「ジャン・コクトー映画祭」をめぐって : ジャン・マレーと 澁澤龍彦
「没後60年」ということで、「ジャン・コクトー映画祭」と銘打ち、デジタルリマスター版の名作映画4本の上映がなされた。
上映作品は、『オルフェ』『ブローニュの森の貴婦人たち』『美女と野獣』『詩人の血』で、『ブローニュの森の貴婦人たち』だけは、ロベール・ブレッソン監督の作品であり、コクトーは主にセリフの監修役として脚本に協力している。つまり、後の3本がコクトーの監督作品だ。
私のとってのジャン・コクトーとは、まず、澁澤龍彦が翻訳紹介した『ポトマック』『大胯びらき』の作者たる詩