米国株師匠🍅アウトライヤー寄稿83
米国株の師匠🍅アウトライヤー様からの寄稿🍅第83回を全文無料で皆さまにお届けします。
第82回から続く
今日は、決算関連報道の引用からです。
寄稿やスペースで、”プロセスのすっ飛ばし”について述べてきました。第2回のスペースでは、ウォール街の投資銀行における調査部の有り体について、エコノミスト、ストラテジスト、アナリストの職務を例にあげて、包括的な流れのもと、プロセスがシステムとして機能していましたという主旨の事を述べました。
物事はプロセスや工程があっての事ですから。もちろん結果は大事ですが、いきなり、途中の工程を”すっ飛ばして”「はい、これ、結果」と言われましても、突貫工事?とはなっても、「ああ、そうですか」とはなりにくい自分がいます。
マーケットを見ておりますと、CPI米消費者物価指数の発表時のように、噂で買って事実で売るというような作業は見られながらもですが。
最近感じるのは~マーケットと深く関連する事、例えばFRBの姿勢ですとか。失業率やCPI米消費者物価指数などの様々な経済指標ですとか。決算発表まで、そうかどうかはわかりませんが。それらの”プロセスのすっ飛ばし”???という事を少し、僕は個人的に感じております。「まるでそんな事なかったかのように。まるでそんな事どうでもいいかのように。そんな事どうでもいいからさあ。FRBは、金利引き上げ停止して、金利下げるって。下げざるをえないんだって。だってそうなんだもん」というような。イージー・マネー、量的緩和の時代の名残なのでしょうか。
今年になってから、FOMC議事録を見ますと、第75回寄稿の冒頭で(ウォール・ストリート・ジャーナルのニック・ティミラオス氏の引用から)述べました通り~略~「「2月のFOMCで当局者がどの程度の利上げを望んでいるかについての議論はほとんどありませんでした。が、しかし、当局者は、正当な根拠のない”金融状況の緩和”が、FRBのインフレとの闘いを”複雑にする”可能性があるとの懸念を表明した」~とまでなっておりました。
でも。
第80回の寄稿で述べましたが、「市場にある期待、楽観、希望的観測、と申しましょうか~(5%超に金利を引き上げた後、さほど時間を置くことなく、間髪を入れず、景気を刺激も損ねもしない中立金利水準、たとえば市場が見ているのは、3%近辺までFRBが金利を引き下げる)・(ディスインフレの明らかな証拠も出てきているし)」それでアメリカのトレジャリー・2年物国債の利回りに、とにかく注目する。まあ、それ(2年物国債の利回り)につきましては分からなくはないですが。FRBもこれに常に注目していますから。それで、「FRBは、口ではそう金利引き上げて、引き上げた高い水準でしばらくの間維持するって言っているけど、おそらくそれは口だけだって。いずれ、金利下げざるを得なくなるんだから。マーケットが正しいのよ。正しいそっちをもう織り込んで行かないと。乗り遅れるよ」とマーケット(市場)が言っているようでもあります。
第79回の寄稿で、ISM(Institute for Supply Management)(非)製造業景況感指数とPMI(Purchasing Manager's Index)購買担当者景気指数を例にあげました。
「最も直近の過去10年単位の時代(量的緩和の時代)においては、こういう景況感を表す指数が弱いとFRBは景気刺激、緩和傾向にあり、株上昇というストーリーが生きて来ました。そういう時代なんでしたっけ?と市場に尋ねてみたくなる時もあります」と述べました。
金利を下げる?この寄稿で最初の頃述べましたが、パウエル議長が「インフレは束の間(transitory)」と言って、その後、「束の間(transitory)という表現は適切ではなくなった」となった時。批判が大噴出しました。その時、「なんだこ○つ!」と、強烈になったわけで。史上最悪の議長のひとり?とまで。それについては以前にこの寄稿で触れました。
想像上の仮定の話ですが。これで、本当に、また、「FRBが、いや、もう、そのうち金利引き上げ停止して、そこからすぐに金利引き下げ始めるから」となったら、「インフレは徐々に収まって来てはいるものの、自分達(FRB)が目標にしていると明言しているインフレターゲット(2%)になっているわけでもないですし。そんな簡単に2%のターゲット達成する事できるんですか?引き締めの手を緩めれば、インフレはさらに勢いを増して戻ってくることも、申し上げるまでもなく、すでに十分知り尽くしておられるわけで。昨年8月終わりにジャクソンホールで、真面目に言ってたことが、4か月ちょっとでもう変っちゃったの?
