Cadreメモ:強化施術
基本的な概要
この世において、危険な存在はシャドウだけではない。
害意のある妖魔もいる。
ある程度の自衛手段は必要である。
ただの自衛なら強壮剤などを使えばいいが、
魔法や強壮剤といった一時的なものでは事足りない戦闘職の人達は、刻印や改造、薬物投与などで永遠に強くなろうとする。
しかしそれを施した者の末路は大体決まっている。
精神が壊れて化け物と成り果てるか、定期的な治療を受けられずに苦痛に苛まれて死ぬか、静かに影に引きずり込まれるか、らしい。
いずれにしても無茶な強化を施すと、肉体、精神、魂の三位一体のバランスが崩壊して苦悶に至る。
チームIFないし義勇軍では人間性の喪失のデメリットから、基本的に組織としてはやらない方針である。
ただし、元々施術されてる面子は定期的に治療施術している。
改造手術系
体を物理的に切開して、特定の成分や人工パーツなどを組み込むという、比較的ありふれている部類。
魔石を組み込むことで石の効果を永続的に与えたり、人工的に魔法を使えるようにするモノもある。
医療発達に伴って施術も発達しているものの、手術中に死ぬ可能性はあり、特に脳や心臓などのデリケートな部位だと、死のリスクやデメリットが非常に大きい。
ステルラ配合のパーツを組み込む手術は、デメリットが小さい分、身を売っても足りない程の高額。
デメリット
移植による拒絶反応。
軽度なら慣れでどうにでもなるが、酷い時は定期的な治療を受けないと肉体や精神が衰弱し、崩壊して死んでしまうケースもある。
部位によっては寿命が著しく削られることもある。
症状を抑える為の薬も割と高価。
当然だが保険は効かない。
ループスが義務的に施す強化施術は脳手術の類で、脳の深部に■■■を打ち込むらしい。
今のハーネスとシェリーには無い様子。
刻印
呪術の類で、体に特殊な刺青を施すことで能力を付与する。
刻むのは大体魔法陣や何らかのシンボル。
基本的には生命エネルギーを燃焼して体を強化する。
刻印が大きいほど効果も高まる傾向にある様子。
気合を入れると刻印が白く光り、効果が一時的に高まる「燃焼」の特性もある。
デメリット
生命を燃やす特性上、刻印の大きさに応じて寿命が大きく削られてしまう。
燃焼すると余計に削れる。
呪いの類なので一生体に残り続ける。
やりすぎると社会的に忌避される可能性もなくはない。
ロナウドにある剣の刻印はアマグニ独自の色素を使用している特殊なもので、他とは違って精神エネルギーを燃焼して体を強化する。
呪いの類なためか、クローンの器にも自然に刻まれている。
デメリットとしては、並大抵の精神力では燃焼によって無気力化しやすく、本人の精神状態に合わせて効果が変動しやすいこと。
気合を入れると青蛍光色に光る。
薬物投与
規定の数倍も濃厚な薬物を摂取することで、肉体を強化する。
最もお手軽な方法だが、その分リスクも大きい。
注射での接種が多く、筋肉注射が特に効果が出る。
一発で効果が強く出る混合薬物もあり、通り魔にやられたという話もある。
デメリット
該当する薬物はどれも危険ドラッグの類であり、確実に中毒症状を起こして依存症を患う。
薬効が切れると肉体も不安定になり、溶けることもある。
薬によってはシャドウ化したり、異形になることがある。
ルーベンは過去の薬物実験によって、ある程度は肉体が強化され、幾多にも及ぶ中毒症状は治療で完治はしている。