の子は大好きなんですが(こんな書き方すると下心丸出し感)、仲良くしたいんですが、僕の内側には女の子の感情を歪ませたくないという価値観というか、思い込みというか、そういうのがへばりついていて、恋愛へ発展しない原因になっています。
ヒステリックに振る舞う女性を目の当たりにした経験とか、お金ばかり見て奢られて当たり前みたいな価値観の女性を見た経験とか、そういうのが現実的な原因ですが、これを月/金星＝土星、土星/ASC＝金星が表しているのです。世の中、そんな女の人ばかりじゃないことは知っていますが、特に後者の場合は僕には手に負えない。
それ故に、非常に慎重な姿勢になって、本音で交わし合えるくらいに仲良くなるまでに、時間がかかるようになってしまいました。時間がかかる、これも土星の作用です。
愛の冷たい経験が多くなる経験も多く、楽しいという感覚、嬉しいという感覚を女の子と共有しないことで、冷められる、というのも多いなあ。故に失恋の経験も土星の作用。愛に試練、縮小作用がかかるから、失恋につながる、そういう方程式です。
まあ色々御託を並べましたが、女性に関する良くない経験、慎重な姿勢、喜びを共有しない、という事象はすべて、女の人に迷惑をかけたくないという価値観を土星が示しているということです。
他にも、僕の土星は6室にありますが、6室太陽と合してそこに＝冥王星(太陽/土星＝冥王星)なので、仕事で上へ目指せないという事象を示し、4室ルーラー火星＝土星/冥王星で複雑で困難な家庭環境を示しています。実際、新卒で採用された会社の環境は水瓶座の如く冷ややかで劣悪でしたし、家庭環境は父と生別しています。太陽/土星＝冥王星は父など男性との縁がなくなる意味も含みます。
とはいえ、不足する何かを示すのが土星ということは、土星があって初めてそれを認識する訳ですから、何かを学ぶには必要な星でもあります。この学ぶにも、苦汁を飲むような感覚を伴いますが、色んな出来事に対応していく能力を身につけるという意味では要るのかな、と。
僕はNチャートに土星の形成が多いので、あちこちで不足が多いのですが、土星の形成が少ない人はそれだけで幸福な人生と僕は思います。経験する試練が少ない、あるいはその試練の程度が軽く済むというアドバンテージがあるんですから。卑屈に聞こえるでしょうけど、それだけでそういう時期に生まれてこれたことに感謝してほしいなあ。
とはいいつつ、Pで土星の形成ができた時には誰でも困難と試練を経験するので、Nチャートに土星が目立つ人はその分、試練への心構えができる点では強いかな。
先に述べた金星との話ですけど、僕は同時に金星180木星でここに太陽とMCが＝(金星/木星＝太陽/MC)なので、仮に交際できたら誠実にお付き合いできると思いますよ。自分でいうのは変かもですが、180度でやりすぎるかもですが。土星には制限という意味があると言いましたが、その制限のおかげで不純な交友はないともいえます。自分でいうのも変かもですが。
ではこのあたりで。お読みいただきありがとうございました。