サマーズ様(元米財務長官)、FRBの仕事ぶりに一定の高評価
あれは、真面目”風”(-ish)~(今流行の(笑))だったの?FRBって本当に信頼できない、信頼がた落ち、メタメタじゃない?」って一部で、まあ、なるだろうなって、密かに思うわけです。(笑)
「そんなことがあるんですか?マーケット(市場)さん?どうですか?それでもですか?」って、思うわけです。
あの天才、俺様、サマーズ様(元米財務長官)をして、昨年末、FRBの仕事ぶりに一定の高評価を示していました。
お立場お立場によって、大きな機関の最高経営責任者やその大きな事業の創業者・最高経営責任者の方々は、時にFRBと張り合うような、もしくはそれ以上のようなコメントが必要であったり、コメントすることもおありになるでしょうし、それについてはよくわかります。お立場上の事でもあるでしょうし、そういったコメントも多分に耳にします。静かに拝聴致しております。
FRBは、長らく低金利政策を維持して、それでインフレは束の間(transitory)からはじまって、そこで、1回、ドテンとつまづいて。「で、またもう1回、わざわさ、ドテンとつまづいて、こけるようなことをするんですかねえ?ちょっと考えづらい気がしますけど。FRBってそうなんですか?だったら、本当に、もしそうなら、大昔あったそんなの無くてもいいって議論の再燃さえありそうで。(笑)信頼がた落ち?あっ、そう言えば、マーケットさんは、はじめっから、FRBへの信頼がどうのこうのとか、そういうところで動いていませんものね?マーケットこそが正しいと思ってますものね。マーケット(市場)さん、どうですぅ?」となっちゃいそうで。(笑)
最初の金利を引き下げを市場が予想している時期として現在市場が見ている2023年の11月
繰り返しですが、【最初の金利を引き下げを市場が予想している時期として現在市場が見ている2023年の11月、これすなわち、「平均的なFRBの引き締めサイクルは、引き締めを開始した時から17か月後に終了します」という事からです。金利の引き上げを開始したのは、2022年の3月です。おおよそ、17か月後。2023年の11月。
でも、あくまで、「「「平均的な」」」」、「平均的な引き締めサイクル」という事です。「典型的なサイクルなんてものはありません」という事を頭に入れながら。これまで繰り返し述べております通り、状況によって、より長く、より高くなることもあり得るわけです。】
僕の場合は、これまでの寄稿で述べて参りました通り、マーケット(市場)の見方とは一線を画して、それとは異なる、よりFRB寄りの観点からマーケットを見ております。(笑)それで、ベアー・マーケットの中にいる。ベアー・マーケットは終わっていないと考えております。僕にとっては、少なくとも、いずれどこか先で、金利引き上げ局面の終了がクリアーな形で視野に入って来て(今後の金利引き上げのベースライン・シナリオについてはこれまで述べてきました)、何らかの手段で、ベアー・マーケットはもうすぐ終わるんだ、終わったんだという納得行く、しかるべき確認が必要です。そうして、局面、局面での対応。局面が変って行くと考えております。
Heisenbergさんがシェアしてくださったツィートとチャートです。
このチャート上に引かれている右肩下がりの直線。
強気派の方々は、「昨年、10月が底だった。この右肩下がりの直線を上に抜けて、どんどん上に行く」という風にお考えなのは分かります。
この右肩下がりの直線付近に、今、立っています。このアメリカの3連休、長い週末を挟んで、来週以降ですよね。もちろん、意識しています。
2022年の5月はS&P500が4176近辺でトレードされており、その後3666へ
「買われ過ぎの状態」という事につきましては最近述べて参りましたが、
Markets & Mayhemさんがシェアしてくださいました。
Markets & Mayhemさん~引用~「2022年の5月以来、現在マーケットは最も買われ過ぎの状態。2022年の5月はS&P500が4176近辺でトレードされており、その後3666へ」
もうひとつ、Markets & Mayhemさんがシェアしてくださいました。
Markets & Mayhemさん~引用~「VIX指数、1月12日の引けは18.83、2022年の4月以来最低水準」
*VIX指数(VIX Index)(恐怖指数)・CBOEボラティリティ指数(CBOE Volatility Index)~投資家の投資家の心理状態を数値化したもの。
3年間買われ過ぎ
MAC10さんがシェアしてくださったツィートとチャートです。
MAC10さん~「VIX先物、現在、ナスダックが史上最高値を付けた2021年の感謝祭の前の水準まで下がっています。オシレーターが示しているのは3年間買われ過ぎという事ですね」
政治・法律の方では。
