【俺は人間に聞いてみたい。】7
つぶやく
なぁ、ネネ。
俺な、ネネに聞きたいことがあるねん。
「うん」
なぁ、ネネ。
「うん」
ネネ、さっきからしんどいんか?
「うん」
やっぱりな、そうやと思った。
「うん」
どこがしんどいん?
「気持ち悪いねん」
気持ち悪いん?
「そうやねん。気持ち悪くて吐きそうやねん」
なんか変なもん食べたん?
「ちゃうねん」
どないしたんや?俺に言うてみ?
「Twitterっていうやつな、はじめてみようと思って。作った」
そんで?
「そしたら、なんか気持ち悪くなって」
なんでなん?
「抵抗あるねん」
なんでなん?
「わからへん」
じゃあ、せんときや、それ。
「でも、何かを叶える為には利用せなあかんかもしれん。絶対ではないんやけど」
他の方法は無いの?あかんの?
「わからへん。だけど、これも試しておかなあかん気がする」
そしたら、やるしかないやん。
「でもなんか、吐きそうやねん。やりたくない」
そしたらせんかったらええやん。
「でも避けては通れんのかもしれん」
じゃあ、堂々とやったらええやん。
「なんかなぁ……理屈じゃないねん。うまいこと言えんけど」
どないしたいん?
「作ったからには、試してみようかと思う」
うん。
「でも期限は決める」
うん。
「一年間」
ええんちゃうの。
程よい。
俺はそう思うで。
「そう思ってくれる?」
ネネは試したいんやろ。
サラッとやってみたらええねん。
「うん。やってみるわ」
それでいいねん。
「あー、でも、気持ちわる。吐きそう」
なぁ、ネネ。
ネネが元気出るんやったら、アレやったろか?
「なに?」
アレ言うたらアレやん。
昨日やったやつ。走るやつ。
『みっふぃーさんばしり』やん。
「昨日のアレ、『ミッフィーさん走り』って言うの?」
せやねん。ええ名前やろ。
俺の『ミッフィーさん走り』見てネネめっちゃ笑ってたやろ?
「『ちゃん』じゃないんや。ちゃんと『サン』付けするのえらいな」
俺、そういうところはちゃんとしときたいタイプやねん。
「でも昨日はカッコいい走り方として紹介してたやん。もうネタにしてるやん」
あぁ、ネネが撮ってくれた動画観たら、まぁ、正直アレやな、カッコいいとは言い難いな、さすがにな。
「……体張って笑わせようとしてくれて、ありがとう。元気出たよ」
ほんま?ほんまに元気出た?
絶対の絶対?
「ほんま、ほんま」
あー、ほんま焦ったぁ。よかったわ、ほんまによかった。ネネが元気になってほんまよかった。
俺のご飯無くなったらどないしようって思っててん。
ネネの代わりに誰が買いに行ってくれるか心配で心配でしょうがなかってん。
そのこと考えたら吐きそうやったわ、俺。
「……」
※『ミッフィーさん走り』は第6話より。
質問しがちなネズミとのひととき
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