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フエギア1833に行って自分の香りを見つけたかもしれない話|MY香水探しの旅⑥

香水が好きな人の間で出てくる名前「フエギア」、ざっとみた感じ高そうだったので私には分不相応かなと思ってスルーしていた

…はずだった。

先日、休みをとって森アーツセンターギャラリーの「ヒグチユウコ展 Circus」に行ってきた(めちゃくちゃよかったので別で感想書きます)ついでに、六本木グランドハイアット内にフエギアの店舗があるというので、せっかく平日のお休みだし行ってみようと思って、訪問したのだった。

あのフエギア1833に行ってきた

お店の入り口が分かりづらすぎて、かなり迷ったけど、六本木ヒルズのインフォメーションのお姉さんに聞いて何とか辿り着くことができた。
恐る恐る入ると、店員さんがこんにちは〜とにこやかに出迎えてくださった。

店内は暗く、整然と並ぶ香水瓶の下からライトが当てられ、その香水に反射する光が店内の照明の役割も果たしているようだった。なんてお洒落な空間なんだ…。派手なシャツと黒のしっかりしたコートを着て行って正解だった。
香水瓶には逆さまになったフラスコが被せてあって、これに香りが吹き付けてあり、香りを嗅ぐ仕組み。

さて、お店でふらふら所在なくしてしまうのは情けないので、あらかじめいくつか気になる香りをメモしていたのだ。
おかげで「この香りが気になって来ました!」と堂々と店員さんに目的を告げることができたし、なにより、「あ、この人たぶん初心者だな〜」と分かってもらえたことだろう。

メモの香りがあまりにもバラバラの系統だったので、どんな香りがお好きですか?どんな時に身につけたいですか?と尋ねてくださって、ウッディ系が好きで、フルーティなものは苦手、仕事で使いやすい、仕事ができそうな香りを探している旨を伝えました。

メモしていた香りを起点に、店員さんがどんどん関連する香りについて教えてくれて、あれよあれよとフラスコを手渡され、色々と香ったのだけど、そのほとんどはメモしたり写真に撮ったりしなかったので、忘れてしまった…。

他にお客さんもいなかったし、もっと図々しくのんびりしていても快く対応してくれただろうけど、なんか私なんかがこんな素敵なところにすみません!という無駄に遠慮した気持ちになって、勝手に急いでしまった。
次は写真を撮らせてもらったり、ムエットをもらったりするぞ…!

香りの感想

ビブリオテカ デ バベル Biblioteca de Babel

事前調査で一番気になっていた香り。図書館、本屋さん、紙、物語…といった世界観が好きなので図書館の名前を冠する香水に惹かれる。

これはホルヘ・ルイス・ボルヘスの『バベルの図書館』に出てくる架空の図書館が香りのイメージとのこと。店員のお姉さんは頭が良さそうな香りと評していた。
フラスコでは書棚や古いインクに加え、シナモンの香りを感じたけど、肌に乗せてもらったらちょっと印象が違う。
トップはちょっとツンとくるすっきりとした木とレザーのかっこいい香り。檜とかサンダルウッドが近い?そこからスモーキーさと甘さがどんどん出てきて、最後は木とスパイスの甘い香り(といってもそこまで甘くはないが)になった。

つけたてが結構ウッディなので、男性に似合いそうな感じでもあるが、購入者の男女比は半々らしい。(香水の購入者層の大半は女性だろうから、結果的に男性比率が高いということになるのかもしれない)

ハカランダ Jacarandá

フエギアにあるウッド系の中でもとりわけ重たいウッドとのことだったけど、不思議と全然爽やかに感じたな…。バベルよりも使いやすさを感じるほどだったけど、一般的にはバベルの方が全然軽いらしい。(そもそも香りが軽いってなんだ…??)
肌に乗せると違うのかもしれない。

エットヘム Ett Hem

ウッディ系繋がりで、軽めのものを、と言ったら教えてくれた、英語だとアットホームという名前の香り。
カジュアルで、ゲストハウスのようなほっこりする香りと説明を受けた。北欧の方のイメージとのこと。冬の澄んだ空気と北欧の家具のイメージと言われれば確かにそうかも。でも個人的にはどちらかといえば清潔感のある高級ホテルとか、都会のオフィスとかのイメージだった。

エンデバー Endeavour

仕事で使うなら、フローラルかシトラス系がナチュラルなので万人に嫌われませんよ。と教えていただき、シトラスコーナーからもおすすめしてくれた。
ほとんど忘れてしまったのだが、エンデバーだけメモっていた。
かるーいウッド系だった気がするけど、シトラスのコーナーにあっただけあって、確かにほんのり柑橘の爽やかさも感じる。サンプル取り寄せて、このシトラスが悪さをしないか確かめてみたい。
シトラスはどうにも自分の肌と相性が悪くなりがちなので…

ムスカラ フェロ ジェイ Muskara Phero J.

