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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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2024年1月の記事一覧

蓮實重彦曰く 「小津安二郎ファンもまた、おおむね 馬鹿である」。

先日、蓮實重彦の「小津安二郎評価」に関する「小津安二郎は「変態」である と、 蓮實重彦は言…

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ロベール・ブレッソン監督 『ジャンヌ・ダルク裁判』 : 禁欲的な「信仰」において

映画評:ロベール・ブレッソン監督『ジャンヌ・ダルク裁判』(1962年・フランス映画) 私は、…

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青島もうじき 『私は命の縷々々々々々』 : 二つの「挑戦状」

書評:青島もうじき『私は命の縷々々々々々』(星海社FICTIONS) 若い読者には、いささか敷居…

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小津安二郎は「変態」である と、 蓮實重彦は言った。

先日、映画監督・黒沢清と、黒沢に大学で「映画表現論」を指導した、言うなれば黒沢の「映画の…

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蓮實重彦の 「逆張り」という手管 : 黒沢清・蓮實重彦 『東京から 現代アメリカ映画…

書評:黒沢清・蓮實重彦『東京から 現代アメリカ映画談義 イーストウッド、スピルバーグ、タ…

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ロバート・A・ハインライン 『月は無慈悲な夜の女王』 : 運動組織における「人間論」

書評:ロバート・A・ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』(ハヤカワ文庫) ハインラインの…

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フェデリコ・フェリーニ監督 『道』 : 自覚なき「偽善」の時代に

映画評:フェデリコ・フェリーニ監督『道』(1954年・イタリア映画) この映画を観て、「感動しました」「泣きました」と、単純に済ませていられる者は、すでに自分自身の「偽善」に気づくことのできなくなった、「自覚なき偽善者」だと、そう思って間違いないだろう。 自分が、本編『道』の主人公の女性ジェルソミーナと同じ「純粋で不器用な人間」だと、そんな愚かにも厚かましい自己投影をし、「その純粋さにおいて、私もまた、十分に世に入れられないのだ」と自己正当化し、自己憐憫している人だと言って

奥泉光 『東京自叙伝』 : 東京から日本全土に拡散した「地霊の呪い」

書評:奥泉光『東京自叙伝』(集英社文庫) 私が偏愛する作家の一人、奥泉光が2014年に刊行し…

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山崎裕侍監督 『ヤジと民主主義 劇場拡大版』 : 殺されたくなければ、ヤジくらい言…

映画評:山崎裕侍監督『ヤジと民主主義 劇場拡大版』 「殺されたくなければ、ヤジくらい言わ…

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カール・ラーナー 『現代に生きるキリスト教』 : 「現世」をも 変えていく力

書評:カール・ラーナー『現代に生きるキリスト教』(エンデルレ書店・1965年刊) カール・ラ…

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カート・ヴォネガット・ジュニア 『タイタンの妖女』 : 「無意味の意味」の快楽

書評:カート・ヴォネガット・ジュニア『タイタンの妖女』(ハヤカワ文庫) カート・ヴォネガ…

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黒澤明監督 『七人の侍』 : 理想の「侍」と理想の「農民」

映画評:黒澤明監督『七人の侍』(1954年・モノクロ映画) 言わずと知れた、黒澤明を代表する…

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「孤高のヒーロー」不在の平等な時代 : 理想と犠牲のトレードオフ

先日アップしたレビュー「今川泰宏監督『ジャイアントロボ THE ANIMATION −地球が静止する日…

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