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赤犬と青雉が「同期」という話について

 この辺、ごちゃごちゃになっているので。


【千巻との矛盾】

 赤犬と青雉は同期であることは、第1081話で語られた通りである。
 しかしながら、ワンピ読者の中には、これを文字通りに受け取れていない人々が見受けられる。
 かつて映画『FILM Z』の特典として配布された千巻に書かれている情報と明らかに矛盾するからだ。

 千巻に載っている尾田先生のメモによると、サカズキがゼファーが教官になってからの1期生の教え子なのに対し、クザンは3期生となっている。
 普通に考えればクザンがサカズキの2期後輩ということになる。

千巻の尾田先生メモ

 「ゼファーの教え子となった時期に差があるだけで、海軍への入隊は同期」というのも考えてみたが、入隊時のクザンが19歳なのだとしたらサカズキは25歳での入隊のはずだから、23歳でゼファー門下に入っていることに矛盾が出る。
 どう転んでも、千巻の設定ではサカズキとクザンは同期にはならないのだ。

【千巻はボツになった】

 つまり、上記の尾田先生メモに書かれていた設定は、現在ではもう存在しないと考える他ない。
 もとよりこれは尾田先生が映画スタッフに向けて書いた「メモ」に過ぎず、『公式設定』としての優先度は低い。
 FILM Z製作中だった2012年以前までの尾田先生は普通にサカズキとクザンを先輩・後輩の関係で考えていたが、その後連載する中で「同期」という設定に変更した。
 ただ、それだけのことである。

 110巻SBSでの「グルスと孔雀はドレークのちょい後輩だが、ほぼ同期の様な関係性」との回答から、赤犬と青雉も同様なのでは? という解釈も見受けられたが、事務所の違う芸人でもあるまいし、明確に入隊の時期が分かっている海軍において後輩のことを「同期」とは呼ぶまい。
 この10年の間に尾田先生の考えが変わったのだ。

【10歳で海兵に?】

 サカズキとクザンは6歳差である。
 クザンの入隊時の年齢が千巻のメモ通りなら、サカズキの入隊は25歳と少々遅めだったことになる。
 ただ、同期という設定になった以上、クザンの入隊時の年齢も変更されたと考えるのが自然だから、コビーと同じくクザンは16歳程度、サカズキは22歳辺りが妥当なところか。

 などとぼんやり考えていたところ、BUSHIさんの↓のツイートで気付きを得た。

 完全に見落としていたのだが、クザンと初めて会った時のガープは、ゴッドバレー事件の頃よりも若い。

108巻 第1096話
107巻 第1087話

 つまり、クザンが海軍に入隊したのは38年前よりももっと以前ということになる。
 現在のクザンは49歳だから、恐るべきことに↑の彼は11歳未満なのだ。
 クザンは10歳程度、サカズキの方も16歳程度で海軍に入隊したわけだ。

 確かに、サカズキの海軍愛を考えると、20代に入ってからの入隊は遅いような印象はあったから、こちらの方がむしろ自然かもしれない。
 クザンの圧倒的な老け顔以外は。

 余談だが、このディアマンテもまだ14歳未満である。

78巻 第782話

 あと、最近発売されたビブルカードだと、クザンのガープ弟子入りの時期は千巻準拠で書かれていた。
 相変わらず使えないコンテンツである。

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