米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿63
米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第63回を全文無料で皆さまにお届けします。
🍅🍅
弟子のNEOさんへ
アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
第62回から続く
一昨日第2回のスペースで下記について触れさせて頂きました。
第2回スペースから~
2022年3月から利上げを始めてこの時3月に25ベーシス、
5月~50ベーシス、6,7,9,11月~それぞれ4会合連続で75ベーシス、そして、今回50ベーシスとして、これらのインパクトは大きいですし、金利を引き上げ続けている局面ですから。50ベーシスポイントの利上げって大きいですよ。企業収益・利益、株価収益率(PER Price Earnings Ratio)に与えるインパクト。バリュエーションという事ですね。
ウォール街の企業利益に対する見通しは楽観的過ぎる
ポイントは、今そこにあるウォール街のS&P500企業業績・企業利益に対する見通しは、これは楽観的過ぎると思っています。今年これまでに、あった事実、それから今第4四半期に起こっている事。それが、来年初頭からの第4四半期の決算発表時もしくは来年の春第1四半期の決算発表時に、S&P500企業業績・企業利益に対する見通しはいずれ、下方修正の方向へと導かれて行く、そうせざるを、そうならざるを得ないのではと考えています。
そして、これまでの寄稿と先日のスペースで述べました事の繰り返しになりますが、バリューエーション・PERの縮小(金利上昇局面ですから)。利益の下方修正とPERの縮小。これらの市場での織り込みはまだ。ここが、極めて重要なポイントであるという考えに何ら変わりはありません。PER今18xとか18.3xとか。これだけの事が起これば、普通に考えても13.5X~15Xとかの水準におのずと目が行きます。
引用~モルガン・スタンレー・ウェルス・マネジメントのリサ・シャレト氏はブルームバーグテレビジョンで、企業利益に関する「不都合な現実を突然知ることになるだろう」と語った。~引用終
僕が現在目線を合わせている、アメリカを代表する機関投資家として、非常に長い経験をお持ちの方が言うには、「FRBの最初の利上げ(現在で言うなら2022年の3月)から、15か月後に企業利益はピークを打ち、通常21か月間(1年と8か月)くらい回復しません」「株価は、最初の利上げから約2年後、その時の決算発表のタイミングからさかのぼって、決算発表の6か月前頃、回復に至る傾向があります」「平均的なFRBの引き締めサイクルは、開始した時から17か月後に終了します」「典型的なサイクルなんてものはありません」「この方がデータをとった過去の世紀も含めての全ての引き締めサイクルの平均は、通常、収益が最後に低下する事を示しているわけです。」「それで、収益がこれまでのところ持ちこたえているという事実から2023年もそれが続くかどうかどうかについては、ほとんど何も私達に言って、教えてくれていない、示唆してくれていない状態、ほとんどわからないかもしれない」
最速ペースで引き締めしていて、そのインパクトかなり大きい
「この方は、ほとんどわからないかもしれないという言い方をなさっていますが、僕は、まあ、2023年も収益が持ちこたえて、今ウォール街が予想してる通り(3%~5%増益とか)推移したら、以前の寄稿時に明示しましたが、今年3月から最速の引き締めペースで、3月25、5月50、で、6,7,9,11月~75x4回、今回12月50ベーシスと来て、これ最速ペースで引き締めしていて、そのインパクトかなり大きいと思っていますから、ものすごいびっくりするわ~、そんなことあるの???くらいの話で思っているので、その部分をこれまでの寄稿やスペースで述べているわけです」まあ、こんな目線です。
~第2回スペースから
「これから12か月のS&P500PE レシオ(株価収益率)17.3は、5年平均(18.5)を下回っていますが、10年平均(17.1)は上回っています」~FactSetさんのコメント引用。
第2回のスペース時、ブルームバーグ記事を引用しましたが、「S&P500種株価指数と構成企業の利益は来年、コスト圧力により利ざやが縮小するため「上昇ゼロ」になると、ゴールドマン・サックス・グループが予想した。デービッド・J・コスティン氏らストラテジストは21日付のリポートで「2023年のS&P500種構成企業の1株利益は224ドルで前年から横ばいとなり、指数は年末に4000(現水準から1%高)、株価収益率(PER)は17倍で変わらずと予想している」と説明した。ハードランディングのリセッション(景気後退)シナリオでは、利益が11%減少しS&P500種は3150まで下落する可能性があるとストラテジストは予想。」
そして、プロの方のご発言の引用として「たとえ投資家がFRBの政策転換を歓迎しても、金利が低下するころには、株価が上昇するには経済が疲弊し過ぎているというのが現実だ。」とも引用させて頂きました。
下記S&P500のチャートをご覧ください。Jeff Wenigerさんがシェアしてくださいました。矢印でグリーンスパン元FRB議長時代の最初の金利引き下げ、そして、バーナンキ元FRB議長時代の最初の金利引き下げが示されています。この動きをイメージしておくことが大事であると思います。
この記事中、ブラックロックのチーフ債券ストラテジスト、スコット・ティール氏~「米インフレ率について、2023年末にかけては3.50%にしか鈍化しないと予想。根強い労働者不足や賃金上昇、在庫減少を理由に挙げている」
第2回のスペースで述べましたが、
先日、オリビエ・ブランチャードMIT・マサチューセッツ工科大学教授(国際通貨基金の元チーフ・エコノミスト)が、インフレ抑制をやって行って、それで、2024年にかけて、インフレを抑えるのが難しかったら、インフレターゲットを3%に置きなおしてやっていくことを考えたらという主旨のご意見を述べられて。バーナンキ元FRB議長、ウィリアムズ総裁ニューヨーク連銀総裁が即座に反論なさって。(降伏するのか、負けを認める事になるよと)
パルエル議長は、FRBの2%インフレターゲット(バーナンキ元議長当時、バーナンキ元議長が設定したターゲット)について、「いかなる状況下に置いても、その(2%インフレターゲットの)変更について考慮するつもりはない」と、今回、明言されておられました。
市場が乖離している一例
米インフレ率について、「2023年末にかけては3.50%にしか鈍化しないと予想」
ブラックロックのチーフ債券ストラテジスト、スコット・ティール氏の予想は、いたって、リーズナブルな予想なんでしょうね、たぶん。
市場の乖離と修正という観点から、これも、市場が乖離している一例と言えるのではないかと思います。
もちろん、インフレのピークはある程度確認しながら、それでインフレ予想がありながら、市場のテーマはその時々に変わって行きます。僕の中でのテーマは企業利益とバリュエーションですね。それを市場がまだ織り込んでいない事。金利を引き上げている、金利引き上げ継続の局面ですから。これまでの経験では、金利を引き上げ続けている局面で、ベアー・マーケットが終わるという現象を見たことがないのです。
1月6日議事堂襲撃事件の議会調査委員会、トランプ氏に対して、刑事告発・起訴を司法省へ促すという採決をしました。”Jan. 6 committee approves criminal referrals targeting Trump, urging DOJ to prosecute”(反政府)反乱・暴動の扇動、他5件の重罪。トランプ氏にとっては、最悪の1日、なんでしょう。アメリカ合衆国に対して、こんなことをした奴らであり、アメリカ合衆国から民主主義を盗もうとさえした奴らですから。過去2年、ツィッターのフォロワーの皆さんと米司法省がトランプ氏を起訴する日を待ち続けてきました。その日まで、待ち続けます。
第64回へ続く
最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連note
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OUTLIERは素敵な商品です
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