032 延喜
延喜
延喜(えんぎ) 901年−923年
平安時代
天皇:醍醐天皇
出典:尚書
身長・誕生日・性格
188cm
8月31日生まれ
賢明だが根に持つタイプ。
穏やかそうで実は怖いおじいちゃん。
年号について
初めての「革命改元」です。古代中国で「讖緯(しんい)説」といわれる考え方があり、干支で「辛酉」「甲子」の年には政権を揺るがす革命が起こると言われていました。今回はそれを阻止するための改元です。昌泰3年(900年)、文章博士の三善清行(みよしきよつら)が翌年が「辛酉革命」の年にあたると奏上しました。「延喜」の元号も彼が定めたと言われています。以後この革命改元は江戸時代までたびたび行われることになります。
他にも天下泰平のときに現れる「南極老人星」が観測されたことも改元の理由とか。南極老人星はりゅうこつ座にある一等星「カノープス」のことです。
この星、日本からでは高度が低いため、夕焼けのと同じ仕組みで赤く見えるんだそう。大気の影響であまり明るく見えずに出現する時間も短いので、あんまり知られていないですね。
実際はシリウスに次いで全天で二番目に明るい星なんですが、日本からだと低く赤く暗くしか見えないので、街明かりの少ないところ+高いとこ+真南が地平線まで開けてるとこじゃないと観測は難しいようです。
古代中国では南極老人星は長寿を祈願する対象として祀られています。南極老人という擬人化的なのもできて西遊記などの小説にも登場。南極老人は日本では七福神の寿老人、福禄寿のモデルとも言われています🌟
延喜3年、大宰府に左遷された菅原道真失意のうちに亡くなります。その直後から都では落雷や疫病が多発。左遷関係者は苦しめられ、祟りだと恐れられることに。道真は衣食住もままならない状態で窮死に追い込まれたということなので要は死罪と同じです。災厄は祟りか偶然か⋯⋯⋯⋯どちらにせよ道真さんが気の毒です😢
延喜21年は、かの有名な安倍晴明が生まれた年です。「せいめい」と読まれることが多いですが実際は「はるあき」とか「はるあきら」とか確定はしてないようです。
飛鳥時代から明治時代まで、朝廷には「陰陽寮」と呼ばれる占いや悪霊退治をする部署があったそうな。その部署でエースとして活躍したのが陰陽師の安倍晴明です。
陰陽師は国家公務員にあたる役職で、暦や天文学、占い、薬学などの知識を使って天災の予測や病気治癒の祈祷などを行っていたそうです。現代で陰陽師と聞くとめちゃくちゃファンタジックなイメージですが実際当時は真面目な公務員ってことですね。
しかし安倍晴明にはなんかすごい伝説もあります。芦屋道満という陰陽師が、安倍晴明の噂を聞いて勝負を挑んできたのだそうです。
箱の中にあるものを透視する勝負で、道満は「みかん」、晴明は「ネズミ」と答えたそうです。道満は箱の中のみかんを透視していたので、あれれ?安倍晴明ダメじゃん??と思ったそうですが、箱を開けると中から出てきたのはなんとネズミ🐁!
晴明はみかんをもちろん透視済み、そのうえでみかんをネズミに変化させる術をかけたらしいのです。
そこまでできたらそれはもう陰陽師のレベルではないような気が⋯⋯。
中身変えるのはそもそも反則だろうよ^^;