『オヤジ・エイジ・ロックンロール』のすゝめ
いつまでも若いつもりだと思ってたけど、歳を取るんですよね。
腰は痛くなるし、筋肉痛は翌々日にくるし、食ったら食っただけ腹に付くし。
半年前には初めての胸やけを体験しました。
そんな私より10コ上の男。
久しぶりにギターを手に取った男の話です。
ネタバレにならない程度に。
あらすじ&感想
主人公黒沢巧也は、50歳を目前に迎えた会社員。
30数年前まではギター小僧だったが、既に弾かなくなって長く、今は仙台の印刷会社で課長職に就いている。
ある日、色々な理由が重なり、数十年振りに楽器店に入ったところ、楽器店の内装や楽器の値段に驚く。
その場はすぐに帰ったものの、後日、別の楽器店に足を向けた。
そうやって、久しぶりにギターを弾くことになるんですが、著者の方も実際ギタリストでバンドをやっているそうで、久しぶりに弾いてみたときの気持ちの描写やら、ライブをするまでの細々したアレコレやら、バンド内の人間関係やらが「あー。あったわー。」「あー。分かる。」と思わされます。
特に、久々にギターを初めてみたら………の部分は、昨年、久しぶりにギターを弾き始めた私にとって読んでて面白かったです。
例えば、
予算オーバーのギターを何とか金を捻出して買うけど、奥さんには値段を隠したり、
( ゚д゚)お前は俺か!
(自分の金で買いはしましたが、妻には少なめに言いました。)
アンプやシールドも買わなきゃいけないことは分かっているけど、チューニング用に音叉を買おうとして、チューナーの存在を説明されたり、
( ゚д゚)お前は俺k
(音叉まではないにしろ、クリップチューナーに驚かされました)
鏡の前でギターを構えてみたら、ギターの上に腹が乗っているのに絶望して、ダイエットを決意したり。
( ゚д゚)お前h
(超分かる)
なんだろう。
家族持ちの復帰ギタリストはみんなやる事同じなんですかね。
まあ、もちろんギターを弾いてて終わりになるわけもなく、バンドを組むことになるんですが。
作者がギタリストで、バンドをやっているので、内容が『ああー。あるわー。』ってのがいっぱいあります。
いい意味で、さらっと読めるのでおすすめです。
※因みに、
息子に小遣い(?)で三万円渡すところがあります。
( ゚д゚)うん!お前は俺じゃない!
(三万どころか三千円入ってないときもあります。)
唯一の
……ただ、一個だけ不満があります。
この本、図書館で表紙とタイトルを見て借りることを決めまして。
ハードカバーなのでこちらです。
で、気に入ったので、手元に置いておきたいと思いました。
文庫で出ているので、それを購入しようと思いました。
それがこちら。
なんと言いますか。
今まで主人公は佐々木蔵之介のイメージで読んでいたら、文庫になったらやくみつるになった感じです。
いや、いいんですよ。
いいんですけど、だったら最初からやくみつるでお願いしたかったなぁ、と思いました。
基本的にはオススメです
まあ、最後は蛇足です。
全体的にはオススメです。
ギタリストの方は特に。