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ネオ・ディグ・モード vol.10 「エアロン(AERON)」

東京を拠点にフリーランスで海外ブランドのPRをしている𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨が、気になる海外ブランドを深堀りする新連載!

私が2023年元日からvol.110まで公開した「ディグ・モード」のリニューアル版です。

vol.10は、エアロン(AERON)

私がエアロンを見つけたのは、フランスの百貨店プランタン(Printemps)の売り場。そのクリーンなデザインに、自然と引き寄せられました。

エアロンってどんなブランド?

エアロンは、エスター・アーロン(Eszter Áron)が2011年に設立したハンガリー発ブランド。

この記事では「クリーン」をキーワードに、その背景やアーロンの美学について深掘りしていきます。


インスピレーションは母の服装

Fall/Winter 2024 (Image from the official website)

自立した女性をターゲットにしている、アーロンのデザイン。そのインスピレーション源は、母の服装です。

母の服装は、ミニマルで洗練されており、上品。アーロンは、そのクリーンなスタイルを好んでいます。

アーロンにとって、クリーンなスタイルが自分を見つけた場所であり、デザインしているときに本物だと感じるものです。

「クリーンなスタイルは時代を超越する」と彼女は考えています。

ビジネスウーマンの面でも母が手本

Fall/Winter 2024 (Image from the official website)

服装だけでなく、自己主張や決断の仕方など、ビジネスウーマンの面においても、母はアーロンにとって素晴らしい手本となっています。

母は、アーロンの祖父が自分で立ち上げたビジネスの跡を継ぎました。

彼女はアメリカなどに頻繁に旅行して、当時のハンガリーでは手に入らなかったものをたくさん持って帰ってきてくれました。

それがアーロンの視野を広げてくれました。

デザイナーになろうと決めたとき、母はビジネススクールに行くように勧めてくれました。それがアーロンにとって、とても助けになりました。

アーロンは、両親からそれぞれの側面を受け継いでいます。自由な創造性は、俳優だった父から。ビジネスの洞察力や合理性は母から。

大事なのはバランス

Pre-Fall 2024 (Image from the official website)

アーロンは、女性のためにデザインしています。その理由は、「デザインは、女性たちの実生活で機能しなければならない」と考えているから。

デザインするとき、常に「これを自分のワードローブに加えたいか」を自分に問いかけています。

彼女にとって重要なのは、強い色や素材、プリントによって目立つアイテムを、どのコレクションにも存在させること。

その強い主張を調和させるため、アースカラーまたはクリームトーンのベーシックカラーをたっぷり使っています。

アーロンは、いつもバランスを大切にしています。

エアロンはニーズに応えるブランド

(Image from the official website)

エアロンは、実際のニーズに応えることを目指しています。その助けとなっているのは、ブダペストのSzervita Squareにオープンした店舗です。

アーロンの考える、「エアロン・ウーマン」は下記のような特徴を持っています。

  • 現代的で前向きだが、過去に根ざした価値観に従って生きている

  • 洗練されており、女性的だが、決して派手ではない

  • 安定をもたらすアースカラーを愛している

  • 優れたデザインに情熱を持っている

アーロンは自身の美学に従って、エアロン・ウーマンのニーズに応えようとしています。

気になったらチェックしてみて!

text  𝐡𝐢𝐫𝐨𝐤𝐨
imagery courtesy of AERON

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