肌にのせると自分の香りになる香水として、SNSでも話題だった気がする。気になっていたので試させてもらった。フラスコで香ると全く香りがしないのに、自分に纏った瞬間に、ふわっと甘い香りがした。不思議だー。
店員さんからは、女性ホルモンを整えたり、イライラする気持ちを落ち着かせて周りに優しくなれる香りですと紹介いただいた。その効能にすごく惹かれたけど、「香りを楽しみたいのでしたら、フエギアの最初の香りではなく2本目以降にするのがおすすめです」とアドバイスいただいたので、また今度。
香水の下地のように使うと、他の香りを引き立てる効果もあるらしい。欲しすぎ…。

ムスカラカカオ Muskara Cacao

ビターチョコ!!!!!
めちゃくちゃ純度の高いビターチョコだ。甘みは弱く、カカオの苦味をしっかり感じる。ムスカラ〇〇のシリーズは香りが単一でムスカラフェロジェイをベースに、一つの香りが香るらしい。

ルナロハ Luna Roja

レーズンチョコ!!!!!完全に貴腐ワインに漬け込んだレーズンのチョコ香り(百貨店のチョコ催事の時に売っている美味しいあのレーズンチョコです)だった。赤ワインの香りと言われているけど、それよりもかなりお菓子の甘みを感じた。
私は人より香水を「甘い」と感じることが多く、甘くなくすっきりした香りと評されている香りも、甘いじゃん!!となるので、あまり参考にならないかも。

キロンボ Quilombo

ミルキーとキャラメルの間くらいの重たいグルマン。これ、つけるの難しそうだな〜。他にはない香りなので、人気があるそう。あまりにも甘く美味しそうで、つけているだけでコーヒーが欲しくなる。

お買い上げ

なんか、全体的に私のウッディな香りに対しての認識が、店員さんや世間からずれているのかもしれない…

ウッド系が好きと伝えていたので、他にも色々試させてもらったけど、名前を控えそびれたので忘れてしまった。どれも名前が難しい…

この日は試すだけにしようと思っていたのだけど、ヒグチユウコ展の後で美しいものへの感度が高まっており、港区のPayPayキャンペーンもやっていて、店員さんの素敵な接客もあり、結局買った。
どれを選んだかは、感想の段階でもうお分かりだろうけど、ビブリオテカ デ バベルです。30ml。

図書館香水といえば、マルジェラのウィスパーインザライブラリーやバイレードのビブリオテークがあるが、どちらも甘くて図書館…?という感想だった。でもこれは、とても図書館!

フエギアの香水は使用期限がなくて、特にウッド系がベースの香りは熟成されていく楽しみ方もあると聞いたのが決め手だった。

ホルヘ・ルイス・ボルヘスの杉製書棚へ書物が整然と並んでいる。重厚な革の装丁、羊皮紙とインクの匂い。風化した本に宿る幾重にも重なる言葉、思考、時間と物質が息を吹き返す。
https://fueguia.jp/products/biblioteca-de-babel

ホルヘ・ルイス・ボルヘスは読んだことがないけど、『バベルの図書館』読んでみたいな。店員さんが難解だとおっしゃっていたけども。

知的で文化的なストーリーを持つ香り。落ち着いていてちょっとエキゾチックで、賢い…これが似合うそんな女性になりたいものですね。

そのほか、試せなかったけど後から気になった香りをメモしておく。

  • エル モノ デ ラ ティンタ

  • タイース

  • フエギール

  • アラビカ

バベルはかなり秋冬向きの香りなので、春夏は別の香りを纏おうと思っている。ここまで試したものをまとめて、近日暫定版MY香水を決めます!次こそ!

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