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ネオ・ディグ・モード vol.1 「ナグナタ(NAGNATA)」

東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!

私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。

vol.1は、ナグナタ(NAGNATA)

ナグナタを知ったきっかけは、2023年1月に公開された『エル・デジタル』の記事。公式サイトでアイテムを見たとき、とくにニットウェアの可愛さに心を掴まれました。

ナグナタってどんなブランド?

ナグナタは、2015年にローラ・メイ・ギブス(Laura May Gibbs)とハンナ・ギブス(Hannah Gibbs)姉妹が立ち上げた、オーストラリア発ブランド。主にヨガやワークアウト用のウェアを展開しています。

アイテムは、体にやさしく環境にも配慮したデザイン。とくにヨガをしているとき、皮膚がウェアの化学物質を吸収しないように、肌に触れる素材のほとんどはオーガニックコットンが使われています。

この記事では、デザイナーとヨガの関係に着目。ローラ・メイのバックグラウンドや、デザインのこだわりについて深掘りしていきます。


心を癒してくれたのはヨガと瞑想だった

MOVEMENT 15 (Photo from the official website)

ブランド名の由来は、サンスクリット語の「nagnatA」。この大まかな訳は「裸」です。

ブランドにとっての裸とは、自然な状態にあること。それは、心の抵抗を明らかにして、より自然な状態に戻ることを目的としているヨガとつながっています。

もともとバレエとコンテンポラリーダンスを習っていた、デザイナーのローラ・メイ。17歳のとき初めてヨガを体験し、ハタやクンダリーニ、ヴィンヤサなど、さまざまなヨガに励むように。

ローラ・メイがヨガに導かれた先は、瞑想です。2週間のサイレント・ヴィパッサナー・リトリートで彼女が体験した瞑想は、不安定で騒がしい心の状態に気づかせてくれました。

いつも深く考えるタイプで、10代の頃はメンタルヘルスに悩みを抱えていたローラ・メイ。そんな彼女を癒してくれたのは、ヨガの教えと瞑想でした。

ヨガ中に化学物質を吸収させない!

MOVEMENT 16 SWIM SURF SPORT (Photo from the official website)

ナグナタのアイテムは、肌に触れる素材のほとんどがオーガニック コットン。

デザインのコンセプトや繊維開発の出発点は、「石油由来の化学物質を皮膚から吸収させない」というデザイナーの想いです。

皮膚は、身につける繊維に含まれる化学物質を吸収します。トレーニングウェアでよく見られる、ナイロンやポリエステルなどの合成繊維は、主に石油から作られています。

とくに、ヨガをして毛穴が開いた状態になったとき。デザイナーは、それらを吸収させたくないのです。

ナグナタはこの想いを大切に、時間をかけてコレクションを開発しています。欲しい繊維が見つからず、自分たちで作るしかなかったため、開発に2年かかったコレクションもありました。

「シーズンではなくムーブメント」

MOVEMENT 13 SEAMLESS (Photo from the official website)

シドニーのケントハーストで育ったギブス姉妹。自然と関わりながら育ったことで、「母なる地球を大切にしたい」という想いも生まれました。

その想いは、ナグナタの理念「シーズンではなくムーブメント」につながっています。

理念のとおり、コレクションの名前は「ムーブメント」です。「ムーブメント001」「ムーブメント002」のように数字が増えていき、過去のコレクションが常に進化しています。

アイテムはコレクションの垣根を超えて、スタイリング可能。ナグナタではデザインが時代遅れにならず、シーズン終了後のセールもありません。

ナグナタは、女性が新しい服を買うとき、使い捨て型のファストファッションよりもナグナタにお金を払う価値を理解してくれることを願っています。

気になった人は、ナグナタのムーブメントをチェックしてみて!

text  𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨
all imagery courtesy of NAGNATA

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