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ネオ・ディグ・モード vol.38 「マーティン ローズ(MARTINE ROSE)」

東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!

私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。

vol.38は、マーティン ローズ(MARTINE ROSE)

マーティン ローズは、ロンドン拠点のブランド。デザイナーのマーティン・ローズ(Martine Rose)が2007年に立ち上げました。

この記事では、デザイナーのバックグラウンドをメインに、深掘りしていきます。


クラブカルチャーから服に興味を持つ

(Photo from the official website)

1980年、ローズは看護師と会計士の両親のもとに、3人兄弟の末っ子として生まれました。育った場所は、ロンドン南部のクロイドンです。

ロンドンで育ったことは、ローズがデザインするとき惹かれるものに、大きな影響を与えています。

ローズはジャマイカとイギリスの混血で、幼い頃から、ジャマイカ系イギリス人のコミュニティに多くの影響を受けてきました。

そして、アンダーグラウンドなレイヴカルチャーからも影響を受けたローズ。

子どもの頃、服に興味を持ったのは、ハイブランドのランウェイではなく、音楽やクラブカルチャーからです。

興味の対象は、人が何を着ているか、なぜそれを着ているか、どこで着ているか。

それは、ローズにとってクラブカルチャー的なものであり、ジャマイカ的なものでもあります。

とくにローズが楽しんでいたのは、父の世代が持っていた、ファッションに対する特定のスタイルとアプローチです。

最初、ファッションは副業だった

(Photo from the official website)

ローズがファッションを仕事として考えるようになったのは、10代の頃、芸術の基礎を学んでいたとき。

ロンドン北部に位置するミドルセックス大学でファッションを学び、2002年に卒業しました。

ファッション業界でキャリアを始めたばかりのころ、パブやクラブでも働いていて、そこでの仕事が大好きだったローズ。

当時ファッションの仕事は、ローズにとって副業に過ぎませんでした。

ファッションを続けたのは、ファッション業界のさまざまな人たちが関心を寄せてくれていたから。

たとえば、キム・ジョーンズ(Kim Jones)や、ファッションPR界のレジェンドであるマンディ・レナード(Mandi Lennard)です。

ローズにとって人生が変わったのは、2015年のこと。バレンシアガ(BALENCIAGA)からメンズウェアのコンサルタントを依頼されたときです。

ローズは、その役職を3年間務めました。そこで、やっと真剣にファッションと向き合う覚悟ができました。

ルールを破れるからメンズウェアが好き

(Image from the official website)

マーティン ローズは、メンズウェアに分類されますが、顧客層は常に男女半々です。

かなり突飛なデザインが商業的に成功するたび、驚きを感じていると言うローズ。

なぜなら、商業的な成功を念頭に置いて、デザインしていないからです。ローズは、ただ自分が「クール」だと思うものをデザインしています。

ローズがメンズウェアを好む理由には、ルールを破りたいという自身の性格が関係しています。

メンズウェアにはルールが多いですが、それを破る方法もたくさんあります。ローズにとって、それがメンズウェアの魅力です。

あとは、「メンズウェアを着たい」という個人的な好みも関係しています。

気になったらチェックしてみて!

text  𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨
all imagery courtesy of MARTINE ROSE

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