ネオ・ディグ・モード vol.47 「ラルーデ(LARROUDÉ)」
東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!
私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。
vol.47は、ラルーデ(LARROUDÉ)!
ラルーデは、シューズをメインに展開するブランド。
ブラジル生まれのマリーナ・ラルーデ(Marina Larroudé)が、パンデミックの真っ只中に立ち上げました。
この記事では、マリーナのバックグラウンドやデザインアプローチを中心に深掘りしていきます。
靴の選択肢がなくブランド設立
マリーナは、ファッション業界で幅広いキャリアを積んできました。
ブラジル版VOGUEでキャリアをスタートさせた後、ニューヨークに移り、Style.comに就職。
そこで10年間働いた後、彼女はファッション&アクセサリーディレクターとしてティーン・ヴォーグ(TEEN VOGUE)チームに加わりました。
その後、ニューヨークの有名なデパート、バーニーズ・ニューヨーク(BARNEYS NEW YORK)から声がかかり、マリーナはファッション ディレクターとして採用されます。
2019年末にバーニーズが閉店を発表するまで、商品開発やマーケティング、デザイナーの発掘など幅広い業務に携わりました。
そして、2020年。パンデミックの真っ只中で、マリーナと夫のリカルドが同時に職を失ったとき、2人は一緒に靴のブランドを立ち上げることにしました。
その出発点は、高級靴市場には新しいものも選択肢もないことに気づいたことです。
マリーナのファッションに関する専門知識と、金融分野を専門とするリカルドの知識を組み合わせて、ラルーデは設立されました。
実際の女性を念頭に置いてデザイン
マリーナのデザインには、自身の経験が活かされています。
「私は弁護士だから、ドレスアップしたいけど、高いハイヒールは履きたくない」
「結婚式があるんだけど、どんなドレスを着たらいい?」
「卒業式にはどんな靴を履けばいい?」
多くの友人からこのような質問をされたとき。マリーナはデザイナーが提供しているものと、女性が実際に必要としているものの間にギャップがあることに気づきました。
そこで、ラルーデでは「女性が実際に必要としているもの」に焦点を当てることに。
たとえば、素敵なブーツ、結婚式にも使えるシューズ、学校への送り迎えや会社の会議に使えるフラットシューズなどです。
マリーナはデザインチームと密に連携して、実際の女性を念頭に置いて、すべてのコレクションをデザインしています。
靴を楽しんでもらいたい
マリーナがブランドを立ち上げたとき、エネルギーを注いだのは「美しさ」だけではありません。
ヒールの高さに関係なく、「快適さ」もデザインの要でした。
快適なフィット感を確保するために、メモリーフォームのインソールや少し幅広の靴型などを使用しました。
「靴が美しく快適であるためには、その背後にあるエンジニアリングが完璧でなければなりません」とマリーナは言います。
彼女にとって、ファッションは遊び心であり、力を与えてくれるもの。ラルードでは、人々に靴を楽しんでもらいたいと願っています。
気になったらチェックしてみて!