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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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#映画

北村紗衣的な「えせフェミニズム」の内実 : 菊池夏野 『日本のポストフェミニズム …

書評:菊池夏野『日本のポストフェミニズム 「女子力」とネオリベラリズム』(大月書店) 「…

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北村紗衣のオープンレター仲間 : 河野真太郎の『正義はどこへ行くのか』?

書評:河野真太郎『正義はどこへ行くのか 映画・アニメで読み解く「ヒーロー」』(集英社新書…

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アルフレッド・ヒッチコック監督 『汚名』 : スパイ映画の二面性

映画評:アルフレッド・ヒッチコック監督『汚名』(1946年・アメリカ映画) ケーリー・グラン…

年間読書人
2週間前
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峰不二子のモデルになった女 : 映画『あの胸にもういちど』主演 マリアンヌ・フェイ…

映画評:ジャック・カーディフ監督『あの胸にもういちど』(1968年、イギリス・フランス合作)…

年間読書人
3週間前
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野﨑まど 『小説』 : 「小説」を読む意味とは?

書評:野﨑まど『小説』(講談社) 小説のタイトルが、そのものズバリ『小説』なのでは、いっ…

年間読書人
3週間前
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黒澤明監督 『赤ひげ』 : 黒澤明のヒューマニズムと過剰性

映画評:黒澤明監督『赤ひげ』(1965年) 山本周五郎の時代小説『赤ひげ診療譚』を原作とした…

年間読書人
3週間前
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アニエス・ヴァルダ監督 『幸福』 : 「真の幸福」などあるのか?

映画評:アニエス・ヴァルダ監督『幸福』(1965年・フランス映画) 映画が始まった途端に、その色彩感覚の素晴らしさに唸らされる。「ヌーヴェルヴァーグの祖母」の異名を持つアニエス・ヴァルダ監督の作品を見るのはこれが初めてだが、その際立った映像美おいては、ヌーヴェルヴァーグの中でも、ジャン=リュック・ゴダールの『気狂いピエロ』や『軽蔑』と並ぶ素晴らしさであった。さすがにどちらも、美術畑出だけのことはある。 さて、そんなヴァルダは、『シェルブールの雨傘』などで知られる、ヌーヴェ

小津安二郎監督 『秋日和』 : うす汚れた男たちの相互承認

映画評:小津安二郎監督『秋日和』(1960年・松竹映画) ひさしぶりの小津作品は、最後から3…

年間読書人
1か月前
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ロラン・バルト 『神話作用』 : 「神話」とは、肯定的に思える〈まやかし〉

書評:ロラン・バルト『神話作用』(現代思潮新社) かつて「難解」の代名詞でもあった、フラ…

年間読書人
1か月前
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フェデリコ・フェリーニ監督 『カビリアの夜』 : 「人間の善性」への信仰

映画評:フェデリコ・フェリーニ監督『カビリアの夜』(1957年・イタリア映画) フェリーニの…

年間読書人
1か月前
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フランソワ・トリュフォー監督 『華氏451』 : 映画ファンは何を見ているのか?

映画評:フランソワ・トリュフォー監督『華氏451』(1966年・イギリス映画) アメリカのSF作…

年間読書人
1か月前
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ジャン=リュック・ゴダール監督 『男性・女性』 : ゴダールという「解けない謎」

映画評:ジャン=リュック・ゴダール監督『男性・女性』(1966年、フランス・スウェーデン合作…

年間読書人
1か月前
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アラン・パーカー監督 『ミシシッピー・バーニング』 : あなた自身は、本当に「差別…

映画評:アラン・パーカー監督『ミシシッピー・バーニング』(1988年・アメリカ映画) 私が「…

年間読書人
2か月前
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ウェス・アンダーソン監督 『グランド・ブダペスト・ホテル』 : 古き良き時代への挽歌

映画評:ウェス・アンダーソン監督『グランド・ブダペスト・ホテル』(2014年、ドイツ・アメリカ合作映画) つい先日、アンダーソン監督の2017年の長編人形アニメーション『犬ヶ島』を見て、レビューを書いたところだ。 残念ながら私は、この『犬ヶ島』に関しては、まったく楽しめなかったのだが、その特徴的な「絵づくり」には、監督の並々ならぬ執着を感じてはいた。 私はそのレビューの最後を、次のように締め括っている。 つまり、「絵」は高く評価しつつも、「物語」作家としては、かなり厳し