トランプ・オーガニゼーションの最高財務責任者・アラン・ワイセルバーグ氏に実刑判決がおりました。罪状はtax fraud 税金詐欺・脱税。5か月間の服役。トランプ氏のお父さん、フレッド・トランプ氏の時代からのトランプ・オーガニゼーション(トランプ氏の会社)の大番頭です。手錠をかけられて裁判所の法廷からライカーズ・アイランドにある、悪名高いニューヨーク市刑務所へ。報道によると、この刑務所では去年だけで19人の囚人が刑務所内で殺害されていた。過酷な条件の刑務所です。75歳のアラン・ワイセルバーグ氏。この刑務所で特別待遇が受けられるのかどうか、そういう事があるのかどうかについては、不明で、分かりません。
メリック・ガーランド司法長官に任命されたジャック・スミス特別検察官が、現在、連邦法に基づいて、トランプ氏に関して、ホワイトハウスからの機密文書持ち出し(トランプ氏がホワイトハウスから機密文書を盗んだ)事件や1月6日議事堂襲撃事件に対する捜査を行っていますが。
米国の日付で1月24日がとても大事な日
それに先立って、米国の日付で1月24日がとても大事な日です。
アメリカ合衆国”ジョージア州”で、です。
トランプ氏が2020年の大統領選挙の選挙結果を覆そうとして、ジョージア州の州法に違反・抵触していたかどうかについて、この1月24日、特別大陪審でヒアリングが行われます。まだ、不透明で、はっきりしない部分もあります。アトランタ地域の特別大陪審で、捜査は完結しており、ここで最終報告書が出てくるわけですが、その最終報告書にトランプ氏及び氏の関係者について、どう書かれているのかは、わかりません。
その最終報告書を受けて、ジョージア州の州法に基づいて、ジョージア州・フルトン群のファニ・ウィリス地方検事(州検察官)がこれまで捜査を進めて来た事に基づいて、この件、ファニ・ウィリス地方検事(州検察官)が、どうするのか、究極の決定を下すことになるのでしょう。
この日は大事です。
トランプ、まずは、ジョージア州からと言われてきましたから。
話しが飛躍してしまいますが、仮に、特別大陪審のこのヒアリングで州法に違反・抵触していたことが認められ、起訴相当で、起訴されることがあった時、ジョージア州の州法に基づく、パードン(恩赦)の対象該当者に、トランプ氏はなりません。ジョージア州の州法に基づく、パードン(恩赦)は適用されません。この公開されるはずの最終報告書の内容とファニ・ウィリス地方検事(州検察官)の究極の決断という観点から、まずは、この日に大注目しています。
なぜ、ここでパードン(恩赦)について触れているかというと、トランプ氏が大統領職を去る直前、連邦法に基づく大統領による恩赦権限で、マイク・フリン元将軍(恩赦)やスティーブ・バノン(恩赦)、フィクサーである、ロジャー・ストーン(減刑)など、氏周辺のこれらの人々を逃がしたわけですから。パードン(恩赦)の嵐、パードン(恩赦)を連発してましたから。トランプは、パードン(恩赦)を販売しているのか、とさえ、当時揶揄されていました。
アメリカ合衆国大統領の持っている権限は絶大なんでしょうね、正式な書面に署名していなくとも、行きつくところ、どこかで、紙に走り書きしても、それが大統領の書いた恩赦であれば、恩赦なのだと当時、著名法律家の方がおっしゃっておられました。
後の証言で、この時6名でしたか、下院議員などが、恩赦してくれと頼みに行ったそうですから。その頼みに行ったその証拠も公開されました。悪いこと何もしていないなら、何が恩赦だ!と随分話題になりました。分かってやっている、トランプ氏の狂信的支持者の意向を背負った極右でMAGA(Make America Great Again)の
”悪い奴ら”がいるのです。中心となった悪い奴らの名前をひとりずつ、述べることもできるのですが、それは止めておきます。たとえば、1月6日議事堂襲撃事件の時、パイプ爆弾を運んだ人間。それが誰か、靴の写真などから、結構、みんな、察しはついているのです。が、立証されていないので。
”1月6日を決して忘れない””民主主義への挑戦ですから”
金融市場は金融市場ですが。金融市場、株式市場を見るにあたって、経済指標、失業率ですとか、CPI米消費者物価指数ですとか、発表時に必ず注目しますが、この1月24日は、それにもまして、と言ってはなんですが、積年の思いから、大注目しております、ハイ。僕にとりましては、そういう日でございます。
個人的には、最終報告書には、おそらく、トランプのとった行為は、ジョージア州の州法に違反・抵触している。よって、起訴することを推奨する内容になっているのではないかと推察はしています。ただの推測にすぎません。それを受けて、ファニ・ウィリス地方検事(州検察官)がどのような究極の決断をするのか。これこそ究極の決断であろうと思います。それに注目しています。まずは、ジョージア州からと、内心、思っております。
