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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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2023年12月の記事一覧

白川静・梅原猛 『呪の思想 神と人の間』 : 「白川学」 とは何か。

書評:白川静・梅原猛『呪の思想 神と人の間』(平凡社ライブラリー) 白川静は、『字統』(…

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ジャン=リュック・ゴダール監督 『軽蔑』 : ゴダールの「愛」とは。

映画評:ジャン=リュック・ゴダール監督『軽蔑』(1963年・フランス・イタリア合作) 本作は…

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ジーン・ウルフ 『ケルベロス第五の首』 : 「難解」な作品、などではない。

書評:ジーン・ウルフ『ケルベロス第五の首』(国書刊行会) 本作は、しばしば「難解」だと評…

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加治伸行 『 論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典』 : 単なる「理想主義」に…

書評:加治伸行『論語 ビギナーズ・クラシックス 中国の古典』(角川ソフィア文庫) いまさ…

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『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス 10 征地球論』 : 子供に向き合い…

書評:『藤子・F・不二雄SF短編コンプリート・ワークス 10 征地球論』(小学館) 「藤子…

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映画『窓ぎわのトットちゃん』 : 「人間を描く」正統派の傑作

映画評:八鍬新之介監督『窓ぎわのトットちゃん』(2023年) 今年のアニメーション映画の最高…

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和泉悠 『悪口ってなんだろう』 : 「悪口」の正しい使用法とは?

書評:和泉悠『悪口ってなんだろう』(ちくまプリマー新書) 叢書「ちくまプリマー新書」は「若い人向けの教養書」なので、本書も、文体は平易で親しみやすく、内容的にも「基本的なところ」を押さえることに重きをおいている。言い換えれば、突っ込んだ議論は、あえて避けている。 「後註」を除く「本文」は150ページほどの本なので、多くを期待しすぎるのはお門違い。そのつもりで読む必要がある。 本書のテーマは、タイトルにもあるとおりで『悪口ってなんだろう』ということだ。 わかっていそうでわか

映画 『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』 : 触れてはいけない「本当の話」

映画評:古賀豪監督『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎』(2023年) はじめは観る気などなかったのだが…

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オクテイヴィア・E・バトラー 『血を分けた子ども』 : 人種と被支配と性愛

書評:オクテイヴィア・E・バトラー『血を分けた子ども』(河出書房新社) オクテイヴィア・E…

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加藤隆 『キリスト教の本質 「不在の神」はいかにして生まれたか』 : 身も蓋もない…

書評:加藤隆『キリスト教の本質  「不在の神」はいかにして生まれたか』(NHK出版新書) ま…

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ロマン・ポランスキー監督 『戦場のピアニスト』 : ワルシャワの地獄に立って

映画評:ロマン・ポランスキー監督『戦場のピアニスト』(2002年、フランス・ドイツ・ポーラン…

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佐藤洸一 『AI vs 法 世界で進むAI規制と遅れる日本』 : 爪をひけらかさない「能あ…

書評:佐藤洸一『AI vs 法 世界で進むAI規制と遅れる日本』(マイナビ新書) 「生成AI」問題…

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木澤佐登志 『闇の精神史』 : 〈最後の選択〉の合理性

書評:木澤佐登志『闇の精神史』(ハヤカワ新書) 「闇の精神史」というのは、文字どおり「精…

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