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「思想・哲学」関連書のレビュー

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「思想」「哲学」関連のレビューを紹介します。
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2021年9月の記事一覧

カレー沢薫 『ひとりでしにたい』第2巻 : 「己を知り敵を知れば、百戦危うからず…

書評:カレー沢薫『ひとりでしにたい』第2巻(モーニングKC・講談社) 当然のことながら、題…

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麻耶雄嵩 『メルカトル悪人狩り』 : 〈転倒したロジック〉の合理性

書評:麻耶雄嵩『メルカトル悪人狩り』(講談社ノベルス) 麻耶雄嵩については、デビュー作か…

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海老原豊 『ポストヒューマン宣言 SFの中の新しい人間』 : 〈寄せ集めの怪物〉とし…

書評:海老原豊『ポストヒューマン宣言 SFの中の新しい人間』(小鳥遊書房) さる事情で、最…

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潮田潮『解剖 日本維新の会 大阪発「新型政党」の軌跡』 : 〈ウォッチャー〉的な…

書評:潮田潮『解剖 日本維新の会 大阪発「新型政党」の軌跡』(平凡社新書) 意外にも、フ…

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マルクス、 エンゲルス 『共産党宣言・ 共産主義の諸原理』 : 〈理想〉のための 不…

書評:マルクス、エンゲルス『共産党宣言・共産主義の諸原理』(講談社学術文庫) なぜ、「共…

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田中小実昌 『幻の女 ミステリ短篇傑作選』 : 〈ズレ〉た 世界の狭間で

書評:田中小実昌『幻の女 ミステリ短篇傑作選』(ちくま文庫) 本書(文庫版『幻の女』)に…

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山竹伸二 『人はなぜ 「認められたい」のか 承認不安を生きる知恵』 : 不徹底な還元主義と 〈医者の不養生〉

書評:山竹伸二『人はなぜ「認められたい」のか 承認不安を生きる知恵』(ちくま新書) 本書に書かれていることは、「基本的な考え方」としてなら、決して間違ってはいない。と言うか、ごく「常識的・一般的」な意見だと言っていいだろう。したがって、本書前半で語られる、現代社会において顕在化している「承認欲求不全」の問題についての、著者の分析・解説などは、聞くべきところも多々あって、たいへん参考になる。 だが、いささか「万人受けしやすい」著者の論法には、警戒すべき点がある。本書著者には、

ユージン・スミスの 〈ピエタ〉 : 映画 『MINAMATA -ミナマタ-』

映画評:アンドリュー・レヴィタス監督『MINAMATA -ミナマタ-』 私は1962年生まれなので、こ…

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善教将大『維新支持の分析 ポピュリズムか、有権者の合理性か』 : あらゆるものの…

書評:善教将大『維新支持の分析 ポピュリズムか、有権者の合理性か』(有斐閣) 「スタージ…

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岡本有佳、 アライヒロユキ 編著 『あいちトリエンナーレ 「展示中止」事件 表現の不…

書評:岡本有佳、アライヒロユキ 編著『あいちトリエンナーレ「展示中止」事件 表現の不自由…

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将基面貴巳 『従順さのどこがいけないのか』 : 〈服従〉の 自覚的自己正当化という…

書評:将基面貴巳『従順さのどこがいけないのか』(ちくまプリマー新書) 本書で語られている…

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池内了、隠岐さや香、木本忠昭、小沼通二、広渡清吾『日本学術会議の使命』 : 権力…

書評:池内了、隠岐さや香、木本忠昭、小沼通二、広渡清吾『日本学術会議の使命』(岩波ブック…

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こんなの発掘 : 「マルクス葬送派」 笠井潔と 「笠井潔葬送派」の私

ネトウヨ とのケンカのせいで、一度目のTwitterアカウントの凍結をくらう前に、笠井潔関連のツ…

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まったく同感! 私は、李琴峰を断然支持する。 (Amazonレビュアー・年間読書人)

「日刊スポーツ」記事 [2021年9月21日11時59分] 芥川賞の李琴峰さん「通報にご協力を」販売サイトのレビュー荒らされ訴え 第165回芥川賞を受賞した李琴峰(り・ことみ)さんが20日、ツイッターを更新し、同賞受賞作「彼岸花が咲く島」を販売するサイトのレビュー欄を荒らされる嫌がらせを受けているとし、「嫌がらせの通報にご協力ください」と呼びかけた。 李さんは「『彼岸花が咲く島』のAmazonレビュー欄は明らかに本を読んでいないネトウヨの嫌がらせに荒らされ、困っているの