投資銀行時代、東京にいても、ニューヨークにいても、ロンドンにいても、
なにかっちゃあ、調査部のストラテジストの秘書さんやアナリストの方々から、
メールの見出しの一番前に、”SAVE THE DATE”とついた、メールが頻繁に送られてきていました。”SAVE THE DATE”こればっかりだなあと思っていた時代もあります。(笑)”SAVE THE DATE”~(重要なカンファレンス(会議)やなんらかの催し物イベント、プレゼンテーションがあるので)この日は予定を入れないであけておいてほしいというニュアンスです。もう毎日くらいの頻度でした。(笑)。もう毎日、いたるところで、SAVE THE DATE!?(笑)
それとは異なり、SNS(ツィッター)上で、相互フォローさせて頂いております、アメリカの法律と政治の分野において、僕が長年にわたって、最も尊敬しておりますアメリカ人の方が、この1月24日をして、
”Save The Date!”とされておられました。
この方が、この表現をご使用になったのは、僕が知る限り、
初めての事だと思います。それほど、1月24日は重要な日であると思います。
全く別の方ですが、CNNのリーガル・アナリストであり、著名人のおひとり、ノーマン・アイセン氏(元大使・法律家・ブルッキングス研究所シニア・フェロー)が、これまで、このジョージア州での件について、様々に分析、予測をされてきました。その予測との比較もしてみたいと思っています。
もちろん、僕は、1月24日、そういう気持ちと準備でおります。
話は異なりますが、先日から、述べております。この下記ニュースは大事だと思いますので、引用させて頂きます。
お知らせ
来週1月16日月曜日は Martin Luther King Jr. Day(キング牧師記念日~1月の第3月曜日)祝日・休場ですので、アウトライヤー寄稿は、明日、日曜日寄稿させて頂きまして、来週月曜日と火曜日の寄稿をお休みとさせて頂きます。
どうぞよろしくお願い致します。
続く
第84回へ続く
最後に …
これからもアウトライヤー様からの寄稿🍅を皆さまにお届けするつもりです。
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関連スペース
11月27日 第1回スペース 2時間
12月18日 第2回スペース 2時間20分
12月22日 第3回スペース 12分間
12月24日 第4回スペース 20分間
12月30日 第5回スペース 20分間
関連note
私、アウトライヤーは、OUTLIER とは関係ありませんが、
OUTLIERは素敵な商品です
OUTLIER 「相乗的にパフォーマンスを高める食品と栄養素を集約。」
🍅🍅
弟子のNEOさんへ
アウトライヤーより。外れ値です。でも異常値ではありません。
笑って許してくださいね。ごゆるりとお時間ある時ご覧になってください。
背景にある経歴:80年代後半から、ペインウェバー証券会社、メリルリンチ証券会社、ベアー・スターンズ証券会社等々の外資系証券会社東京支店法人営業部門に勤務。外資系企業生活で24年の歳月が流れました。
ペインウェバー証券会社ニューヨーク本社にて、2名のメンターのもと、米国株式業務を基礎から習得。なぜ、2名だったかと言いますと、フロントオフィス業務用に1名=MIT出身のトレーダーで数学者、バックオフィス業務用に1名=米国では名の知れたバックオフィスの専門家でした。当時、NY証券取引所にもしばしば、足を運び、入り口から出口まで、叩き込まれました。その後、日本国内の機関投資家向け外国株式営業に携わり、メリルリンチ証券会社とベアー・スターンズ証券会社では、それぞれ東京支店法人営業部門外国株式営業部長として、東京、ニューヨーク(ウォール街)、ロンドン(シティ)を中心に、アジア諸国も含めて、世界中を飛び回りました。グローバル株式・金融業務に従事する上で、メリルリンチ証券会社では、当時のメリルリンチ・グローバル株式営業部門におけるアジア地域2名のグローバル・エクティ・コーディネーターの1人として、米国株式を中心に、グローバルに株式業務推進役の職責も兼務。(この時とっても楽しかったです)
2012年2月に外資系企業生活を終えました。
同2012年年春から、日本企業の顧問に就任。
一貫して、この30年超の期間、何度も何度も現地に足を運び、そこにいた人々と直接仕事をした事を含めて、アメリカの金融政策、アメリカの株式市場を見つめてきました。
🍅注意事項
①不特定多数の者により随時に、誰でも閲覧可能な無料記事です。
②投資助言行為に該当するアドバイスは行いません。短期動向や個別の運用相談に関するご質問へのご回答は一切行っておりません。
③投資の最終決定はご自身のご判断と責任でおこなってください。
④『日刊宝の山』『アウトライヤー寄稿』は利益を保証するものではありません。
サポート🍓本当にいつも有り難うございます。