ネオ・ディグ・モード vol.35 「バイ バンビ(BYE BAMBI)」
東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!
私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。
vol.35は、バイ バンビ(BYE BAMBI)!
バイ バンビは、アンディ・ショート(Andi Short)が2018年に設立した、オーストラリア・メルボルン拠点のブランド。
この記事では、ブランド設立までのストーリーやデザインプロセス、ブランドのコアバリューをメインに、深掘りしていきます。
ファッションへの情熱は祖母譲り
アンディのファッションデザインへの情熱は、ドレスメーカーだった祖母から受け継いだものです。
美しいウェディングドレスを作っていた祖母との思い出は、裁縫を習ったり、祖母のミシンを使ったりしたこと。
ファッション業界のさまざまな分野で働いた後、アンディは2018年に倫理的でスローなブランドを立ち上げました。
バイ バンビと名づけた理由は、バンビ(Bambi)という名前が好きだったから。
アンディにとって、バンビは自分のスタイルやエネルギーを説明しているような言葉。
14歳のときに飼い始めた子犬にも、バンビと名付けたほどです。
最初は「By Bambi」という名前にするつもりでしたが、その名前は既に使われていました。
そこで、「Bye Bambi」にすることに。「e」を追加した方がより力強く感じられて、アンディは気に入っています。
蝶さえもインスピレーション源
アンディのインスピレーション源は、ファッションだけに限りません。映画、アートワーク、さらには蝶など、あらゆるところに存在してます。
アンディは子どもの頃からディズニーに夢中で、その懐かしさをコルセットのデザインに取り入れました。
ほかには、ベラ・ハディッド(Bella Hadid)、80年代のスーパーモデル、昔のランウェイショー、アレキサンダー・マックイーン(Alexander McQueen)から、よくインスピレーションを得ています。
デザインは3つのプラットフォームに集約
アンディのデザイン プロセスは簡素化されていて、主に3つのプラットフォームにまとめられています。
まずは、スケッチブック。アンディのスケッチブックは、罫線が入ったメモ用紙の裏やA4の紙がほとんどです。
新しい生地に触れたり、車を運転しているときにアイデアを思いついたら、本や手近な紙にペンでスケッチしています。
次に、iPhoneの「服のインスピレーション」というフォルダ。そこにはリファレンス用に、何千枚もの写真があります。
そして「マスター デザイン」と名づけられたフォルダ。すべての情報を整理して、注釈をつけたPhotoshopのドキュメントが収められています。
持続可能性がコア バリュー
持続可能性は、バイ バンビのコア バリューです。
そこには、「着る人、作る人、地球をポジティブに高めたい」というアンディの願いがあります。
アイテムに使用する素材は、オーガニックでリサイクルされた生地を優先。
バイ バンビに携わる人々に、公正な報酬と安全で充実した労働条件を提供しています。
「人を搾取しながら、力を与えることはできない」と考えているアンディ。
彼女が描く理想の未来には、完全に倫理的なファッション業界が含まれています。
気になったらチェックしてみて!