『ザリガニの鳴くところ』 : はたして彼女は、犯人だったのか?
書評:ディーリア・オーエンズ『ザリガニの鳴くところ』(早川書房)
【※ 原作小説および映画化作品の、ネタを割りますので、未読未鑑賞の方はご注意ください。】
本書(日本語版)は、2020年3月の刊行で、「2021年本屋大賞 翻訳小説部門 第1位」「2021年版 このミステリーがすごい! 翻訳ミステリ部門第2位」などの結果を残した、きわめて評判がよく、ベストセラーにもなった作品である。
私も刊行当初に、その一風変わったタイトルと、アメリカでベストセラーになっている作品だとい