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【試着の旅】私を表現する香水探し②
「鼻が利かない」と気づき、だからこそ香りに対する憧れが強まった。
香りが洋服や他のアイテムと同様に「その人らしさ」を表現していることを知り、私を表現する香水を持ちたいと思いつつ、諸般の事情(相方との嗜好性の相違)で衣料用スプレー(ファブリックミスト)という妥協点に落ち着いた。
再び香水探しの旅へ
香水を持つことは無理だと諦めたものの、ガールズの香水を決めた話が聞こえてくるたびに羨ましく思っていた。
そんな中、あきやさんの書かれたこのnote ↓↓ を読んで、やはり「これが私の選んだものです!」という香水が欲しいという気持ちに火がついた。
靴を探した時は切羽詰まっていたのですぐ手にできる価格帯から試着に行ったけれど、香水では自問自答式に高いものから試着(試香)しようと決めていた。つまり香水専門店(という言い方が正しいのかは分からないが)から行ってみようと思ったのた。
まず私が行ったのが、自問自答ファッションの基本である「コンセプトを知ること」「アイテムをHPで調べること」そして「試着」です👗
これを香水に応用すればいけるのでは…!と思い立ちました。「できる限り値段が高いものから」というのが自問自答のメソッドなので「高価な順」に香りを試していきました!
香水専門店、と言っても知識がないのであきやさんやガールズたちのnoteでよく目にする「フエギア」に行こうと決めた。
いつ行くか、今でしょ
フエギアに行く、と決めてから実際に行くまでかなり時間がかかった。
それは自由の利く平日で、できれば午前中に行きたいがなかなか有給休暇を取るタイミングがなかったからだ。
これまでの靴や服の試着の旅とは違い、全く知識のない世界に勇気を出して飛び込むのだ。初めての体験、初めて行く場所は会社帰りにブラっと寄るのではなく、きちんと時間を取って行きたいのだ。
休日はお店が混雑していて落ち着いて過ごせないだろうし、基本的に相方と行動していることから(相方ファースト生活!)一人でじっくり時間を取るためには有給休暇を使うしかないと思っていたのです。
行けない日々が続くと、だんだん気持ちが冷めていった。
服や靴じゃないから無くても困らないし、と人見知りの性格も相まって香水探しの旅は出る前に終了となりかけた。
これではいけない、と空白だらけのMyムーンプランナーを開いた。
サマリーページ(カレンダー)を眺めていたら、大変なことに気づいた。
このままだと消えてしまう有給が残っていることが発覚、慌てて取得申請した。😅
— 凛🐣🦔 (@neo_navigater) June 5, 2023
これからいっぱい休むぞ!
こうして有給休暇を使って香水探しの旅に出る日が決まった。
いざ、出かけよう
平日の開店してすぐの時間にお店に到着。
早い時間にもかかわらず店員さんはすでに接客中で相手にされず、出端を挫かれた。
お店に入ったら店員さんに声をかけて、香水は全く分からないけれど興味があることを伝えて何がいいか教えてもらおうと思っていた。
ところが最初から躓くし、お店の独特な雰囲気に飲まれてしまい諦めの気持ちがふつふつと湧いてきた。
店員さんの接客が終わるまで店内に留まるために香りを試したくても、ズラッと並ぶフラスコが被さった香水瓶を前にどうすればいいのか全く分からず戸惑うばかり。
どうにもいたたまれない気持ちになるが、店を出てしまったら(精神的に)もう戻ってこられないことだけは分かったので気持ちを奮い立たせながら店内をぐるぐると周り、恐る恐る香水瓶に近づいては離れるを繰り返した。
そのうち瓶に商品名が書いてあることに気づき、名前を眺めていると接客を終えた店員さんが近づいてきて、香りの試し方を教えてくれた。
そこでそのまま声をかければ良かったのだが、忙しそうでそのまま離れて行ってしまい、しばらく一人で香りを試して回った。
勇気を出して、はじめの一歩
あきやさんが選んだ香りのほか、ガールズのnoteで出てきた香りや下調べして気になった香りを一通り試してから、先ほどの店員さんに声をかけた。
いくつか試した中で気に入った香りを伝え、それと似たような(良さそうな)香りを教えてほしいとお願いした。
どんなシチュエーションで使うのかと聞かれたので「忙しさから気持ちも殺伐としがちな仕事中に、リフレッシュのきっかけになるような、気持ちの切り替えのタイミングで纏いたい」と答えた。
ちなみに、私が気に入ったのはあきやさんと同じ「アグア マグノリアーナ」だった。
店員さんが勧めてくれた香りをいくつか試してみて「好き!」と思ったのは爽やかというよりほんのり甘めの香りだった。
だが、香水はトップノート(第一印象)だけでは決まらない。
ラストノート(数時間後の余韻)まで感じたくて、気に入った香りを腕に纏わせてもらって店を出た。
フエギアでは「トップノート」「ミドルノート」「ラストノート」という言い方ではなく定義も独自のものとなっていますが、ここでは一般的な表現を使っています。
今回の香水探しの旅はこの一店だけで、あとは近くのデパートに寄ってバッグなどを眺めてから帰宅する計画を立てていた。
初めての試着ならぬ試香体験に、気持ちに余裕がないだろうと想定したこともあるが、香りに対する解像度が低いので余韻を楽しみつつ少しでも記憶に残そうと思ったのだ。
しかし、計画通りにはいかなかった。
何しろ私の鼻は利かないのだ。
事前に想定していた課題をクリアできた高揚感のまま意気揚々とお店を出て、10分もしないうちに気づいたのは匂いを感じられず、香りの変化が分からないという事実だった。
呆然としたまま、デパートを通り抜けて帰宅の途に就いた。
旅にはミッションが必要
素敵な香水を肌に載せていてもその香りが分からないという事実に落ち込んだけれど、この旅で得たこともある。
まず、試着に行く際には課題(ミッション)を決めておくと取りかかりやすいと痛感した。
今回は「あきやさんの選んだ香りを体験する」というミッションをこなそうと(入店の)ハードルが高い印象があったお店に行き、接客が受けられるまで店内に留まれたことが大きな経験となったからだ。
そしてミッションがあることで自分に暗示をかけられた。
課題をこなさなければ(退店できない)という気持ちから店員さんにも自分から話しかけやすく、要望を伝えやすいことにも気づいた。
服や靴と違って香水は色やデザイン、触覚(肌触り)といったこれまで軸としていた項目を活かせない。ぼんやりと目に付いた香水を香ってみたところで分かるのは好きか嫌いかといった程度だ。
それもまた大事な要素ではあるが、私の欲しいのは「私を表現する香水」なのだ。もっともっと香水と自分の希望(嗜好・方向性)を知らなければ、と思わされた旅となった。
今回の旅で肌に載せてもらった香りは結果的によく分からないことになってしまった。でも、分からないからこそ知りたいと思う気持ちが芽生えた。
次回はこの香りを基準に、さらに好みに合いそうなものを店員さんに教えてもらいながら探してその時点の暫定1位を決め、またその次の機会で良いと思ったものを選び直す、と繰り返しながら香水を少しずつでも知ってみようと思いついた。
そんな試行錯誤の旅の話はまた次回。