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ネオ・ディグ・モード vol.52 「マンサー ガブリエル(MANSUR GAVRIEL)」

東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!

私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。

vol.52は、マンサー ガブリエル(MANSUR GAVRIEL)

マンサー ガブリエルは、ハンドバッグや靴をメインに展開するブランド。デザインはニューヨーク、生産はイタリアでおこなわれています。

ブランドを設立し、共同でクリエイティブディレクターを務めているのは、レイチェル・マンサー(Rachel Mansur)とフロリアナ・ガブリエル(Floriana Gavriel)です。

この記事では、2人の出会いからブランドを立ち上げるまでの背景や、デザイン哲学にスポットを当てて、深掘りしていきます。


悩みを解決するためにブランド設立

(Photo from the official website)

アメリカでテキスタイルを学んだレイチェルと、ドイツでファッションデザインを学んだフロリアナ。

2人は、とあるコンサートで出会いました。

当時、フロリアナは他のデザイナーのもとで働いていて、長期的には自分のやりたいことをしたいと思っていました。

レイチェルも同じ考えで、似たような趣味を持っていた2人は、すぐに意気投合。

「最高級のレザーで作られた、シンプルで上品なデザインのバッグを手頃な価格で見つけるのは難しい」と感じていた2人。

この問題を解決するために、自分たちのブランドを立ち上げました。

現在も10年後も美しい製品

(Photo from the official website)

レイチェルとフロリアナはデザインをするとき、さまざまなタイプの女性をイメージします。

とくにフォーカスするのは、色。それぞれの色が、それぞれの女性にどのように似合うかを考えます。

マンサー ガブリエルの目標は、今も10年後も美しい製品を作ることです。

それは長持ちし、経年変化が美しいだけでなく、デザインのおかげで後からさらに良く見える製品を指します。

ブランドのシグネチャーは、植物タンニンなめしの革です。これは日光や雨などにさらされると、時間の経過とともに色が濃くなります。

「何年経っても美しく、上品に見えます」とガブリエルは言います。

アンチ・トレンド

(Image from the official website)

レイチェルとフロリアナは、トレンドについていくことに興味がありません。

当初からの目標は、スローファッションに根ざしたブランドを作ることでした。

2023年、2人はMG フォーエバー(MG Forever)をローンチ。

これは、顧客が中古のマンサー ガブリエルのハンドバッグや靴を売買し、ブランドがサンプルやアーカイブコレクションを販売するものです。

MG フォーエバーは、アメリカのファッション系テック スタートアップ、レキュレート(Recurate)のプラットフォーム上で運営されています。

販売したいユーザーは、購入履歴からアイテムを選択するか、ブランドの製品カタログから検索が可能。

ブランド側が販売するアーカイブには、早期に廃盤になったアイテムや、リリースされなかったアイテムも。

マンサー ガブリエルは在庫を減らしながら、アーカイブの販売データを将来のコレクション開発の参考にしています。

気になったらチェックしてみて!

text  𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨
all imagery courtesy of MANSUR GAVRIEL

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